不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/08/25

    去年の年収780万円だけを見て「4,700万円なら買える」と判断するのは、
    少し慎重になった方がいいと思います。

    住宅ローンの審査そのものは、
    給与所得者であれば前年の源泉徴収票の年収を基準にする金融機関が一般的です。
    ですから、去年の780万円が審査上まったく使えないという話ではありません。
    実際に、前年度の税込年収を基準に審査する金融機関もあります。

    ただ、ここで大事なのは、
    「銀行が780万円として審査してくれるか」と
    「780万円の収入が今後も続く前提で4,700万円を買っていいか」は別の話ということです。

    営業職で歩合給の割合が大きく、一昨年620万円、去年780万円、
    今年は今のところ去年ほどではないのであれば、
    私は購入予算を780万円だけで決めることはおすすめしません。

    むしろ、「620万円まで収入が落ちても住宅ローンを無理なく返せるか」を一度計算してみます。

    去年の780万円を基準にすれば買えるとしても、今年以降の収入が600万円台に戻ったときに、
    住宅ローン以外の生活費、固定資産税、マンションの管理費・修繕積立金、車、
    子どもにかかる費用などを払っても余裕が残るかです。

    住宅ローン審査では返済負担率が重要な判断材料になりますが、
    金融機関が「借りられる」と判断する金額と、
    実際に家計が無理なく返せる金額は同じではありません。

    個人的には、こういうケースでは去年の最高年収に合わせて物件価格を上げるより、
    少し低い年収でも維持できる価格を基準にして、
    歩合が多かった年は貯蓄に回すくらいの考え方の方が安心です。

    もちろん、今年以降も780万円以上を安定して稼げる見込みがあり、
    貯蓄も十分にあり、奥様の収入や今後の家計まで含めて余裕があるのであれば話は変わります。

    ですので、4,700万円が高い・安いと一律に決めるのではなく、
    「去年の780万円がなくても、この家を持ち続けられるか」を一度考えてみてください。

    せっかく希望に合うマンションが見つかっても、良い年の収入を基準に無理をして、
    収入が戻った年に家計が苦しくなるのでは本末転倒です。

    不動産は買った後の生活まで含めて購入です。
    「借りられるから買う」ではなく、
    「収入が少し落ちても普通に暮らせるから買う」というところまで確認してから決めるのが、
    私は一番現実的だと思います。

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