不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/08/12

    このケースは、「土壌汚染があるかもしれない=売れない」と考えない方がいいです。

    クリーニング店だったという点から、まず過去にどのような薬剤・溶剤を使っていたのか、
    地下タンクなどがあったのか、建物のどの部分で作業していたのかなどを確認する必要があります。土壌汚染対策法でも、一定の土地については調査が必要になる場合がありますが、
    クリーニング店だった土地だから自動的に土壌汚染調査をしなければならない、
    という単純な話ではありません。

    そして、ここは不動産の現場では結構大事なところです。

    「調査費用がかかるから売れない」のではなく、「調査・対策にどれくらいかかる可能性があり、
    それを踏まえて土地をいくらで売るのか」という価格の問題として考えます。

    例えば、通常なら土地価格が2,000万円だとして、「土壌調査に50万円かかる」
    「仮に汚染が見つかれば対策費として300万円程度かかる可能性がある」
    という状況なら、買主は当然そのリスクを価格に織り込みます。

    売主が2,000万円で売りたい、買主が「調査・対策費を考えて1,600万円なら買いたい」と考える。
    その間で条件がまとまれば、それが成約価格です。

    ですから、「土壌汚染が見つかったら売れない」ということではありません。

    むしろ注意したいのは、何も確認しないまま売り出して、
    買主が見つかってから「実は昔クリーニング店でした」「土壌については何も調べていません」
    となることです。
    そこから調査や価格交渉が始まると、買主側も不安になりますし、
    契約直前で話が流れる可能性もあります。

    私なら、まず不動産会社に、「調査をする必要があると言うなら、何を調査するのか」
    「なぜこの土地では調査が必要なのか」「調査費用はいくらなのか」
    「調査をしない場合、どのような条件なら売却できるのか」
    「もし汚染が確認された場合、どの程度の費用を想定しているのか」
    ここまで具体的に聞きます。

    そのうえで、調査費用を売主が負担してでも調査する価値があるのか、
    あるいは現状のままリスクを説明して価格に反映させるのかを、
    その地域の需要や土地の価格を見ながら判断します。

    特に、ある程度需要のある地域なら、
    多少のリスクがあっても「その条件でも買いたい」という買主が出てくる可能性はあります。
    逆に需要が弱い地域なら、売主側で調査・対策まで済ませた方が買いやすくなる場合もあります。

    土壌汚染対策法上も、実際には土地の利用履歴や法令上の調査契機、
    区域指定の有無などによって扱いが変わります。
    環境省も土壌汚染について、調査・区域指定・対策を別々に整理しています。

    ですから、今の段階で「調査費用が高いから売却を諦める」というのは早いと思います。

    まずは、その不動産会社から「調査費用」「想定される対策費」「調査しない場合の売却条件」
    「調査した場合の売却価格の見込み」を出してもらう。

    その数字を並べて、「結局、調査・対策費を考えても、手元に残る金額はいくらなのか」
    で判断するのが一番現実的です。

    不動産は、何か問題があるから「売れない」のではなく、
    その問題を価格にどう織り込むかで買主との着地点を探す商品でもあります。

    今回も、土壌の問題だけを見るのではなく、
    土地そのものの需要と価格まで含めて考えた方がいいと思います。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/08/13

    ご相談を拝見しました。

    ドライクリーニングで使用される溶剤(テトラクロロエチレン等)による土壌汚染のリスクがあるため、クリーニング店跡地は一般的な住宅地とは異なる扱いになります。したがって、調査を依頼した不動産業者の言い分は、しごく真っ当なものだと言えるでしょう。

    調査を実施せず売り出すこと自体は可能であるものの、調査未実施である状態では一般的な住宅用地として相場通りに売るのは難しくなります。

    そもそも、調査なしでの売却は非常にリスクが高くおすすめできません。調査を実施して土壌汚染が確認されれば、汚染を除去・浄化してから売ることになります。費用はかかりますが、これであれば浄化後、通常の土地として売却できます。

    また、買主に「浄化してもらう」「アスファルト舗装のまま駐車場として使ってもらう」等の条件で、想定除去費用分を売却価格から差し引いて売買するのも一つの方法です。

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