不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/08/20

    連生団信に入るべきかどうかは、家庭ごとに考え方が違いますので、
    「絶対に入った方がいい」というものではありません。

    ただ、今回のように夫婦二人の収入を前提にペアローンで住宅を購入し、
    お子さんもいるのであれば、私なら連生団信には入る方向で考えます。

    連生団信の一番大きな意味は、金利を上乗せして得をすることではなく、
    どちらか一人に万一のことがあったとき、
    残された家族が住宅ローンを抱え続けなくて済むようにする保険
    と考えると分かりやすいと思います。

    通常のペアローンでは、
    夫に万一のことがあれば夫のローンは団信でなくなっても、妻のローンは残ります。

    連生団信であれば、商品や保障内容によりますが、所定の支払事由に該当した場合に、
    残された方のローンまで含めて保障されるタイプがあります。

    ここで大事なのは、「35年間で金利をいくら多く払うか」だけで判断しないことです。

    例えば、夫婦それぞれが住宅ローンを借りていて、どちらか一方の収入がなくなった場合、
    残された方だけで今の住宅ローンを返済しながら、
    子どもの教育費や生活費まで負担できるでしょうか。

    ここが無理なくできるのであれば、連生団信を付けずに金利を抑えるという選択も十分あります。

    反対に、どちらか一方の収入がなくなったら、残ったローンの返済がかなり重くなるのであれば、
    私は連生団信を「保険」として考えます。

    そして、今回少し気になるのが、
    金利の上乗せが35年間でそれなりの金額になりそうという部分です。

    もちろん、その負担をどう考えるかはご夫婦次第です。

    ただ、連生団信の上乗せ分を負担すること自体が家計にとってかなり苦しいのであれば、
    団信の選択以前に、
    そもそもの購入価格や借入額が家計に対して大きすぎないかを一度考えた方がいいと思います。

    家を購入すると、住宅ローン以外にも固定資産税、管理費・修繕積立金、将来の修繕、
    子どもの教育費などがかかります。

    今後2人目のお子さんも考えているのであれば、
    どちらかが育児によって一時的に収入が減る可能性もあります。

    その状態で、どちらか一人になった場合まで考えてみて、
    それでも十分余裕があるなら、連生団信を付けないという判断もできます。

    生命保険に加入されていることも判断材料になります。

    ただし、生命保険と団信は同じものとして考えない方がいいです。

    生命保険は、万一の際に遺族へお金を残すもの。

    団信は、住宅ローンをなくすためのものです。

    例えば夫に万一のことがあった場合、生命保険で十分な金額を受け取れるのであれば、
    そのお金を住宅ローン返済に充てるという考え方もできます。

    逆に、生命保険だけでは住宅ローンを含めた今後の生活費まで十分にカバーできないのであれば、
    連生団信を付ける意味は大きくなります。

    ですので、一度、
    夫に万一のことがあった場合、妻の収入だけで生活できるか
    妻に万一のことがあった場合、夫の収入だけで生活できるか
    現在加入している生命保険はいくら受け取れるのか
    その保障はいつまで続くのか
    その時点で住宅ローンはいくら残っているのか
    子どもの教育費を含めても生活を続けられるか
    このあたりを数字で出してみると、かなり判断しやすくなります。

    なお、連生団信は金融機関によって保障内容や金利上乗せ、対象となる病気などが違います。
    「連生団信だから全部同じ」と考えず、検討している銀行の商品内容を確認してください。

    私なら、まず連生団信を付けた場合の毎月の負担を確認します。

    その負担を払っても家計に無理がなく、
    万一のときに「家族がこの家に住み続けられる」という安心を買えるのであれば、
    入っておくと思います。

    逆に、連生団信の上乗せ金利まで負担すると家計に余裕がなくなるのであれば、
    そこは団信の問題ではなく、
    購入するマンションの価格や借入額そのものを見直すべきサインかもしれません。

    家族ごとに正解は違います。

    だからこそ「連生団信は得か損か」ではなく、どちらか一人になっても、
    この家で家族が無理なく生活を続けられるのかを基準に決めるのが、一番現実的だと思います。

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