不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/08/02

    ご相談のようなケースは、古い住宅地では実は珍しくありません。

    昔は土地の所有者同士の付き合いや口約束で
    「ここを通していいよ」という形で水道管などを引き込んでいることもあります。

    ただ、売却を考える場合は少し注意が必要です。

    現在、水道管が隣地のために使われている状態であれば、
    そのまま売却すること自体が必ずできないというわけではありません。

    ただし、買主からすると
    「自分が購入した土地の中に、第三者が使用している設備がある」という状態になりますので、
    将来的な修繕や建替え、配管の交換などの際に問題にならないかを気にされる方は多いです。

    そのため、まず確認するべきなのは、本当に隣地の水道管が通っているのか、
    どの位置を通っているのか、そして当時どのような約束があったのかです。

    もし正式な書面などが残っていない場合でも、今すぐ「撤去してください」と進めるより、
    隣地の方とも話し合いをして、現状をお互いに確認しておくことが大切です。

    例えば、現在の利用について双方が認識していること、
    将来的に配管の修繕や移設が必要になった場合の負担や対応について、
    書面で残しておくことで、次の所有者にも説明しやすくなります。

    一方で、売却時には隠してはいけません。

    買主が購入判断をするために必要な情報ですので、
    事前に説明した上で、その条件を理解して購入してもらうことが大切です。

    不動産の売却では「問題があるかないか」だけではなく、
    「問題を把握して、どう整理されているか」が重要です。

    実際、古い住宅地では境界や配管など、
    昔からの経緯で現在の登記だけでは分からないこともあります。

    大切なのは、売却直前に発覚して慌てることではなく、
    今の段階で確認して、買主が安心できる状態にしておくことだと思います。

    まずは水道管の経路や所有者、自治体の配管図などを確認し、不動産会社にも相談しながら、
    売却時にどのような説明が必要になるか整理しておくと良いと思います。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/08/03

    ご相談を拝見しました。

    昔に分譲された宅地ではよく見受けられるケースです。この場合、必ずしも移設してから売却をすることが絶対条件とはなりませんが、事実関係を確定させて買主へ告知すると同時に、あらかじめ隣地の所有者と覚書を取り交わしておく必要があります。

    民法第213条の2(設備設置権・使用権)の改正により、「他の土地に設備を設置しなければ水道等の引き込みができない場合、必要な範囲で他人の土地に設備を設置・使用できる権利」が明確化されました。しかし、これは「無条件でタダで使える」という意味ではありません。隣人は配管を使用・所有する権利がありますが、設置費用、維持修繕費、撤去・移設の費用はすべて「使用している側(隣人)」が負担するのが原則です。

    とはいえ、現実的な不動産取引において「全額隣人負担で今すぐ移設させる」のは交渉に時間がかかり、売却機会を逃す恐れがあります。そのため、「現状の通過を承諾すること」「修繕費や撤去費は使用者の負担とすること」「将来の再建築や水道工事の際には、自費で敷地外へ移設すること」「土地の所有者が変わっても本覚書を継承すること」を盛り込んだ覚書を作成し、締結しておくのです。

    まずは担当の不動産会社に水道局での図面調査をしっかり行ってもらい、隣人交渉のサポートや「覚書」の雛形を準備してもらうよう依頼されると良いでしょう。

  • 私が回答します

    福島

    関計株式会社

    • 40代
    • 大阪府
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/08/03

    ご相談内容拝見いたしました。

    結論から申し上げますと、「売却前に必ずご自身の費用で水道管を移設しなければならないわけではない」というのが答えになります。費用の負担についても、原則は水道管の所有者である「隣の方」となります。

    古い物件では決して珍しいことではありません。不動産取引の実務においては様々な解決策が確立されていますので、まずはご安心ください。

    状況や買主様のローン事情に合わせて、以下のような柔軟な対応を選ぶことができます。

    ★主な解決方法
    〇将来撤去の覚書を交わす(最も一般的)
    隣家が将来、建て替えや配管工事を行う際に、ご自身の敷地内に引き直す約束を書面で交わします。当面の費用がかからず、買主様の不安やローン審査のハードルを下げるのに有効です。

    〇分筆して売却する
    覚書の締結が難しかったり、銀行のローン審査が通らない場合、配管が通っている部分の土地だけを切り分け(分筆)、問題のない土地として売却します。

    〇現状のまま売却する
    値引き交渉の材料になる可能性はありますが、買主様に重要事項として事前にしっかり説明し、了承を得た上でそのまま売却します。

    〇話し合いの上で移設する
    原則は隣家負担ですが、ご近所トラブルを避けるため「費用を折半する」、あるいは早期売却を優先して「売主様が負担する」など、話し合いで着地点を見つけます。

    ★今後の進め方について
    隣の方には悪気がない(昔の口約束などの)可能性が高いため、まずは仲介を依頼している不動産会社に間に入ってもらうのがベストです。プロである第三者から「売却手続き上の確認事項」として穏やかに伝えてもらうことで、角を立てずに覚書の交渉などへ進めることができます。

    決して解決できない問題ではありませんので、不動産会社の担当者と相談しながら、状況に合った最適な方法を選んでいけば大丈夫です

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