不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/08/27

    ご相談を拝見しました。

    まず、床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満で令和5年12月31日以前に建築基準法第6条1項の規定による建築確認を受けた物件は「特例居住用家屋」とされ、あわせて申告年度の所得税に係る合計所得金額が1,000万円を超えなければ住宅ローン控除が利用できます。(なお、特例居住用家屋は新築物件のみが対象であり、買取再販や既存住宅は対象外とされます)

    上記の要件を満たしていなければ、たとえ数㎡が不足しているだけだとしても住宅ローン控除の利用はできません。

    続いて「販売図面に正確な㎡数が記載されていない」との指摘についてですが、おそらくはパンフレット等に記載されていた「壁心面積」を採用したと推察されます。内法である登記面積のどちらを販売図面に記載しても、それ自体が問題となるわけではありません。しかし、宅建業法上の表示ルール(不動産の表示に関する公正競争規約)では、マンションのパンフレット等に壁芯面積を記載する場合、「壁芯である旨」を明記することが定められています。

    もし販売図面に「壁芯」の表記すらなく、登記簿面積との乖離による不利益(住宅ローン控除の不可など)について事前説明が一切なかった場合は、説明義務違反(重要事項の説明不足)を問える余地があります。

    ただし、表示義務の違反と住宅ローン控除の要件は別物です。

    住宅ローン控除の面積要件は、登記簿の記載面積である「内法」で判断されるため、要件を満たしていなければ利用できません。

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/08/27

    これは税法上、かなり大事なところです。
    結論からいうと、「数㎡程度なら大丈夫」という考え方ではありません。
    原則として、住宅ローン控除の床面積要件は登記簿上の面積で判定します。

    国税庁も、中古マンションについては、
    登記事項証明書に表示された専有部分の床面積で判定するとしています。
    原則50㎡以上が要件なので、登記面積が49㎡台であれば、
    単純に「販売図面では50㎡を超えているから大丈夫」とはできません。

    一方で、ここで販売図面の面積が50㎡を超えていること自体がおかしいとは限りません。

    マンションの販売図面では、一般的に「壁芯面積」で表示されることが多く、
    登記上の専有面積とは測り方が違うため、販売図面の方が大きく表示されることがあります。

    ですので、「販売図面が50㎡超なのに、登記簿が50㎡未満だから販売図面が間違っている」
    という話ではありません。

    むしろ今回気になるのは、担当者の「最終的には税務署や専門家に確認してください」
    という回答が少し曖昧なことだと思います。

    もちろん、住宅ローン控除は税務上の制度なので、
    最終的な判断を税務署や税理士に確認すること自体は間違っていません。
    ただ、仲介会社としては、登記面積が何㎡なのか、
    住宅ローン控除のどの要件に該当する可能性があるのか、
    現在分かっている範囲を整理して説明するところまではしてほしいと思います。

    なお、現在の制度では、
    一定の住宅について40㎡以上50㎡未満でも床面積要件が緩和される場合があります。
    ただし、これは物件の種類や建築時期、所得要件など別の条件がありますので、
    「49㎡なら全部対象」と考えることもできません。

    ですから、購入を検討しているのであれば、私なら契約前に仲介担当者へ、
    「登記簿上の専有面積は正確に何㎡ですか」
    「この物件について、住宅ローン控除のどの区分を想定していますか」
    「40㎡以上50㎡未満の特例に該当する可能性はありますか」
    この3点を確認します。

    そのうえで、住宅ローン控除を使えることを前提に購入判断をするのであれば、
    税務署または税理士に物件資料を見せて確認してから契約するのが一番確実です。

    数㎡の違いだから大丈夫、という話ではありません。
    住宅ローン控除は何年にもわたって受けるものなので、50㎡を少し下回っているのであれば、
    そこは「まあ大丈夫だろう」で進めない方がいいです。

    不動産の現場では、販売図面の面積と登記面積が違うこと自体は珍しくありません。
    今回のケースは、販売図面の記載がおかしいというより、
    「その面積の違いが住宅ローン控除にどう影響するのかを
    担当者がきちんと整理して説明していないこと」の方が問題だと思います。

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