不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/09/03

    このケースは、「賃貸に出していたから3,000万円控除が使えない」と考える必要はありません。
    むしろ、転勤期間だけ賃貸にして、その後また自宅として戻っているのであれば、
    3,000万円特別控除の対象になる可能性は十分あります。

    国税庁も、
    以前住んでいた家については、住まなくなった後に賃貸など別の用途に使用していた場合でも、
    一定の期限内に売却すれば特例の対象になり得るとしています。

    相談者への回答としては、私はこう書きます。

    今回のケースであれば、
    「一度賃貸に出していたから3,000万円の特別控除が使えない」ということではありません。

    むしろ、もともとご自身が住んでいたマンションを、
    転勤という事情で大阪に住んでいる間だけ賃貸に出し、
    その後またご自宅として戻って住んでいるのであれば、
    3,000万円の特別控除を利用できる可能性は十分あると思います。

    3,000万円の特別控除は、
    マイホームを売却したときの譲渡所得から最高3,000万円を控除できる制度です。

    ポイントになるのは、「売却前に一時的に賃貸していたか」だけではなく、
    そのマンションがもともとご自身の居住用だったことや、
    売却時期、過去にこの特例を利用していないかなど、ほかの要件も満たしているかどうかです。
    国税庁も、以前住んでいた家については、
    住まなくなった後に賃貸など別の用途に使用していても、
    一定の期限内に売却する場合には特例の対象となるとしています。

    今回のお話では、転勤中に賃貸にして、
    その後ご自身が戻ってきて再び住んでいるとのことなので、
    一般的には「賃貸に出していた期間があった」
    というだけで対象外になるケースとは考えにくいです。

    ただし、実際に適用できるかどうかは、購入時期、転勤して賃貸に出した時期、
    再び住み始めた時期、今回の売却時期、
    過去に3,000万円特別控除などを利用していないかといった具体的な事情によって
    確認する必要があります。

    また、3,000万円控除は自動的に適用されるものではなく、
    売却した翌年に確定申告をして手続きをする必要があります。

    そのため、不動産会社から「一度税理士に確認した方がいい」と言われたのは、
    賃貸に出していたこと自体を問題視しているというより、
    最終的な税務判断については税理士や税務署に確認しておいた方が安心、
    という意味だと思います。

    私なら、売却を進める前に
    「転勤で○年間賃貸に出して、その後自宅として戻り、今回売却する」という経緯と、
    それぞれの年月日を整理して税理士に確認してもらいます。

    なお、3,000万円控除が使えるかどうかと、実際にいくら税金がかかるかは別の話です。

    譲渡所得は単純に「売却価格-購入価格」ではなく、
    購入時の諸費用や売却時の仲介手数料などを考慮して計算しますし、
    建物については減価償却も関係します。

    そのうえで3,000万円控除を差し引くことになりますので、利益が出そうだからといって、
    必ずしもその利益全額に税金がかかるわけではありません。

    今回のような「転勤中だけ賃貸にして、その後自宅に戻った」というケースは、
    それだけで3,000万円控除がなくなるわけではありませんので、
    まずはそこを心配しすぎなくて大丈夫だと思います。

    ただ、税額が大きくなる可能性もありますので、売却が進んでいるのであれば、
    今のうちに税理士へ確認して、
    3,000万円控除を使える前提で最終的な手取り額まで把握しておくのが一番安心です。

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