不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/05/23

    ご相談を拝見しました。

    結論から申し上げれば、境界確認や測量を売主が負担しなければならないという法律上のルールはありません。したがって、境界標の一部が見当たらないことを前提に公簿取引による取引を求め、それに対して売主が測量を求めるくるのなら、契約を見送ることも可能です。

    しかし、各媒介業者が加盟している保証協会の標準売買契約書には、引き渡し前までの境界明示を売主の義務とする特約が設けられていることが多いため、この義務の履行方法について問題となる可能性があります。そのため、そのため、境界標が一部不明な状態で売却する場合には、「境界非明示」や「現況有姿」での引渡しとする旨を契約条件上明確にしておく必要があります。

    また、境界標が欠落している状態での公募取引は、買主側が将来の境界紛争や面積差異のリスクを負うことになるため、買主が慎重になるのも一般的です。したがって、費用を折半できないかなど、折衷案の提示を検討されるのも一つの方法です。

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/05/23

    お気持ちはかなり分かります。

    特に、
    ・値引き交渉
    ・測量費負担
    ・古い実家の整理

    が重なると、「そこまでこちらがやる必要あるの?」と感じる売主様は本当に多いです。

    ただ、実務的なお話をすると、土地付き戸建ての売却では、“境界確認”はかなり重要です。

    特に今回のように、「境界標が見当たらない」という状況だと、買主側が不安になるのも、自然な話ではあります。

    なぜなら、買主からすると、「買った後に隣地と揉めないか」が大きなリスクになるからです。

    実際、昔から問題なく住んでいても、
    ・建替え
    ・売却
    ・相続
    ・隣地所有者変更

    をきっかけに、初めて境界問題が出るケースは珍しくありません。

    なので、「今まで揉めたことがない」と、「これからも絶対揉めない」は、実は少し別の話なんです。

    そのため、不動産会社が、「後々のトラブル防止のため測量を」と勧めること自体は、そこまで不自然ではありません。

    また、境界確認測量は、隣地所有者の立会いが必要になることも多く、場合によっては、
    ・連絡が取れない
    ・協力してもらえない
    ・昔の資料が曖昧

    などで、かなり手間がかかるケースもあります。

    そう考えると、しっかりした測量をやり直す前提なら、40万円という金額も、極端に高いというわけではない印象です。

    ただ一方で、これは法律上、“必ず売主負担”と決まっているわけではありません。

    結局は、契約条件次第です。

    なので、
    ・売主負担で測量する
    ・現況のまま売る
    ・買主負担にする
    ・価格調整で折り合う

    など、全部交渉の話になります。

    だからこそ、売主様が、「そこまで条件を飲みたくない」と思うなら、断る選択肢自体は当然あります。

    契約前であれば、売却自体を見送ることも可能です。

    ただ、逆に言えば、「測量なしなら買わない」という買主側判断も、当然あり得ます。

    なので今回、大事なのは、“どこまでなら譲れるか”だと思います。

    例えば、
    ・測量はやる
    ・その代わり値引きは抑える

    という考え方もありますし、

    ・現況渡しで価格調整

    というまとめ方もあります。

    不動産売買は、白黒だけではなく、こういう条件調整でまとまることもかなり多いです。

    あと、個人的には、買主の立場になると、「境界を明確にして引渡してもらえる」安心感はかなり大きいと思います。

    特に土地は、建物以上に、“境界”が重要視されることがあります。

    なので、今回の買主様の要求自体は、そこまで特殊でも無理筋でもない印象です。

    その上で、「費用をかけてでも安全に売り切るか」それとも、「条件を優先して別の買主を待つか」
    を、ご自身の中で整理していくことが大切だと思います。

  • 私が回答します

    福島

    関計株式会社

    • 40代
    • 大阪府
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/05/25

    ご相談内容拝見いたしました。

    結論から申し上げますと、売主様が費用を負担して測量を行うのが一般的な取引慣習です。

    通常の不動産売買では、売主様に「境界明示義務(隣接地との境界をはっきりさせて引き渡す義務)」が課されます。買主様は「将来、隣地と境界トラブルになるリスク」を避けたいため、境界標が見当たらない場合、売主様の責任と費用において測量し、境界を確定させることを求めてきます。

    ただし、これは法律で決められた絶対の義務ではなく、あくまで「契約条件のひとつ」です。買主様の合意さえあれば、測量をせずに現状のまま引き渡す「公簿売買(こうぼばいばい)」として契約することも可能です。

    〇契約前にこちらから断っても問題ないか?
    契約締結前(売買契約書に署名・捺印をする前)であれば、お断りしても全く問題ありません。
    この段階でお話を白紙に戻しても、違約金やペナルティ等が発生することは一切ありません。「この条件では納得できないので売らない」と決断するのは、売主様の正当な権利ですのでご安心ください。

    〇今後、どのように交渉すべきか
    値引きに応じた上で、さらに40万円以上の測量費用まで負担するとなれば、ご納得いかないのは当然です。ご自身の利益を守るために、仲介の不動産会社を通じて「条件の再交渉」を提案してみてはいかがでしょうか。
     ・値引きには応じるが、測量費用は負担しない(現状引き渡しとする)
     ・測量費用はこちらで負担するが、値引きはお断りする(満額で購入してもらう)
     ・測量費用を売主と買主で折半する

    もし買主様がこれらの条件に納得しない場合は、今回のお話は毅然と白紙に戻し、現状の条件でも購入してくれる別の買主様を探すのも立派な選択肢です。

    ご自身が納得できないまま妥協して契約を進めると、後悔につながりかねません。まずは仲介の担当者様に「これ以上の負担は厳しい」という率直なお気持ちを伝え、再交渉の余地がないか相談してみてください。納得のいくお取引ができることを応援しております。

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