不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/07/26

    まず、法律上どうなるかという話と、
    ご家族でどう話し合って決めるかという話は分けて考えることをおすすめします。

    法律を知っているから揉めないわけではありませんが、
    お互いが法律上の立場を理解したうえで話し合う方が、後々のトラブルは圧倒的に少なくなります。

    今回のケースでは、お父様の再婚相手の方とあなたが相続人であれば、遺言書などがない限り、
    家も含めて遺産分割協議で誰がどの財産を取得するかを決めることになります。

    もし家を共有名義にして再婚相手の方が住み続けるのであれば、
    あなたの持分がなくなるわけではありません。
    ただ、その状態は意外とトラブルになりやすいので注意が必要です。

    例えば、「固定資産税は誰が払うのか」「外壁や屋根の修繕費はどう負担するのか」
    「将来、施設に入ることになって家を売るときはどうするのか」
    「相続が発生したら、その持分は誰に引き継がれるのか」こうしたことを曖昧なままにすると、
    数年後、あるいは次の相続のときに話が一気に複雑になることがあります。

    法律上は共有だから半分ずつ負担、住んでいる人が負担、と単純に決まるものではありません。
    実際には当事者同士で話し合って決める部分も多く、
    その内容を書面に残しておくことが非常に大切です。

    また、今回のように「私はすぐ出て行ってほしいとは思っていません」というお気持ちは、
    とても自然だと思います。

    ただ、その優しさだけで何も決めずに時間が過ぎると、
    後から「そんな約束ではなかった」「費用は払わないと聞いていた」など、
    お互い悪気がなくても認識の違いから揉めてしまうケースを私は何度も見てきました。

    ですから、今の関係が良好だからこそ、「住み続けることはお互い了承している」
    「固定資産税や修繕費はどうするか」「将来売却するときはどうするか」
    このあたりは早い段階で話し合い、できれば書面に整理しておくことをおすすめします。

    相続は法律の問題でもありますが、その後の生活は人と人との問題です。

    だからこそ、法律上の権利を理解したうえで、お互いが納得できるルールを決めておくことが、
    結果的に一番円満な相続につながると思います。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/07/27

    ご相談を拝見しました。

    相談者様に使用予定がなく、共同相続人が居住の継続を希望しているのなら、住み続けてもらうのが円満な解決手段となり得ます。ただし、それと所有権は別の問題ですから、御尊父名義の預貯金や生命保険金などを含め、遺産分割協議をする必要があります。

    相続人が再婚相手と相談者様とのことですから、法定相続分として不動産の権利は1/2ずつを取得します。この場合、固定資産税や修繕費も共同で負担することになりますが、話し合いによって、居住を承諾するかわりに再婚相手の負担とする合意形成を書面にしておけば良いでしょう。

    なお、将来的に売却や管理で揉めるリスクを完全にゼロにしたい場合は、あなたが所有権を100%取得した上で、お相手に『配偶者居住権』を設定して住んでもらう、あるいは代わりに代償金(現金)を受け取る方法なども検討可能です。

    ご自身でお相手と話し合うのが難しそうであれば、弁護士や司法書士、遺産整理を扱う専門家を間に挟んで進めるのも非常に有効な方法だと思います。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/07/30

    1 遺言書がない相続の原則
     遺言書がない相続の場合、法定相続人間で話し合いを行い、自由に【誰が何を取得するか】を決めればよいということになります。この時、法定相続割合にこだわる必要はありません。

    2 法定相続で取得できる額は確保したい場合
     次に、相談者様が【法定相続で取得できる額は確実に確保したい】と考える場合には、大きく二つのパターンに分けて考える必要があります。

    ① 不動産の価値を超える財産が有る場合
     この場合であれば、配偶者に不動産を取得してもらい、他の財産で、法定相続で取得できる額を確保すればよいことになります。

    ② 不動産の価値を超える財産が無い場合
     この場合は少しやっかいな処理になります。
     
    A 代償金精算型
     まず一つ目は、不動産を配偶者に単独取得させる代わりに、【法定相続で取得できる額】が回収できるよう現金(代償金)での精算を求める方法です。
     この場合には、固定資産税や修繕費は当然配偶者の負担となります。

    B 換価分割型
     支払能力が無い等の理由で、Aが実現できないのであれば、結局、現金化を目指す必要がでてきます。配偶者の希望を拒否して、売却したうえで、代金を分割することを目指します。
     この場合には、売却までの固定資産税や修繕費をどう分配するかだけは協議しなければいけません。


    C 共有分割型
     Aができない場合で、Bまでは求めないという場合には、共有持分を持ち合う形で不動産を取得し、相談者様の共有持ち分を無償または有償で使わせてあげるという方法もあります。
     しかし、この場合は、権利関係や契約関係が複雑化するため、揉め事を引きずる状態が生じやすくなります。
     この場合には、固定資産税や修繕費をどう負担するかもしっかり協議する必要があります。

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