不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/05/26

    ご相談を拝見しました。

    媒介業者の「程度によっては…」という説明は、一部正解ではあるものの厳密には契約内容、傾きの程度、売主の認識、買主の説明状況から総合的に判断する必要があります。

    現在問題となっているのは、民法上の「契約不適合責任」です。

    相談者様が考えておられるように、築33年であれば床のわずかな傾きや建具の不具合、柱や床の多少なゆがみなどが生じいても不思議ではありません。そのため、日常生活で気にならない程度であれば許容の範囲と判断されることが多いのです。

    一方で、歩行時に明確な違和感があるほど傾きが生じている、あるいは明らかな不同沈下が疑われるといった場合には「問題あり」と判断される場合もあります。

    契約不適合責任は、売主が故意に情報伝達を怠った場合だけに限らず、気が付かなかった場合にも発生する可能性があります。だからといって、即座に修理費を負担する必要はありません。

    国土交通省の「住宅紛争処理の参考となるべき技術水準」によれば、中古住宅における床の傾きの許容範囲6/1000(1mあたり6mm)未満とされています。そのため、まずは正確に傾きを測定すると同時に、契約内容や物件現況報告書等の告知内容を精査したうえで、買主と協議されることをお勧めします。

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/05/29

    築33年の戸建てとのことなので、まず前提として、
    “築年数相応の劣化”は当然に想定される建物です。

    そのため、法律上も、「新品同様であること」までは求められません。

    実際、多少の床鳴りや、わずかな傾き、建物のゆがみ自体は、築古戸建てでは珍しくありません。

    ただ一方で、契約不適合責任の問題は、「売主が気づいていたか」だけではなく、
    “契約内容に適合しているか”で判断されます。

    つまり、

    ・通常の築年数相応なのか
    ・生活に支障が出るレベルなのか
    ・建物として異常な傾斜なのか
    ・契約時に説明されていたか
    ・買主が認識できた範囲なのか

    この辺りが重要になります。

    例えば、

    ・ビー玉が転がる程度
    ・建具が閉まらない
    ・家具が傾く
    ・不同沈下が疑われる

    レベルになると、単なる経年劣化ではなく、問題視されるケースもあります。

    逆に、「測定すると多少傾斜はあるが、築年数相応」程度なら、
    必ずしも売主負担になるとは限りません。

    あと実務上かなり大事なのは、“本当に傾いているのか”と、“原因が何なのか”です。

    古い戸建ては、

    ・床材のたわみ
    ・木材収縮
    ・増改築の影響
    ・基礎沈下

    など、原因が全く違います。

    なので、まずは感情的に「直してください」「払ってください」になる前に、
    第三者の建築士やホームインスペクション等で、状況確認をすることが大切です。

    また、契約書の内容も非常に重要です。

    特に、

    ・契約不適合責任の期間
    ・免責特約
    ・現況有姿条項
    ・築年数に関する説明

    この辺りで、売主負担の範囲はかなり変わります。

    一般的には、築古戸建て売買では、ある程度リスク込みで購入しているケースも多いため、
    「築33年なのに完全に傾きゼロであるべき」という話にはなりにくいです。

    ただ、明らかな不同沈下等で、通常利用に支障があるレベルだと、
    契約不適合責任を主張される可能性はあります。

    なので今の段階では、

    ・まず契約書確認
    ・傾きの程度確認
    ・原因確認
    ・仲介会社経由で冷静にやり取り

    ここを整理するのが先だと思います。

    売主側としても、「知らなかった」「普通に住んでいた」という事情は十分ありますので、
    まずは事実確認を丁寧に進めることが大切です。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/07/13

    はじめまして、イエステーション ㈱コムハウスの角田と申します。

    結論から言うと、このケースは
    「必ず売主が負担するわけではないが、条件次第で一部責任が発生する可能性がある」
    というグレーゾーンです。以下の3点で判断します。

    ① 契約不適合責任が成立するか

    まず大前提です。
    契約不適合責任が問われるのは
    「引渡し時点ですでに存在していた不具合」かつ
    「通常期待される品質を満たしていない」場合です。

    今回でいうと
    床の傾きが「引渡し後に発生」 → 責任なし
    床の傾きが「元々あった」 → 可能性あり
    ここまでは一般論です。

    ② 築33年戸建てという点がかなり重要

    ここが実務上の勝負どころです。
    築古戸建ての場合、裁判・実務ともに
    多少の傾き・歪みは「通常想定される範囲」
    と判断されることが多いです。

    つまり
    軽微な傾き → 契約不適合に該当しない可能性が高い
    明らかに生活に支障レベル(例:ビー玉が転がる・建具が閉まらない) → 該当の可能性あり

    ③ 売主の「認識」と「説明」の有無

    ここが一番揉めやすいポイントです。
    ▼売主に不利になるケース
    傾きに気づいていた
    それを告知していない
    → 責任が認められやすい

    ▼売主に有利なケース(今回に近い)
    長年住んでいて気づいていない
    通常生活に支障なし
    内見で買主も確認している
    → 責任が否定される、または限定される可能性が高い

    ④ 契約書の内容を必ず確認すべき

    ここは実務として最優先です。
    特に見るべきは:
    契約不適合責任の期間(例:3ヶ月・免責など)
    免責特約の有無(現状有姿など)
    インスペクションの有無

    個人売主 × 築古戸建て
    だと「責任免責」や「短期間限定」が多いです。

    ⑤ 実務対応

    ここが一番重要です。
    感情ではなく、以下の順で整理してください。

    1:まずは事実確認
    傾きの程度(水平器・業者測定)
    生活に支障レベルか
    引渡し時点の状態か
    感覚論ではなく「数値」で判断

    2:仲介業者に主導させる

    売主が直接対応すると不利になります。
    あくまで窓口は仲介
    言質を残さない

    3:「一部負担での和解」も検討
    実務ではこれが一番多いです。
    理由:訴訟コストの方が高い
    時間がもったいない
    評判リスク(特に地場業者)

    例:補修費30万 → 10万だけ負担など
    “責任があるから払う”ではなく
    “早期解決のために払う”という考え方

    ⑥ 今回のケースの現実的な着地予想

    状況から見ると
    築33年
    売主は未認識
    内見済み
    軽微な傾きなら責任なしの可能性が高い

    ただし
    買主が強く主張する場合
    → 数万円〜数十万円の解決金での着地が現実的

    まとめ
    築古物件は「完璧」を求められない
    争うか、早期解決するかの判断が重要
    法律論だけでなく「時間とコスト」で判断

    ※注意:あくまで、参考程度でお願い致します※

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