不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/06/27

    ご相談を拝見しました。

    構造的な問題に起因する可能性がある建物の傾きや、雨漏りについて指摘が出ている以上、媒介担当者による「おそらく直してもらえる」との曖昧な言葉を信用して契約を進めるのはお勧めできません。

    大切なのは具体的な補修内容と契約上の縛りとなるからです。したがって、売買契約書の「特約条項」に、修繕の条件を極めて具体的に明記する必要があります。

    単に「売主の負担において修繕する」という文言だけでは、「表面だけ綺麗にした」という状態で引き渡されてしまう可能性があるからです。

    そのため、「どこの業者」が「どういう工法」で直すのか、売主が発注する前に「修繕計画書(見積書・図面)」を提出してもらい、書面で承諾する形をとることをお勧めします。特に雨漏りについては、単に跡を消すだけでなく「原因箇所を特定し、散水試験等で再発しないことを確認した報告書」の提出も条件に組み込むべきです。

    このように具体的な内容で補修する旨を契約条件としておけば、万が一引渡し前の確認で修繕が不十分だった場合に、「完全に直るまで引き渡し(残金決済)を拒否する」という強い態度が取れます。

    それでも売主が対応しない場合は、契約不履行にあたるとして、契約解除や損害賠償請求などの措置を講じることが比較的容易になるでしょう。

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/06/27

    このケースで一番気になるのは、「売主が直す」と言っていることではなく、
    「何をどう直すのかが決まっていないこと」です。

    床の傾きも雨漏り跡も、言葉だけで聞くと簡単な補修に聞こえますが、
    実際は原因によって話が全く変わります。

    例えば床の傾きについてですが、
    最大6/1000という数字自体は極端なレベルではないものの、原因が重要です。

    床材の劣化なのか。束や土台の問題なのか。地盤沈下なのか。基礎や構造の問題なのか。

    ここを確認せずに「床を直します」という話になると、床の上に新しい床材を重ねたり、
    一部を調整したりして見た目だけ水平に近づける工事で終わる可能性もあります。

    それで生活上は改善することもありますが、
    根本原因が残るなら将来また同じ問題が出ることもあります。

    また、このレベルの傾きであれば、
    人によっては室内に入った瞬間に違和感を覚えることもあります。

    実際に内覧時に何となく歩きにくい、家具が傾いて見える、
    ボールが転がるような感覚はありませんでしたか。

    もし感じていたなら、数字以上に真剣に考えた方が良いと思います。

    雨漏りについても同じです。

    「現在は乾燥している可能性あり」という診断は、
    「今は漏れていない」ことを意味しているわけではありません。

    単純に調査時に水分反応が確認できなかったというだけです。

    過去にどこから漏り、どのような修繕を行ったのか。その工事記録があるのか。

    これが確認できないのであれば、「本当に解決済みなのか」は誰にも分かりません。

    以前さいたま市で中古戸建ての仲介をしていた時も、
    雨漏り跡が見つかる物件は珍しくありませんでしたが、
    修理履歴が明確なものと、そうでないものでは安心感が全く違いました。

    ですので、今の段階で契約するかしないかではなく、
    まず売主側に修繕内容を具体化してもらうべきです。

    工事業者はどこか。原因調査はするのか。どのような工法で修繕するのか。
    工事完了後に報告書や写真は提出されるのか。

    ここまで決めて初めて検討材料になります。

    契約書に入れるのであれば、「床の傾き及び雨漏り原因箇所について売主負担で修繕を行い、
    買主確認後に引渡しを行う」程度では弱く、
    できれば修繕内容や報告書提出まで特約で明記した方が安心です。

    もし修繕内容が曖昧なまま進むのであれば、私はむしろ価格交渉を考えます。

    なぜなら、半端な補修をされるくらいなら、
    自分で原因を確認して自分で工事した方が納得できるケースもあるからです。

    最終的には、その物件をどう評価するかです。

    土地値に近い価格だから買う。

    半年探しても他に出てこないから買う。

    将来建替え前提で考える。

    そういう判断なら十分あり得ます。

    ただし、「売主が直すと言っているから安心」と考えるのは少し危険です。

    安心材料になるのは修繕の約束ではなく、修繕内容が具体的に見えることです。

    そこが見えないまま契約を急ぐより、
    一度立ち止まって詳細を確認した方が、後から後悔する可能性はかなり下げられると思います。

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