不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/09/10

    この相談は、住宅ローンの審査だけを答えるより、
    「5年前に狭心症の手術をして、今は普通に働けている」という現在の状況を踏まえて、
    無理に5,400万円を借りる必要があるのかまで考えてあげるのが自然だと思います。

    銀行によって団信の引受基準は違うので、
    通常団信に入れる可能性を探すこと自体は意味があります。
    ただ、ワイド団信で借りられることと、
    「5,400万円を借りるのが家計として適切」ということは別問題です。
    そこを分けて考えるのがいいと思います。

    別の銀行なら通常の団信に入れる可能性はあります。

    団信は銀行そのものが一律に判断するものではなく、引受保険会社の審査になります。
    そのため、同じ病歴でも金融機関や保険会社によって結果が変わることはあります。
    実際、ワイド団信は通常の団信より引受範囲を広げたものとして用意されており、
    狭心症などの病歴でも引受実績があります。
    もちろん、最終的には個別の審査なので、通ると断言はできません。

    ですから、5年前に手術をして、現在は普通に働いているのであれば、
    最初から「通常の団信は無理」と決めつけず、
    他の金融機関にも相談してみる価値はあると思います。

    ただ、私はそこだけで悩まなくてもいいと思います。

    5,400万円を35年で借りること自体が、
    ご自身の今後の生活にとって本当に無理のない金額なのかも、一度考えてみてください。

    ワイド団信にすると金利が0.3%上がるとのことですが、
    5,400万円を35年で借りる場合、0.3%の差は決して小さくありません。
    金利だけを見て「団信に入れるなら仕方ない」と考えるのではなく、
    その分も含めて毎月いくら返していくことになるのかを確認した方がいいです。

    そして、今回の相談で私が一番気になるのは、団信に入れるかどうか以上に、
    「5,400万円のマンションを買う必要があるのか」というところです。

    現在は年収720万円で普通に働いていらっしゃるとのことですが、住宅ローンは35年間の話です。

    もちろん、5,400万円を借りても余裕を持って生活できるのであれば問題ありません。
    ただ、「ワイド団信にすれば借りられる」ということを基準に購入を決めてしまうのは、
    私は少し違うと思います。

    通常団信に入れる銀行が見つかったとしても、ワイド団信でしか借りられなかったとしても、
    最終的には「この家を買った後も無理なく生活できるか」で判断した方がいいです。

    もしワイド団信で進めるのであれば、借入額を少し下げるという考え方も十分ありだと思います。

    例えば、頭金を増やす、5,400万円より少し価格の低い物件を探すなどして、
    借入額そのものを抑える方法です。

    団信は万一のときに住宅ローンの負担をなくすための保険ですから、
    健康に不安がある方ほど「保険料が0.3%上がるから損」とだけ考えるものでもありません。
    むしろ、安心を買うための費用として考えることもできます。

    ただし、その安心のために毎月の返済がギリギリになってしまえば、本末転倒です。

    私なら、まず他の金融機関で通常団信が通る可能性を探します。
    その上で、通常団信が難しければワイド団信も含めて、
    5,400万円を借りる場合の返済額を確認します。

    そして、それでも少しでも不安が残るなら、借入額を下げます。

    「ワイド団信なら借りられるから、この家を買う」ではなく、
    「ワイド団信でも無理なく返せる金額だから、この家を買う」
    という順番で考えた方がいいと思います。

    病歴があるから家を買うなという話ではありません。
    今も普通に働いていて、これからも生活していくわけですから、
    病歴だけを理由に必要以上に弱気になる必要もないと思います。

    ただ、住宅ローンは「借りられるか」より「借りた後に安心して暮らせるか」の方が大切です。

    通常団信に入れる銀行を探すことと、借入額を抑えること。この二つを並行して考えて、
    その中で一番安心して暮らせる選択をすればいいと思います。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/09/11

    ご相談を拝見しました。

    別の銀行で通常の団信に通る可能性はゼロではないものの、個人的な見解としてはかなり厳しいと思われます。

    と申しますのも、狭心症の手術自体は5年前である一方、現在でも年数回通院して経過観察をしているという現実があるため、保険会社から根治したと見なされる可能性が低いと判断されるためです。

    とはいえ、銀行によって引き受けを行う保険会社(日本生命、明治安田生命、カーディフ生命など)が異なるため、判定基準には多少の差があります。私の見解が必ずしも正しいとは限りません。

    そのため、「引受会社が異なる別の銀行」の通常団信に事前打診してみるのも一つの方法です。

    次に「ワイド団信で進めるなら、借入額を少し下げるべきでしょうか」とのご質問についてですが、下げることが可能なら、それに越したことはありません。借入額が5,400万円と高額なため、わずか0.3%の違いだと馬鹿にはできません。単純計算しても、35年間の総支払額が300万円以上増加する結果となるからです。

    したがって、ワイド団信で進める場合、借入額を少し下げて毎月の返済額を抑えることを強く推奨します。

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