不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/04/25

    ご相談を拝見しました。

    民法第162条では「20年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する(善意無過失であれば10年)」と規定されています。これは、一般的に「時効取得」と呼ばれています。

    相談者様のケースでは、すでに50年以上経過しているとのことですから「時効取得」の要件を満たしていそうですが、国有地については民有地より厳しい条件が求められます。いずれの場合でも、時効取得の経緯を正確に立証して証明する必要はありますが、国有地の場合は、隣地所有者の承諾や国有地部分の測量、公道に接している場合には道路査定を要するなど、民有地では通常要しない証明責任が問われるからです。

    時効取得は不可能ではありませんが、国有地は行政財産であり一般市民の利益のために存在することを理解したうえで、払い下げも視野に入れ、まずは土地家屋調査士や弁護士に相談されることをお勧めします。

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/04/25

    これは結論からお伝えすると、「長く使っていた=自分のものになっている」とは限らない、というのが法律上の考え方です。

    まず大前提として、登記上「国有地」となっている土地は、原則として国の所有物のままです。
    50年以上使っていたとしても、それだけで自動的に所有権が移ることはありません。

    では「長く使っていたら自分のものになる」という話は何かというと、これは民法上の時効取得という制度です。

    一定期間、他人の土地を「自分のものとして」平穏に占有し続けた場合、所有権を取得できる可能性があります。

    ただしここで重要なのが、国有地の場合はこの時効取得のハードルがかなり高いという点です。

    実務上は、
    ・そもそも時効取得が認められにくい
    ・境界が曖昧なまま長年使っていただけでは足りない
    ・「自分の土地だと信じていた」というだけでは弱い
    といった判断になるケースが多く、民間同士の土地よりも厳しく見られるのが現実です。

    もう一つ現実的な話をすると、こういったケースは意外と珍しくなく、
    ・昔の測量が曖昧だった
    ・道路や水路との境界がはっきりしていなかった
    ・気づかないまま使い続けていた
    という背景で発生していることが多いです。

    では今後どう考えるかですが、選択肢は大きく3つです。

    1つは、現状をそのままにしておく
    (ただし将来売却や建替えの際に必ず問題になります)

    2つ目は、国に対して払い下げ(購入)を相談する
    → これは実務的には一番現実的な解決方法になることが多いです

    3つ目は、時効取得を主張する
    → ただし先ほどお伝えした通り、国有地の場合はハードルが高く慎重な判断が必要です

    私の感覚でいうと、今回のケースは「知らなかったから仕方ない」という話ではあるのですが、
    だからといって自動的に自分の土地になるわけではないのが不動産のシビアなところです。

    むしろこれから相続をきっかけに気づけたのは、タイミングとしては悪くないと思います。

    売却や次の世代に引き継ぐ段階で発覚すると、もっと大きな問題になりやすいので。

    まずは、
    ・どの部分がどの程度国有地なのか(面積・位置)
    ・現況の使い方(塀や建物が越境していないか)
    ここを測量も含めて正確に把握することがスタートです。

    その上で、国への相談(払い下げの可否)を含めて現実的な整理をしていく流れになります。

    少し手間はかかる話ですが、順を追って整理すれば解決できるケースがほとんどです。

    「長く使っていたから大丈夫」と思って進めてしまうと後で大きく崩れるので、ここは一度きちんと整えておくのが結果的に一番安心です。

以下の記事もよく読まれています

相談先を選択してください

個人情報保護方針に同意の上、送信ください。

相談テンプレート

住み替えを検討しています。下記物件を売りたいのですが、いくらで売れるでしょうか。
直接◯◯さんに相談したいです。

所在地:品川区〇〇
築年数:15年
間取り:3LDK
専有面積:72㎡
階数/総階数:8階/20階建
管理費・修繕積立金:25,000円/月
現在この物件に住んでいます。

無料で不動産の相談をする