不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/08/19

    駅近で周辺環境も良く相場通りであるにもかかわらず、1年以上マンションが売れないのは非常に不安な状態かと思います
    マイナス面ばかり指摘されるとのことですが、条件が良い物件が残る場合、物件そのものではなく「不動産会社の販売活動」に原因がある可能性が高いことが多くあります。

    考えられる主な原因は以下の3点です。
     ★囲い込みの可能性
      自社の利益(両手仲介)を優先し、他社からの内見希望を断っているケースも考えられます。
     ★広告の質・量の不足
      ポータルサイトの写真点数やアピール文などが不十分で、魅力が伝わっていない可能性があります。
     ★売れ残りイメージの定着
      長期掲載により、買い手から「訳あり物件」と敬遠されている可能性があります。

    現状を打開するため、どのような販売戦略で販売活動を行っているのか各不動産会社へ聞いてみると良いでしょう。
    具体的には「直近の問い合わせ数」「他社への情報公開状況」「間取りや古さを補うターゲット設定」の3点を重点に確認すると良いでしょう。
    その際に明確な回答がない会社は、活動を放置している可能性があります。

    立地の良い物件ですので、正しい戦略をとれば買い手は見つかるはずです。
    もしお困りでしたらお気軽にご連絡ください。私にお役立てできることがあれば是非お力添えさせていただければ、と思います。

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/08/19

    この相談は、私は「何かがおかしい」というより、今の価格と、
    そのマンションが持っている実際の市場価値が噛み合っていない可能性をまず疑います。

    駅近、買い物便利というのは確かに強い材料です。

    ただ、不動産は「良い物件だから売れる」というより、
    最終的にはその物件を欲しいと思う人が、その価格を払ってもいいと思うかで決まります。

    国土交通省も、実際の成約価格は面積や形状など個別条件だけでなく、
    取引事情によっても変わるとしています。
    つまり、単純に「周辺相場がこのくらいだから、この価格なら売れる」とは言い切れません。

    今回の場合、私は「価格が高い」と言われていることだけでなく、
    ・間取りが縦長で特殊
    ・築年数が古い
    ・住宅ローンが組みにくい
    ・1年以上売却活動をしている
    ・専任媒介を2社経験している
    ・一般媒介に変えて1か月以上経っても決まらない
    ここを全部まとめて考えます。

    すると、かなり重要なのは、
    「相場より高いか安いか」ではなく、「買える人の数がどのくらいいる物件なのか」です。

    例えば、駅近で非常に便利でも、「この価格なら普通の間取りの物件を買える」
    「この築年数なら、もう少し安い物件を探したい」
    「住宅ローンを使うなら、このマンションは融資条件が厳しい」
    となれば、駅近という長所があっても、買主から見た総合評価は変わります。

    ここは売主さんが悪いわけでも、物件が悪いわけでもありません。

    価格と物件の組み合わせの問題です。

    そして、私は「相場を調べても並外れて高くない」というところは、少し注意して見ます。

    ネットに出ている販売価格は「売れた価格」ではありません。

    実際に売れた価格を確認するなら、
    国土交通省の不動産情報ライブラリなどで成約価格を見ることができます。

    さらに実務では、単純な平均価格を見るより、「同じマンションの過去の成約」
    「同じ駅、徒歩分数、築年数、面積帯」「似た間取り」「同じくらいの価格帯」
    「現在売りに出ている競合物件」まで並べて見る方が大事です。

    そして、ここからが営業マンの腕の部分だと思います。

    私なら、いきなり値下げはしません。

    まず現在の販売状況を全部洗います。

    例えば、問い合わせは何件あるのか。問い合わせはあるのに内見にならないのか。
    内見はあるのに申し込みにならないのか。申し込み直前まで行くのにローンで止まるのか。
    内見した人からは「価格が高い」と言われるのか、「間取りが使いにくい」と言われるのか。
    そもそも問い合わせ自体がほとんどないのか。これによって対策が全く変わります。

    問い合わせがほとんどないなら、私はまず価格と広告を疑います。

    問い合わせはあるけれど内見にならないなら、
    写真や広告の見せ方、物件の第一印象に問題があるかもしれません。

    内見は来るけれど申し込みがないなら、
    実際に部屋を見た人が何を理由に見送っているのかを掘ります。

    「古いから」なのか、「間取り」なのか、「価格」なのか、「ローン」なのか、「管理状態」なのか。
    ここを曖昧にしたまま「もう少し様子を見ましょう」は、私はあまり好きではありません。

    1年以上売っているのであれば、もう十分に市場から答えが返ってきています。

    もちろん市場環境によって長期化する物件もありますが、
    1年間売れなかったという事実そのものを、
    一度きちんと材料として分析するべき時期だと思います。

    そして、もう一つ大事なのが「一般媒介に変えたから売れる」という話でもないことです。

    媒介契約には専任、専属専任、一般があり、
    それぞれ情報公開や依頼できる会社の範囲などが違います。
    どの媒介が適しているかは物件内容や販売方法を踏まえて判断するものです。

    一般媒介にして不動産会社を増やすこと自体は一つの方法ですが、
    10社が同じ価格で同じ広告を出しているだけなら、10倍売れやすくなるわけではありません。

    私なら、むしろ「この物件をどう売るか」という販売戦略を担当者に聞きます。

    例えば、「価格を維持して買主を待つ」「少し価格を下げて問い合わせ層を変える」
    「一定期間だけ価格を下げて反応を見る」「リフォームをして見せ方を変える」
    「リフォームせず、その分価格で調整する」
    「住宅ローンが組みにくい理由を整理して、対応できる金融機関を先に確認する」
    「投資需要も含めて買主層を広げる」
    「同じマンションの過去成約と比較して価格設定をやり直す」
    など、いくつかの手を持っておきます。

    場合によっては、価格を下げるより、売り方を変えた方がいいこともあります。

    逆に、いろいろやっても問い合わせが増えず、内見しても価格交渉ばかりになるのであれば、
    そこで初めて「やっぱり価格ではないか」と判断します。

    私なら売主さんに、
    「相場から大きく外れているわけではありません」という説明だけでは終わらせません。

    むしろ、「この物件を今の価格で買う人は、どういう人なのか」を考えます。
    そして、その人が本当に存在する価格なのかを市場に問いかけます。
    不動産は、査定価格よりも最終的には成約価格が答えです。

    今回の相談者さんが「何かがおかしい」と感じているのは、
    私はその感覚を大事にしていいと思います。

    ただし、「駅近なのに売れない=何か重大な欠陥がある」と考える必要もありません。

    物件そのものに問題があるのではなく、
    「この物件を、この条件で買いたい人がまだ見つかっていない」だけかもしれません。

    だからこそ、今の段階で「売れない物件」と決めつける必要はないと思います。

    ただ、1年以上経っている以上、同じ方法を続けるのではなく、
    販売戦略を一度リセットするくらいの気持ちで考えた方がいいでしょう。

    私なら担当している営業マンに、
    「この物件が売れない理由を、価格・間取り・築年数・ローン・広告・買主層
    のどこにあると考えていますか?」
    「それぞれに対して、具体的に何を変えれば売れると思いますか?」
    「価格を下げるなら、いくらまで下げると買主層が変わると思いますか?」
    「今まで案内したお客様は、何を理由に見送っていますか?」と聞きます。

    ここに具体的な答えが返ってくる担当者なら、まだ任せてみてもいいと思います。

    逆に、「この辺は相場が厳しいので」「もう少し様子を見ましょう」「古いので仕方ありません」
    くらいしか出てこないのであれば、私は担当者を変えることも含めて考えます。

    売れない理由を見つけることと、値下げすることは同じではありません。

    経験のある営業マンなら、値下げする前にもいくつか打てる手を持っています。

    そして、その手を全部検討したうえで「やはり価格だ」と判断できたなら、
    そこで初めて価格を動かせばいい。

    今回のケースなら、私はまず「このマンションはいくらなら売れるのか」ではなく、
    「誰なら、なぜこのマンションを買うのか」から逆算して販売戦略を組み直します。

    そこが見えてくれば、今の価格を維持するのか、価格を動かすのか、リフォームするのか、
    広告を変えるのか、仲介会社そのものを変えるのかも、かなり判断しやすくなると思います。

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築年数:15年
間取り:3LDK
専有面積:72㎡
階数/総階数:8階/20階建
管理費・修繕積立金:25,000円/月
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