不動産お悩み相談室
REAL ESTATE Q&A
- 売却
- 60代
- 男性
-
- エリア
- 広島県広島市南区
-
- 投稿日
- 2026/04/16
-
- 更新日
- 2026/04/18
- [3回答]
208 view
認知症が疑われる場合の手続き
高齢の母が亡くなって実家を相続することになりました。
私には兄と弟がいて、半年前に兄がケガで入院していたため相続手続きを進められなかったのですが
最近認知症のような症状が出てきているかもしれないという話を聞きました。
家は売却予定で、私は早く手続きを進めたいのですが、今の状態で進めるにはリスクや気を付けておくべきことはありますか?
もし認知症と診断された場合、相続や売却手続きがどうなるのかも知りたいです。
-
ご相談ありがとうございます。
まず、認知症が疑われる方が相続人にいる場合でも、すぐに何もできなくなるわけではありません。
相続手続きや不動産売却で大事なのは、「本人が内容を理解して判断できる状態かどうか」です。
例えば、
「相続とは何か」
「家を売るとどうなるか」
「売ったお金をどう分けるか」
こういったことを理解して、自分の意思で判断できる状態であれば、相続手続きも売却手続きも進めることは可能です。
実際には、遺産分割協議書や売却手続きの際に、司法書士や仲介会社が本人確認や意思確認を行います。
その中で、「この内容を理解して署名している」「本人の意思で進めている」と判断できれば、そのまま進められるケースもあります。
なので、今の段階で「もしかしたら認知症かもしれない」という程度であれば、まずは順を追って確認していけば大丈夫です。
一方で、認知症が進んでいて、「内容を理解して判断できない」「自分の意思表示が難しい」という状態になると、遺産分割協議や売却契約は原則としてできません。
その場合は、成年後見人を家庭裁判所で選任してもらい、その後見人が本人に代わって手続きを進めることになります。成年後見人が必要になると、申立てから選任まで通常1〜3か月程度かかることがあります。
成年後見人が付くと、
・相続手続き
・遺産分割協議
・不動産売却
も進められるようになりますので、「認知症だからもう売れない」という話ではありません。
ただし、後見人の選任には多少時間がかかりますし、家庭裁判所の許可が必要になるケースもあります。
特に不動産売却は、本人の利益になることが前提なので、「空き家管理が難しい」「維持費がかかる」「相続人全員が売却を希望している」といった理由を整理して進めることになります。
家を売却予定であれば、個人的には早めに不動産会社へ相談しておく方が良いと思います。
相続や認知症が絡む案件は、経験のある担当者なら、「今の状態で進められるか」「司法書士にいつ相談するか」「後見人が必要か」「売却スケジュールをどう組むか」このあたりを段取りよく整理してくれます。
認知症が疑われるケースは、後回しにすると余計に複雑になることがあります。
なので、今の段階では慌てる必要はありませんが、まずは司法書士や不動産会社に状況を共有して、本人確認や意思確認ができるうちに動き始めるのが一番安心だと思います。 -
認知症の疑いがある状態の方が遺産分割における法定相続人に含まれている場合というのは、その方の状況、その方の家族関係、その他法定相続人の関係性等によって、対応が千差万別です。
そのため、一般論的な情報を集めて対処するだけでは却って事態を悪化させてしまったり、余分な手間や金銭を費やしてしまう場合があります。
そのため、まずは弁護士による正式な法律相談を受けることを強くお勧めします。
なお、ある程度の方針が決まらない状態で医師の診断を先行して受けることも控えるようにしてください。
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まず、早急に相続財産の詳細を全て明らかにすると同時に、「認知症かもしれない」というあやふやな状態ではなく、事理弁識能力(自分のなした行為がどのような結果をもたらすか)の程度を把握したうえで、問題がなければ遺産分割協議を行う必要があります。
なお、事理弁識能力について疑わしい場合でも、医師による診断は法律上かならずしも必須ではありませんが、紛争が懸念される場合は必須に近い対応を迫られる場合があります。これは、判断能力が著しく損なわれている状態で作成された遺産分割協議書は、後に無効とされるリスクを伴うからです。
判断能力の程度は、医師の診断書だけでなく様々な事情を総合的に考慮して判断するものと解されていますが、相談者様が面談したうえで既に意思能力を欠いている状態が明らかと判断する場合は、速やかに専門家(弁護士や司法書士)へ相談し、成年後見制度の利用を検討するなど、適切な対応方法について判断を仰ぐ必要があるでしょう。ただし、後見制度を利用した場合は不動産の売却が困難となる可能性が高くなります。同制度はメリットだけではないため慎重な判断が必要です。