不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/06/30

    お父様が「この家はお前に残す」と考えて遺言を残されたことは伝わってきますが、
    相続では財産だけでなく、借入などの債務もあわせて引き継ぐことになります。

    そのため、実家の価値より借入の方が多い可能性があるのであれば、
    相続することが本当にご自身にとって良い選択なのか、一度冷静に整理することが大切です。

    まず、遺言に「長男に相続させる」と書かれていても、相続放棄をすることは可能です。

    相続放棄をすれば、実家だけでなく借入を含めた相続全体を放棄することになります。
    一方で、「家だけ放棄して預貯金だけ相続する」といった選び方はできません。

    また、相続放棄をしない場合でも、相続人全員が話し合いに合意すれば、
    遺言とは異なる遺産分割を行うことは可能です。

    そのため、お父様の遺言どおりに進めなければならないというわけではありません。

    ただし、ご実家を売却しても借入が残る可能性があるのであれば、
    誰がその負担を引き受けるのかという問題も含めて話し合う必要があります。

    相続放棄には原則として、
    ご自身が相続の開始と相続人になったことを知った日から3か月以内という期限があります。

    借入の全体像や他の財産を確認しないまま判断すると、
    後で選択肢が限られてしまうこともありますので、
    できるだけ早い段階で相続財産と債務を整理し、
    必要に応じて弁護士や司法書士などの専門家へ相談しながら進めることをおすすめします。

    相続は、お父様の思いを大切にしながらも、
    ご自身がこれから安心して生活していけるかという視点で判断することも同じくらい大切です。
    焦って結論を出すのではなく、まずは全体の状況を把握したうえで、
    ご家族にとって最善の方法を検討されるとよいと思います。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/07/01

    ご相談を拝見しました。

    結論から申し上げますと、遺言に記載された内容にかかわらず相続を放棄することは可能ですし、ご令妹と遺産についての話し合い(遺産分割協議)を行うことも可能です。

    ただし、相続放棄をすれば実家の土地・建物だけではなく、預貯金を始めとするプラスの財産やマイナスの財産全てを引き継がないことになりますから、まずは詳細の全てを確認する必要があります。

    そのうえでマイナスになるようなら放棄も一つの選択肢となりますが、相談者様のみが放棄すればご令妹がマイナスの財産全てを相続することになりますから、事前の話し合いは不可欠です。状況によっては、お二人とも放棄されるのが良いかもしれません。

    ただし、第一順位であるお二人が相続放棄した場合、相続権は第2順位(直系尊属:おじい様・おばあ様など)、さらには第3順位(兄弟姉妹:お父様の兄弟姉妹、いわゆる叔父・叔母)へと移ることなります。事前に話しを通しておかなければ諍いが発生する可能性があるため注意が必要です。

    まずは正確な財産内容を調査すると同時に、相続放棄には「知ってから3ヶ月以内」という期限もありますので、早めに司法書士や弁護士(相続や債務整理に強い法律事務所)に相談し、相続放棄や限定承認のシミュレーションをしてもらうのが最も安全だと思われます。

  • 私が回答します

    福島

    関計株式会社

    • 40代
    • 大阪府
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/07/01

    ご相談内容拝見いたしました。
    結論から申し上げますと、遺言書の内容や妹さんのご意向に関わらず、あなた単独で「相続放棄」をすることは可能です。
    放棄をした場合、あなたは家を受け取れなくなる代わりに1,900万円の借金からも完全に解放されますが、その借金の返済義務はすべて妹さんに移ることになります。

    1. 妹さんの同意なしで、単独で放棄できます
    相続放棄は個人の権利です。「長男に家を相続させる」という遺言があっても、それを強制されることはありません。妹さんが「お兄ちゃんが借金を払うべき」と主張していても、妹さんの同意や許可は一切不要で、ご自身の意思のみで家庭裁判所にて手続きができます。

    2. 単独で放棄すると、妹さんが借金を背負います
    あなたが相続放棄を完了させると、法律上「初めから相続人ではなかった」という扱いになります。これにより、以下の連鎖が起こります。

    ご自身: 実家をもらう権利が消滅し、1,900万円の借金を返す義務も完全にゼロになります。

    妹さん: あなたが相続から抜けたことで、妹さんが単独の相続人(※お母様がいらっしゃらない場合)となります。その結果、妹さんは預貯金だけでなく、いらない実家と1,900万円の借金も一人で背負うことになります。

    今後のためのアドバイス
    ご自身は単独で手続きを進めて負債から離れることができます。しかし、黙って放棄を成立させると、後日突然、妹さんのもとに銀行から1,900万円の督促状が届き、深刻な親族トラブルになることは避けられません。

    まずは妹さんに「家の価値(約1,500万円)に対して借金(約1,900万円)の方が多く、完全にマイナスである」という事実と、「自分は相続放棄をする」という意志をはっきりお伝えすることをお勧めいたします。そうすることで、妹さんご自身も相続放棄をするための準備に入ることができます。

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