不動産お悩み相談室
REAL ESTATE Q&A
- 相続
- 60代
- 男性
-
- エリア
- 愛知県名古屋市守山区
-
- 投稿日
- 2026/06/08
-
- 更新日
- 2026/06/09
- [2回答]
128 view
10年前に相続時精算課税で実家をもらいました。先月父が亡くなって「精算が必要」と言われたのですが
10年前、父が生きているうちに「将来のために」と相続時精算課税制度を使って実家の土地を贈与してもらいました。当時2,500万円の枠内だったので贈与税はゼロでした。
先月父が亡くなって、税理士から「相続時精算課税を使った財産は相続財産に加算して計算し直す必要がある」と言われました。10年前の土地が今は価値が上がっていて、相続税がかなり出そうで頭が痛い状態です。
当時の評価額で計算するのか、今の時価で計算するのか、どちらになるのかも教えてもらえますか。
-
まず安心していただきたいのは、
相続時精算課税制度を利用した方の多くが、同じような疑問を持たれるということです。
制度名に「精算」という言葉が入っているので、
後から何か追加で税金を取られるようなイメージを持たれる方もいますが、
実際には制度の仕組みを正しく理解すれば整理できます。
今回、税理士の先生がおっしゃっている
「相続財産に加算して計算する」という説明はその通りです。
相続時精算課税制度は、贈与税を完全になくす制度ではなく、
「相続の時にまとめて精算しましょう」という制度です。
そのため、お父様が亡くなられた時点で、
過去に相続時精算課税を使って受け取った財産は相続財産に持ち戻して計算することになります。
ここで大事なのが評価額です。
ご質問のケースでは、現在の時価ではなく、
10年前に贈与を受けた時の相続時精算課税の評価額で相続財産に加算されます。
例えば、10年前の評価額が2,500万円だった場合、
現在3,500万円や4,000万円の価値になっていたとしても、
相続税計算上は原則として当時の2,500万円で計算します。
ですので、
「土地が値上がりしたから、その上がった分まで相続税が増える」という制度ではありません。
むしろ結果的に値上がりした土地であれば、
早い段階で相続時精算課税を利用したことが有利に働いている可能性もあります。
ただし、相続税が発生するかどうかは、その土地だけで決まる話ではありません。
○預貯金
○有価証券
○生命保険
○その他の不動産
○借入金
○小規模宅地等の特例の適用有無
などを含めて総合的に計算します。
実務では、「相続時精算課税を使ったから損した」というより、
「全体の財産状況を見ないまま制度を使った」ことが後から問題になるケースが多い印象です。
ですので今の段階では、相続税がいくらになりそうか、納税資金は足りるのか、
特例が使えるのか、土地を売る必要があるのかを整理することが先です。
相続税は税率だけ見ても答えは出ません。
同じ2,500万円の土地でも、ご家族の状況や他の財産によって結果は大きく変わります。
私自身、不動産の相続相談を受ける際によくお話しするのですが、
税金だけを見て判断すると失敗しやすく、まず全体の財産を整理してから、売るべきか、
持ち続けるべきか、誰が引き継ぐべきかを考える方が結果的に良いケースが多いです。
今回のケースも、「相続時精算課税を使ったから大変」というより、
「今の相続全体を整理するタイミングが来た」と考えた方が良いと思います。
不動産が絡む相続は、税理士だけでなく、
不動産の評価や活用方法まで含めて考えることで選択肢が大きく変わることもありますので、
焦らず全体像を整理しながら進めてください。
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詳細は税理士に確認していただくのが良いと思いますが、私の知る限り、相続時精算課税制度を使って贈与を受けた財産に対して加算される額は、贈与時の価額とされていたはずです。
具体的な贈与税については、相続時精算課税制度の選択をした年以後、特定贈与者以外の者からの贈与財産と区分して、1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額を基に贈与税額を計算するとされ、特定贈与者ごとに、1年間に贈与を受けた相続時精算課税適用財産の価額の合計額(課税価格)から、相続時精算課税に係る基礎控除額110万円を控除したうえで特別控除額(限度額2,500万円)を控除した後の金額に、一律20パーセントの税率を乗じて算出します。
税理士に依頼されているようですから、適切な計算をしてもらえるでしょう。少なくとも、現在価格の影響を受けることはないと思われますのでご安心ください。