不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

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    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/06/16

    成年後見人が選任されている相続の場合、少し特殊な手続きになるので戸惑われる方が多いです。

    まず結論から言うと、お兄様に成年後見人が付いている以上、
    ご本人と直接遺産分割協議をすることはできません。
    基本的には成年後見人が代理して協議に参加します。

    ただし、今回後見人の方から言われた「利益相反」という点が重要です。

    例えば相続人が相談者様とお兄様の2人だけの場合、
    遺産をどちらがどれだけ取得するかという話になります。
    当然ながら、お兄様の取り分が増えれば相談者様の取り分は減りますし、その逆もあります。

    そのため家庭裁判所は、「本当にお兄様の利益が守られているのか」を厳しく確認します。

    このようなケースでは、家庭裁判所に「特別代理人」の選任を申し立てたり、
    状況によっては後見監督人が関与したりして、
    お兄様側の利益を客観的に守る仕組みが取られます。

    後見人の方が言われた内容は、手続きを止めるためではなく、
    むしろ適正に進めるための法的なルールだと考えていただいて大丈夫です。

    費用や期間ですが、ケースによって差はあります。

    特別代理人の選任申立て自体は数万円程度の実費で済むこともありますが、
    弁護士や司法書士に依頼する場合は別途報酬が発生します。

    期間についても、家庭裁判所の混雑状況や提出資料の状況によりますが、
    数週間で終わるケースもあれば数か月かかることもあります。

    ですので、「半年以内に実家を処分したい」という希望があるのであれば、
    むしろ今の段階で手続きを具体的に動かし始めることが大切です。

    不動産の現場で相続案件を見ていると、後見人が付いている案件そのものは珍しくありません。
    問題になるのは後見制度ではなく、「まだ時間がある」と思って動かないことです。

    特に実家の売却が絡む場合は、

    遺産分割協議

    相続登記

    売却

    という流れになりますので、
    どこで何が必要なのかを整理して進めるだけでもかなり見通しが変わります。

    焦るお気持ちはよく分かりますが、
    今回のケースは「もう売れない」「もう進まない」という話ではありません。

    法的な手順を踏めば進められる案件です。

    むしろ今の段階で後見人の方がきちんと利益相反の話をしてくれているのは、
    後から遺産分割の有効性を争われないためにも大切なことだと思います。

    まずは後見人の方に、「特別代理人の申立てが必要なのか」「今後の手続きの流れはどうなるのか」「半年以内に売却したい場合のスケジュール感はどうか」を具体的に確認してみると、
    かなり不安は解消されると思います。
    相続は法律だけでなく不動産の処分も絡むので、
    全体の流れを整理しながら進めることが大切です。

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