不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/04/23

    ご相談ありがとうございます。
    状況としてはかなり大変だったと思いますし、ストレスを感じるのも無理はありません。

    まず前提として、今回のような「上階からの水漏れ」の場合、原因が上階にあるのであれば、その方(もしくは加入している保険)で原状回復の費用を負担するというのが基本的な考え方です。

    ここは管理会社の説明通りで、法律上も壊れたものを元に戻す=損害の補填が原則になります。

    一方で、ご相談のポイントになっている
    ・仕事を休んだこと
    ・生活への影響
    ・精神的なストレス
    この部分についてですが、ここは少し線引きがシビアです。

    結論から言うと、慰謝料や休業補償のようなものが必ず認められるケースではありません。

    理由としては、
    ・上階の方が故意ではない(わざとではない)
    ・一般的に起こり得る事故(不可抗力に近いケースも多い)

    こういった場合、「精神的苦痛」や「間接的な損害(仕事を休んだ等)」まで賠償対象として認めるかは、かなりハードルが上がります。

    もちろん、
    ・明らかな過失(長期間放置していた等)
    ・事前に異常が分かっていたのに対応していない
    ・管理不十分が原因

    こういった事情があれば話は変わってきますが、そうでない限りは、管理会社が言う通り「原状回復までが基本」というのが現実的なラインです。

    ご相談内容の中でいうと、「仕事を休まなければならなかった」という点も、気持ちはすごく分かるのですが、法律的には“ご自身の判断による部分”と見られる可能性があるのが正直なところです。

    ここは少し冷静に切り分けて考える必要があります。

    また、「子供の生活への影響」という点も、客観的に損害として金額換算できるかというと難しい部分があり、結果的に慰謝料として認められるケースは多くありません。

    ただし、
    ・どうしても納得できない
    ・相手の対応に不誠実さを感じる
    ということであれば、
    慰謝料請求をすること自体は自由です。

    その場合は、感情的に話し合うよりも、
    ・弁護士を通して交渉する
    ・保険会社同士でのやり取りに任せる
    この形の方が現実的です。

    ただし、最終的に「どこまで認められるか」は別問題で、費用対効果も含めて判断する必要があります。

    少し踏み込んだ話をすると、この手のトラブルは「気持ちの納得」と「法的なライン」がズレる典型的なケースです。

    被害を受けた側からすると当然納得しづらいのですが、一方で、上階の方も意図的ではないケースがほとんどです。

    だからこそ、どこまで求めるのかは
    ・現実的に認められる範囲で収めるのか
    ・時間や費用をかけてでも主張するのか
    この判断になります。

    個人的な感覚でいうと、まずは「原状回復+α(例えば工事日程の調整や配慮)」の中でどこまで歩み寄れるかを探りつつ、それでも折り合わない場合に専門家を入れる、という順番が現実的です。

    感情として納得いかない部分があるのは当然です。

    ただ、解決の仕方を間違えると、余計にストレスや負担が増えてしまうこともあります。
    その点も踏まえて、冷静に進めていくのが結果的に一番良い落としどころになることが多いです。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/04/24

    ご相談を拝見しました。

    突発的な事故とはいえ、実害が発生し、立ち会いのため仕事を休まざるを得なかったり、家具の移動を余儀なくされたご負担について、何らかの補償を求められたいと考えるのはもっともかと思います。

    民法第709条では「故意または過失」による損害賠償請求が認められており、今回のクロス修繕費はその定めに基づいて補償されています。

    このような物的損害に対しては認められやすい一方で、精神的慰謝料等については裁判および実務上も認められるハードルは高く、請求自体は可能であるものの、実際に認められる可能性は高くないと考えられます。

    また、仮に一定の補償が認められた場合でも、その額は比較的少額(多くの場合は数万円程度)にとどまる傾向があるため、弁護士に依頼されると費用倒れになる可能性があります。

    そのため、仕事を休まれたことによる具体的な損失や、家具移動等に要した費用・負担を可能な範囲で整理したうえで、保険会社と直接交渉されるのが現実的な方法だと思われます。

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