不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/06/17

    ご相談を拝見しました。

    相談者様が認識されておられるように、借地権の相続については地主の承諾が不要です。相続権を放棄でもしない限りは、亡くなった御尊父の権利や義務を丸ごと引き継ぐ(包括承継)します。

    地主が拒否しようが権利を失うことはありませんし、仮に名義変更料(承諾料)を請求されたとしても、相談者様には支払う義務もありません。相続による所有権の移転は、売買とまったく異なるのです。

    まず、対外的に借地権の主張をできる状態にするために建物の所有権を移転されると良いでしょう。これについては、地主の承諾書等は必要ありません。また、毎月の地代を地主が受け取っている状態は相談者様にとって非常に有利な状態です。このまま継続して支払うと共に、もし建物の所有権を移転したことを理由に受け取りを拒否するような状況になった場合には、法務局に地代を供託すれば良いでしょう。これにより、支払い遅延等を根拠とした契約解除を防止することができます。

    問題は第三者へ建物を売却する際ですが、地主が承諾をしない場合には裁判所に申し立てる必要があります。裁判所が承諾に変わる許可を出してくれれば、合法的に第三者に対して借地権付建物を売却することが可能となります。

    相談者様には守られた強い権利があります。焦って地主さんの言いなりになって離職・立ち退きに応じる必要はまったくありませんので、まずは建物の登記など確実なところから進められると良いでしょう。

  • 私が回答します

    福島

    関計株式会社

    • 40代
    • 大阪府
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/06/17

    相談内容拝見いたしました。

    結論から申し上げますと、「相続」によって親から子へ借地権を引き継ぐ場合、地主の承諾は必要ありません。

    地主さんが強気な態度をとられていると不安になると思いますが、法律上はあなたに有利な原則があります。以下の3つのポイントに整理して簡潔にお伝えします。

    1. 相続に「地主の承諾」と「承諾料」は不要です
    借地権を相続人(この場合はお子様であるあなた)が引き継ぐことは、法律上「当然の権利」とされています。そのため、地主の承諾や許可は不要であり、名義変更のための「承諾料(ハンコ代)」を支払う義務もありません。

    2. 建物の名義変更(相続登記)は単独で進められます
    借地の上にある実家(建物)の相続登記(名義変更)は、地主の承諾書やサインがなくても、法務局で手続きを進めることができます。まずは司法書士などに依頼して、建物の名義をご自身に変更してしまうことをお勧めします。

    3. 将来「売却」する場合には承諾が必要です
    「相続すること」自体に承諾は不要ですが、将来その家と借地権を「第三者に売却したい」となった場合には、地主の承諾が必要になります。
    もしその時にも地主さんが承諾してくれない場合は、裁判所に申し立てて「地主の承諾に代わる許可(借地非訟手続き)」をもらうことで売却が可能になりますので、完全に身動きが取れなくなるわけではありません。

    今後の対応についてのアドバイス

    地代の支払いは絶対に続けること
    地主さんが受け取ってくれている間は、これまで通り確実に地代を支払い、証拠(振込履歴や領収書)を残しておいてください。もし受け取りを拒否された場合は、「供託(法務局にお金を預ける制度)」を利用して未払いを防ぐ必要があります。

    専門家に相談する
    地主さんとの直接の話し合いはストレスになり、言った・言わないのトラブルになりがちです。まずは、弁護士や司法書士などの専門家に一度ご相談されることを強くお勧めします。専門家から地主さんに「法律上、承諾は不要である」と通知してもらうことで、あっさりと解決することも多いです。

    今はご不安が大きい時期かと思いますが、法律上はあなたが守られる立場にあります。一人で抱え込まず、ぜひ専門家のサポートを頼ってみてください。

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/06/18

    お気持ちはよく分かります。

    お父様が亡くなられた後の手続きだけでも大変なのに、地主さんが協力してくれないとなると、
    「この先どうなるのだろう」と不安になりますよね。

    まず法律的な整理からお伝えすると、借地権は相続の対象です。

    そのため、お父様がお持ちだった借地権は相続によって当然に相続人へ承継されます。

    つまり、相続による借地権の承継そのものについては、原則として地主の承諾は必要ありません。

    地主さんが「次の借主を認めない」と言っても、
    相続そのものを止める権限があるわけではありません。

    ですので、まずは「相続により借地権を承継した」という事実と、「地代を支払い続けている」
    という状況をきちんと整理することが大切です。

    一方で、今後売却や建替えなどを考える場合には、地主との協議が必要になる場面もあります。

    そのため感情的な対立はできるだけ避けたいところです。

    私ならまず、地主さんが法律を理解した上で拒否しているのか、
    それとも相続による承継のルールを誤解しているのか、そこを確認します。

    意外と後者のケースも少なくありません。

    借地権は一般の方には分かりにくい制度ですので、「土地の所有者だから自分が決められる」
    と思い込んでいる地主さんもいます。

    ですから最初は対立姿勢ではなく、法律上は相続で承継されること、
    今後も地代はきちんと支払う意思があること、円満に進めたいこと
    を丁寧に伝える方が良いと思います。

    ただ、それでも話し合いに応じない、書類に協力しない、必要以上に妨害してくる、
    という状況であれば別です。

    その場合は、ご自身の権利を守るために法律上の手続きを検討することになります。

    例えば借地非訟事件という制度があり、
    借地に関する一定の承諾については裁判所の許可を得る方法があります。

    また、地主が正当な理由なく地代の受領を拒否するようなケースでは、
    供託という制度によって支払ったものと同じ法律効果を確保する方法もあります。

    つまり、「地主が協力しないから何もできない」というわけではありません。

    法律上の手段はきちんと用意されています。

    大切なのは、地主と争うことではなく、ご自身の借地権という財産を守ることです。

    借地権は相続財産の中でも特に権利関係が複雑で、
    対応を誤ると売却や相続手続きに大きな影響が出ることがあります。

    今回のケースでは、相続登記の状況、借地契約書の内容、地代の支払状況、
    地主とのやり取りの記録を整理しながら、
    必要であれば借地に詳しい弁護士や司法書士へ早めに相談されることをおすすめします。

    少なくとも現時点では、地主さんが承諾しないから借地権が消える、相続できない、
    という話ではありません。

    まずは落ち着いて権利関係を整理し、円満な解決を目指しながら、
    必要な場合は裁判所の手続きや供託制度も視野に入れて進めるのが現実的な対応だと思います。

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