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REAL ESTATE Q&A

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    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/09/07

    インスペクションで「給排水管は調査対象外」と言われて、少し不安になったのだと思います。

    ただ、これは特別おかしいことではありません。

    インスペクションは基本的に、専門家が目視できる範囲を中心に、
    建物の状態を確認するものです。
    壁や床の中に隠れている給排水管を壊してまで確認する調査ではありません。

    そのため、「給排水管が調査対象外=そのマンションは配管が危ない」という意味ではありません。

    そして、
    築18年ということを考えると、私はこの時点で必要以上に心配する必要はないと思います。

    もちろん、築18年だから配管に問題が起きないということではありません。
    給排水管の劣化は、築年数だけではなく、
    配管の材質、使用状況、建物全体の管理状態、過去の修繕内容などによっても変わります。

    ただ、築18年のマンションを購入するのであれば、
    「壁の中までインスペクションできないから怖い」と考えるより、
    マンション全体の管理状況を見る方が現実的です。

    そこで確認したいのが、管理組合の修繕履歴や長期修繕計画です。

    ただし、「修繕履歴を見れば給排水管の更新時期まですべて分かる」と考えるのも少し違います。

    マンションの給排水管には、専有部分と共用部分があります。

    共用部分については、管理組合がいつ、どのような修繕を行ったのか、
    長期修繕計画に今後どのような工事が予定されているのかを確認します。

    一方、専有部分の給排水管については、管理組合の修繕履歴だけでは分からないことがあります。

    ここは非常に大事です。

    「マンション全体の給排水管を修繕した」と書いてあっても、
    それが専有部分の配管まで含んでいるのか、共用部分だけなのかは確認しなければいけません。

    ですから、契約前には仲介会社を通じて、
    少なくとも次のような資料を確認するといいと思います。

    ・管理組合の修繕履歴
    ・長期修繕計画
    ・重要事項調査報告書
    ・給排水管に関する過去の修繕・更新工事の有無
    ・漏水事故などの履歴
    ・今回購入する部屋で過去に漏水や配管トラブルがなかったか
    ・専有部分の配管について売主が把握している修繕履歴

    特に「配管の更新時期」だけを見るのではなく、
    「過去に漏水が発生していないか」「同じマンションで給排水管の修繕が問題になっていないか」
    を見る方が、
    実際の購入判断では参考になります。

    また、長期修繕計画に「○年に給排水管工事」と書かれていたとしても、それはあくまで計画です。
    実際の工事時期や工事内容、費用負担まで確定しているとは限りません。

    反対に、
    まだ大規模な更新工事をしていないからといって、それだけで購入をやめる必要もありません。

    マンションは一戸建てと違って、個々の部屋だけを見るのではなく、
    「建物全体がきちんと管理されているか」を見ることが重要です。

    築18年で、管理組合がきちんと機能していて、修繕積立金が適切に積み立てられ、
    長期修繕計画も整備され、過去の漏水トラブルも特に見当たらないのであれば、
    私は配管だけを理由に過度に心配する必要はないと思います。

    逆に、築18年だから大丈夫と思って資料を確認しない方が危険です。

    例えば、修繕積立金が不足している、長期修繕計画が現実的でない、過去に漏水が頻発している、
    給排水管の修繕について管理組合で問題になっている、といった事情があるのであれば、
    話は変わってきます。

    そして、どうしても配管そのものの状態が気になるのであれば、
    通常のインスペクションとは別に、専門業者による追加調査ができるか相談する方法もあります。

    ただし、マンションの壁や床の中を非破壊で調べるにも限界があります。
    調査をしたから「将来絶対に漏水しない」と保証されるものでもありません。

    不動産購入では、見えないものを全部調べてから買うということは現実的にはできません。

    だからこそ、築18年という年数だけで「配管が怖い」と考えるのではなく、
    「このマンションはこれまでどう管理されてきたのか」
    「給排水管について過去にどんな修繕をしているのか」
    「今後どんな修繕が予定されているのか」
    「今回の部屋について過去に問題はなかったのか」
    を確認することが大切です。

    インスペクションは「何も問題がないことを証明してもらうもの」ではありません。

    目視できる範囲の状態を確認し、資料や売主からの告知などと合わせて、
    購入するかどうかを判断するための材料です。

    築18年なら、私は「給排水管が見られないから不安」と立ち止まるより、
    管理資料をきちんと確認して、
    そのマンションがこれまでどのように維持管理されてきたのかを見ることをお勧めします。

    その確認をして大きな問題がなければ、
    築18年というだけで必要以上に心配する必要はないと思います。

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