不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/06/12

    ご相談拝見しました。

    ご兄弟間でも意見が合わずお困りとの事、心中お察しいたします。私自身も境遇や規模は違えど、似た経験がよくございますので、少しでも良い状況になる一助になれればと思います。

    【現時点でできること】
    ① 実家がまだお母様の名義のままだと、売却や賃貸などの手続きは全部お母様の同意が必要になります。

    → 認知症などがなければ、委任状をもらって代理で動けます。

    → 判断能力が低下している場合は、成年後見制度を使う必要が出てきます(数ヶ月かかることも)。

    【選択肢】
    A. 今すぐ売却を考えたい場合

    ・お母様に意思確認して、委任契約を交わす。

    ・不動産会社に今の価格や売却可能性を査定してもらって、お兄さんに数字で説明。

    ・費用は将来の精算対象として、今は一時的に立て替えておく覚悟も。


    B. 将来的な相続や売却になる場合

    ・お母様の判断能力があるうちに、公正証書遺言を作成しておく。

    ・相続で揉めないように、事前に兄弟で方針を共有しておく(できれば専門家を交えて)。

    【お兄様との意見が食い違うとき】
    ・『売る』というよりも、『お母様の介護費用のため』という説明で話すと伝わりやすくなるかもしれません。

    ・今あなたが費用を立て替えるなら、『相続時に精算する』と文書で明示しておくと後々スムーズです。

    【次のステップ】
    1. お母様の判断能力の確認(必要なら医師の診断書)。

    2. 不動産会社に査定を依頼して、売却の現実的な可能性を把握。

    3. お兄さんに数字と今後の負担を説明して、協議を促す。

    4. 難航する場合は司法書士や弁護士など専門家に早めに相談。

    【一言アドバイス】
    空き家のまま放置すると、ご指摘の維持費はもちろん、建物の劣化・火災・近隣トラブルをはじめ様々なリスクが増えていきます。

    早いうちにできる範囲で動いておくことをおすすめします。

    ご参考となれば幸いです。
    良い方向に向かうことを願っております。

  • 私が回答します

    小川佳宏

    小川FP・行政書士事務所

    • 60代
    • 愛知県
    • 男性
    • 専門家
    投稿日
    2025/06/05

    ご相談拝見しました。
    お母様が施設に入られ実家マンションが空き家になっており、その扱いでお兄様と意見が合わず、お困りなのですね。

    まず、実家マンションはお母様の名義なのでお二人が話し合っても何もできません。最初にしなければいけないのは、お母様のお考えをしっかりとお兄様と一緒に確認することです。その上でいろいろな準備ができると思います。

    お母様の認知能力がしっかりしていれば、選択肢は大きく広がりますので、以下のことを確認します。
    ・実家マンションをどうしてほしいのか。生前に売却して施設費用にしてほしいのか、相続時にどちらかに承継してほしいのか。
    ・相続を見越して他のお母様の財産をすべて聞いておく。金銭価値も調査して相続税がかかるかを調べておく。
    その上で、その考えを遺言書にしてもらうことが基本です。行政書士など専門家を入れて公正証書にしておくとよいでしょう。自筆で準備するのは難しいと想像します。又は、目的次第ですが家族信託という制度で金銭や実家マンションを信託に入れてしまい、信託を設定する目的に従い、例えば相談者様が受託者になって管理していくなど。相続発生で共有名義になると難儀ですので、信託終了後は単独名義になるような配慮も必要かもしれません。

    お母様が既に意思能力がない場合、
    ・相続まで待ってお兄様と遺産分割協議をする。実家マンションだけでなく他の預金などすべて対象です。相続までの管理が費用も含めて負担です。マンションをどちらかの、名義にして代償金で公平性を保つこともできます。
    ・成年後見制度を利用して、財産管理と身上監護をします。ただ身内が後見人になれるかは不明で家庭裁判所が決めますし、費用も相続まで継続されるので、今の制度は決して使いやすいとは言えません。利用される場合はしっかりと理解した上で利用します。実家マンションも恐らく何もできない状態になってしまうので、あまりお勧めできません。

    以上ご参考まで。

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/05/31

    ご相談者様

    初めまして不動産売却サポート関西の本田と申します。
    ご相談内容を拝見し自身も同様の問題が親族間で有りましたので、ご心配のお気持ちお察しいたします。

    ■ まず確認しておきたいこと
    登記名義が母上のままなので、売却などの手続きにはお母さまの意思確認が必要です。
    認知症などで判断が難しくなっている場合は、成年後見制度を使うことで手続きができるようになります。

    ■ 相続前にできる準備として
    母上が元気なうちに、「売るか残すか」などの意向を聞いておくのがおすすめです。可能であれば簡単にメモでもいいので書き残しておくと安心です。
    管理費や固定資産税などの費用について、ご兄弟でどう分担するかは早めに話し合っておくと後々のトラブルを防げます。
    空き家のままだと家が傷んでしまうので、換気・通水・掃除などの最低限の管理はしておいた方がいいです。

    ■ ご兄弟で意見が食い違っている場合は…
    母上がご存命のうちは、子どもだけでは勝手に売却できません。
    相続後にご兄弟でマンションを共有で相続してしまうと、売るときに両者の同意が必要になります。
    意見がまとまらないままだと、最悪の場合は裁判(共有物分割請求)に発展するケースもあります。

    ■ もし準備を進めておきたいなら
    母上がご自身で判断できるうちに、売却の委任状を作っておくことも可能です。
    もしくは、「家族信託」という制度を使えば、お子さん側で今後の管理や売却をしやすくなるケースもあります。
    状況に応じて、司法書士さんや弁護士さんなど専門家と連携して対応することもできます。

    一助になれば幸いです。

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