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REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/08/24

    ご相談を拝見しました。

    原因が特定されていないとのことですが、漏水の可能性がある状態が現在も放置されたままなのでしょうか?

    実務的対応としては、まずは証拠保全(発生日の日付、漏水箇所の写真撮影)を行うと同時に、管理会社や上階住人とのやり取りを時系列で記録しておく必要があります。

    次に原因特定ですが、過去の判例からコンクリートスラブに埋設された横引き配管は管理組合の責任、スラブから立ち上がった配管は物件所有者の責任と判断されます。つまり、スラブを貫通した配管は専有部分に該当しません。したがって、漏水の責任が管理組合と上階住人どちらに帰属するかは専門家による調査を実施するほかないのです。必ずしも上階所有者の責任と断定できない以上、現状で強く請求することはお勧めできません。

    そのため、再度、管理組合に対して証拠を添付した上で、書面により、原因を特定するよう強く求められるとよいでしょう。それでも管理組合が消極的な場合、ご自身で信頼できる調査業者に依頼して、原因を特定してもらうとよいでしょう。さらに、可能な範囲で応急処置を実施してもらうことをお勧めします。

    当然費用はかかりますが、その分については後日、損害賠償として請求できる可能性が高いでしょう。住宅総合火災保険に加入していれば、漏水事故に対して保険金が支払われます。上階住人が実費を負担する可能性は少ないのですから、遠慮する必要はありません。取り急ぎ実務的対応をされると良いでしょう。

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