不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/07/02

    ご相談を拝見しました。

    基本的に基礎のクラックは、幅が0.3mm未満、深さが4mm未満が許容範囲とされています 。この基準を超えるひび割れは「構造クラック」と見なされ、建物の耐久性や耐震性に影響を与える可能性があると判断されます。

    法的には、例え原状有姿であっても構造上の契約不適合責任の全てが免責とされるわけではありません。ですが、本件の場合は契約締結前にインスペクションを手配されており、もしその結果を把握したうえで契約書にサインされたのであれば、売主に対して責任を追及するのは困難が予想されます。

    ただし、法的な責任追及は困難であっても、話し合いによる値引きや負担の変更は可能です。

    先述したように、0.3mm以上のひび割れは「構造の安全性に影響を及ぼす可能性がある要補修レベル」に分類されるため、単なる「経年劣化の傷」ではなく「放置すると家が傾く・雨水が侵入して鉄筋が錆びる」リスクが懸念される不適合です。書面の証拠(報告書)がある強みを活かし、毅然と交渉に臨まれてはいかがでしょうか。

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/07/02

    お気持ちはよく分かります。

    ただ、このケースはインスペクションで基礎のひび割れが契約前に判明し、
    その内容を売主も認識したうえで契約しているのであれば、
    法律上は「契約後に新たな不具合が見つかった」という話とは少し性質が異なります。

    「現況有姿」で契約している以上、そのクラックを前提に購入したと判断される可能性が高く、
    インスペクション報告書があることだけを理由に、
    売主へ修繕費用の負担を求められるとは言い切れません。

    もちろん、契約後であっても値引きや修繕について話し合うこと自体は可能です。

    売主が歩み寄れば合意に至ることもありますが、
    売主が「契約時に説明済みであり、現況有姿で契約している」という考えを変えないのであれば、
    法的に修繕や値引きを強制することは簡単ではありません。

    一方で、インスペクションで「要補修」と判断されている以上、
    そのまま見過ごして良い問題とも限りません。

    本当に補修が必要な状態なのか、構造上どの程度影響があるのかは、
    必要であれば建築士などによる追加調査も検討する価値があります。

    もし今後この建物に住み続けることを考えたときに、
    不安を抱えたまま引渡しを受けるのであれば、一度立ち止まって考えることも大切です。

    売主が一切応じないのであれば、白紙解約まで視野に入れて交渉するという考え方もあります。

    ただし、手付金をどう扱うかは、契約内容や解除の理由によって大きく変わります。

    自己都合で解除すれば手付金放棄となる可能性がありますし、
    契約を解除できる正当な理由があるかどうかは契約書や経緯を確認しなければ判断できません。

    まずは契約書とインスペクション報告書を持参し、仲介会社へ「この報告内容を踏まえて、
    売主と改めて協議してほしい」と正式に依頼することをおすすめします。

    それでも売主が全く応じず、購入後の不安が解消されないのであれば、契約内容を確認したうえで、不動産に詳しい弁護士へ相談し、契約解除や売主の責任を追及できる余地があるかを
    確認してから最終判断をされるのが安心だと思います。

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