不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/06/25

    ご相談を拝見しました。

    弁護士に相談していただくのが妥当と思われますが、不動産業者としての見解から回答させていただきます。

    まず、ご主人が売却を拒否している状況において法的に売却させる手段は極めて限定的、かつハードルが高いと思われます。

    名義が共有になっている不動産については裁判所に「共有物分割訴訟」を起こして競売にかけ、現金化して分けることが可能です。しかし、オーバーローンの物件の場合、裁判所は共有物分割を認めない(却下する)傾向が極めて高いでしょう。これは、売却しても借金しか残らないため、「分割する価値(財産)がない」と判断されるためです。

    銀行に相談して主債務をご主人に変更する方法も考えられますが、単独での返済負担率をクリアできるかははもとより、オーバーローンの状態では担保割れと判断される可能性が高いため難航が予想されます。

    現在調停中とのことですが、もし調停でも決着がつかず不成立になった場合、自動的に「離婚裁判(訴訟)」へと進むことになります。

    裁判になれば、最終的には裁判官が判決を下します。不動産の処分そのものを裁判所が直接執行してくれるわけではありませんが、「夫が妻に◯◯万円を支払って、建物を取得する(債務も引き受ける)」といった、金銭賠償を伴う判決(全面的価格賠償など)が出る可能性があります。

    また、裁判という心理的・経済的負担がかかるステージに進むことで、ご主人側が「これ以上引き延ばすのは得策ではない」と考え、売却や借り換えの話し合いに応じる(和解する)ケースも少なくありません。

    現在は非常に不条理を感じる局面かと思いますが、法的義務(連帯債務)の解消を最優先に、調停委員を味方につけて「名義を外せないなら売却一択である」という論理で進めていくのが王道となるのではないでしょうか。

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/06/25

    まず大前提として、離婚問題そのものとマンションの処分問題は密接に関係していますが、
    法律上は別の論点として整理して考える必要があります。

    ご相談内容を見る限り、
    一番重要なのは「ご主人と話し合いによる解決ができるのかどうか」です。

    もし話し合いが成立する余地があるのであれば、必ずしも売却だけが解決策ではありません。

    例えば、ご主人がそのまま住み続けたいのであれば、
    ご主人が奥様の持分を買い取る方法も考えられます。

    実際の離婚案件では比較的よく使われる方法です。

    ただし、
    そのためにはご主人単独で住宅ローンを借り換えられるだけの返済能力が必要になります。

    ペアローンの場合、単純に「住み続けたい」だけでは解決せず、
    金融機関が借り換えを承認するかという問題があります。

    ご主人の収入や勤務状況によっては、借り換えが可能なケースもありますし、
    逆に難しいケースもあります。

    また、持分割合も重要です。

    持分が半々なのか、出資割合に応じて異なるのかによって、
    財産分与や買取価格の考え方も変わってきます。

    一方で、ご主人が住み続けたいと言うだけで、借り換えもできず、持分の買取もせず、
    売却にも応じないという状況であれば、話し合いだけでの解決は難しくなります。

    その場合は早い段階で弁護士に入ってもらうことを検討された方がよいと思います。

    法的には共有不動産であれば、最終的には共有物分割請求という手続きがあります。

    話し合いでまとまらなければ裁判所を通じて解決を図ることになります。

    その結果として売却して代金を分ける方向になることもあります。

    ただし、共有物分割は時間も費用もかかりますし、感情的な対立も大きくなりやすいため、
    本来はできる限り協議で解決するのが望ましいです。

    また、今回のケースはオーバーローンです。

    査定額2,500万円に対して残債2,700万円とのことですので、
    仮に今売却してもローンが完済できません。

    不足分の200万円に加え、仲介手数料や諸費用も考える必要があります。

    ですから、売るか住み続けるかという問題だけでなく、
    不足資金を誰がどのように負担するのかという話も避けて通れません。

    その意味では、ご主人が住み続けたいのであれば、
    借り換えによる持分取得ができないかをまず確認する価値はあります。

    逆にそれが難しいのであれば、
    現実的には売却を含めた整理を考えざるを得ない場面も出てきます。

    離婚時の不動産問題は「どちらが正しいか」ではなく、
    「どうすれば現実的に整理できるか」という視点が非常に大切です。

    ご主人が住み続けたいという希望自体は理解できますが、
    それを実現するための資金計画やローンの引き継ぎが伴わなければ解決にはなりません。

    まずは借り換えの可能性と持分買取の可能性を確認し、それが難しいようであれば、
    弁護士を通じて早めに方向性を整理していくのが現実的だと思います。

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