不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/07/08

    ご相談を拝見しました。

    遺言書がない以上、御尊父の意思を確認することが叶わないため、頭を痛められていることとお察しいたします。

    しかし、仮に御尊父が叔父に対して物件を遺贈あるいは相続させる意思を有していたとしても、メールの文面だけを根拠に主張するのは無理筋だと思われます。

    ご存じかと思いますが、遺言には非常に厳格な形式(自筆証書遺言であれば、全文自筆、日付、署名、押印など)が定められています。例え生前時の意思が確認できたとしても、メールの文面は遺言書として一切認められません。

    法的には、口頭による死因贈与契約が有効とされる余地はあるものの、「自分に何かあったら、この家のことは頼む」とのメール文章では、「家を叔父に『あげる(贈与する)』」という意味には読めません。

    そのため、叔父様が「家をもらえる約束だった」と主張して裁判を起こしたとしても、認められる可能性は非常に低いと言えます。

    以上の見解から、弟さんの「無視して売ればいい」という意見も最もではありますが、送迎に協力してもらったなどの恩義もあるのですから、関係性を拗らせない配慮は必要かもしれません。

    そのため、弁護士護に依頼して、弁護士名義で叔父様へ「本物件の相続人は〇〇(あなた)と〇〇(弟)の2名であり、叔父様には受贈権(もらう権利)がないこと」「売却手続きは相続人が行うこと」「鍵を速やかに返還すること」を法律家から理路整然と伝えてもらってはいかがでしょうか。

    提訴しても勝ち筋がないことを理解してもらえれば、叔父様側が諦める可能性が高いと思われるからです。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/07/08

    お父様から叔父様へと不動産の所有権を移転する明確な契約もなければ、登記も移転されていないということであれば、お兄様がおっしゃるように、一方的に売却を進めること自体は不可能ではありません。
     この場合、叔父様が相談者様らご兄弟に対して金銭請求を行う等が考えられます。その手続で、権利が叔父になくご兄弟にあることが明らかになれば、叔父の請求を封じることができます。また、本件のような場合、叔父が費用対効果を考慮して最初から請求を断念する場合もあります。
     他方で、万が一、叔父の権利が認められるような状況になってしまうと、売却している分、すこし紛争が複雑化します。
     きちんと丁寧に進めたいということであれば、ご兄弟が主導する形で、親族間調停や裁判手続で、当該不動産が法定相続人の権利に属するものであることを確認する手続をとることが考えられます。
     ただ、この手続にも一定の費用が掛かってしまいますので、費用対効果を見極めて行う必要があります。

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/07/09

    お気持ちはよく分かります。

    お父様のお世話をしてくださった叔父様への感謝はある一方で、
    相続は法律に基づいて進めなければならず、その線引きは冷静に考える必要があります。

    今回のお話だけを前提にすると、法的には相続人はご相談者様と弟様のお二人です。

    遺言書がなく、「自分に何かあったら、この家のことは頼む」というメールだけでは、
    「マンションを叔父様へ譲る」という法的な約束が
    成立したと認められる可能性は高くありません。
    少なくとも、その文面だけで所有権を取得できるものではありませんし、
    相続人より優先される権利が発生するわけでもありません。

    また、叔父様が合鍵を持っていることも、所有権や処分権限とは別の話です。

    現在の所有者は相続人全員の共有状態になりますので、
    防犯上の観点から必要であれば鍵を交換すること自体も検討できます。
    ただし、感情的な対立を深めないためにも、
    事前に事情を説明したうえで進める方が望ましいでしょう。

    正直なところ、このケースで少し気になるのは、
    叔父様がなぜここまでマンションに執着されているのかという点です。

    本当にお父様との約束を信じているのか、
    それとも別の思いがあるのかは分かりませんが、少なくとも現時点のお話だけでは、
    法的にマンションを取得できる根拠は見当たりません。

    人情として何らかの配慮をするかどうかは、ご相談者様と弟様のご判断になります。

    ただ、こうしたケースは過去の事例を見ても、
    「せっかく気を遣ったのに、結局さらに要求が増えてしまった」
    という形になってしまうことも少なくありません。

    そのため、法的な権利関係については曖昧にせず、
    相続人として手続きを進めるという姿勢は崩さない方が安心だと思います。

    弟様がおっしゃるように、法律上は相続人が売却を進めることになりますので、
    叔父様の同意がなければ売却できないというものではありません。

    一方で、鍵を返してもらえない、室内へ立ち入られる、
    売却活動を妨害されるような状況になれば、話は別です。
    その段階では弁護士へ相談し、法的な対応を検討した方が安全でしょう。

    まずは相続登記や売却準備を着実に進めながら、叔父様には「感謝はしているが、
    相続は法律に従って進めるしかない」ということを冷静に伝えるのが現実的な対応だと思います。

    もし売却を進める中で、
    「どこまで法的に対応すべきか」「叔父様への説明をどうすればよいか」
    といった具体的な判断が必要になれば、
    相続と不動産売却の両方を理解している専門家へ早めに相談しながら進めることで、
    不要なトラブルを避けやすくなるでしょう。

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