不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/08/10

    これは実務でもたまにある状況ですが、
    「相続登記が終わっていない=契約できない」とまでは言えません。
    ただし、売主としては登記を終えてから契約する方が安全です。
    知人の紹介で買主が見つかったからといって、焦って先に契約する必要はないと思います。

    相続登記がまだ終わっていないからといって、必ず売買契約ができないわけではありません。

    ただ、今回のように司法書士が相続登記を進めていて、まだ書類に不備があるという状況なら、
    私は基本的には登記を終えてから契約することをおすすめします。

    不動産の売買では、最終的に買主へ所有権を移転できることが大前提です。

    相続人が確定していて、遺産分割協議などもきちんと終わっており、
    相続登記も問題なく進むことが確認できているのであれば、
    登記完了前に契約をする実務上の方法が全くないわけではありません。

    ただし、その場合は契約書に「相続登記を完了させること」などの条件を入れ、
    登記が予定どおり進まなかった場合にどうするのかまで整理しておく必要があります。

    今回気になるのは、単に「登記がまだ終わっていない」ということではなく、
    書類に不備があって手続きが止まっているという点です。

    その不備が何なのかによって話が変わります。

    例えば、単純な書類の不足や訂正で済むのであれば、それほど心配する必要はありません。

    一方で、相続人の一人の協力が必要だったり、
    遺産分割の内容そのものに問題があったりするのであれば、
    登記完了まで想定以上に時間がかかる可能性があります。

    ですから、まず司法書士に、「今回の不備は何が原因なのか」「登記完了の見込みはいつ頃なのか」
    「現時点で登記ができない可能性はあるのか」を確認してください。

    買主側についても、知人の紹介で「買いたい」という話が出ているだけなのか、
    価格や条件まで具体的に合意しているのかで対応は変わります。

    まだ購入意思がある段階なら、無理に契約を急ぐより、仲介会社を入れて物件調査や価格、
    契約条件を整理しておき、登記が完了したらすぐ契約できる状態にしておく方が安全です。

    どうしても買主が「今のうちに契約したい」ということであれば、
    登記完了を条件とした契約が可能かどうかを、
    司法書士と不動産会社の双方に確認して進めるべきです。

    特に、「登記ができなかったらどうなるのか」「手付金はどうするのか」
    「契約を解除する場合の扱い」などは、契約前に明確にしておいた方がいいでしょう。

    個人的には、今回のケースなら、買主が見つかったこと自体を焦る理由にはしません。

    せっかく購入希望者が現れたのですから、その方との話を不動産会社にきちんと整理してもらい、
    登記が完了するまで待ってもらえるのかを確認する。

    そして、登記完了後に速やかに契約する。

    これが一番トラブルの少ない進め方だと思います。

    「相手の気が変わる前に、とりあえず契約してしまおう」と考える気持ちはよく分かります。

    ただ、不動産売買は契約して終わりではなく、
    最終的に所有権を買主へ移して引き渡すところまでが取引です。

    そこに少しでも不確定な部分があるのであれば、先に不確定要素を潰してから契約した方が、
    結果的には売主・買主双方にとって安心です。

    今回のように相続登記を司法書士に依頼しているのであれば、
    まず司法書士から現在の状況を正確に聞き、そのうえで不動産会社に売買の進め方を相談する。

    この順番で進めるのが現実的だと思います。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/08/11

    ご相談を拝見しました。

    結論から申し上げれば、移転登記完了前でも、取引の相手方が「登記を完了させて名義を変更し、買主に引き渡す」との停止条件を了承してくれるのであれば、売買契約を締結すること自体は可能です。

    これにより、相続登記が完了することをもって契約の効力が生じることになるため、万が一、書類の不備などで相続登記がどうしても出来なくなってしまった場合においても、無用な損害賠償トラブルを避け、契約を安全に無効(白紙撤回)にできるのです。

    買主様の意向が熱いうちに、まずは現在依頼されている司法書士へ「買主が現れたので、相続登記特約付きの契約を進めたい」と相談されてみては如何でしょうか。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/08/12

    実務レベルの話となりますが、
    相続登記の完了前であっても、買主と売買契約を結ぶことは法律上可能です。
    なお相手の気が変わる前に契約を確保するためのポイントは以下のとおりです。

    ◆司法書士に相談し、完了見込みの時期を確認する。
    ◆「登記完了を条件とする特約」を入れた契約書で、先に売買契約を結ぶ。
    ◆相続登記が完了した後に、残りの代金を受け取り、物件を引き渡す。

    取り急ぎ まずは、現在相続登記を依頼している司法書士へ「売買契約を先行させたい」と相談することをおすすめします。

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