不動産お悩み相談室
REAL ESTATE Q&A
- 相続
- 40代
- 女性
-
- エリア
- 千葉県船橋市
-
- 投稿日
- 2026/09/03
-
- 更新日
- 2026/09/04
- [4回答]
192 view
共有名義の実家、弟の持分が知らない業者に売却
父が亡くなった際に、私と弟で二分の一ずつ共有名義で相続登記した実家があるのですが、弟の持分がある不動産会社に売却されていました。
これって、私に無断で勝手に自分(弟)の持ち分だけ売却することは可能なんですか??
共有の名義人に確認もないのですか??
-
はい、弟さんがご自身の「2分の1の共有持分だけ」を、
他の共有者であるあなたの同意を得ずに第三者へ売却することは可能です。
ここは少し分かりにくいところですが、
「実家そのものを売る」のと「自分が持っている共有持分を売る」のでは扱いが違います。
今回のように、あなたと弟さんがそれぞれ2分の1ずつ所有しているのであれば、
弟さんは自分の2分の1の持分については、原則として単独で売却できます。
あなたの承諾がなければ売れない、というものではありません。
民法上も、共有物全体の処分には共有者全員の同意が必要ですが、
自分自身の共有持分を処分することは別の扱いになります。
そのため、
「私に何の確認もなく売った」ということ自体は、直ちに違法というわけではありません。
ただし、ここで大事なのは、弟さんが売ったのは「実家の2分の1」ではなく、
「実家について弟さんが持っていた2分の1の権利」だということです。
そのため、今回の売却によって、あなたが実家の2分の1を失ったわけではありません。
一方で、今後は弟さんではなく、今回買い取った不動産会社が新しい共有者になります。
つまり、これまで
あなた + 弟さん
だった共有関係が、
あなた + 不動産会社
という関係に変わったということです。
ここが今回の一番大きなポイントです。
そして、実務的には「なぜ弟さんはこんな売り方をしたのか」が気になるところだと思います。
共有持分だけを売る場合、
一般的には不動産全体を売却する場合よりも売却価格が低くなりやすいです。
国土交通省の資料でも、共有持分だけを売却するより、
共有不動産全体を売却して持分割合に応じて分ける方が、
得られる金額が高くなりやすいとされています。
ですから、弟さんが単純に「一番高く売れる方法」を選んだとは限りません。
あくまで私の経験則ですが、
相続した不動産について兄弟間で「売る・売らない」「いくらなら売る」「どうやって処分する」
といった話がなかなかまとまらず、
建設的に話を進められない状態になっていたのであれば、弟さんとしては、
「もう共有状態を続けたくない」
「多少安くても自分の持分を現金化して終わらせたい」
という判断をした可能性はあると思います。
もちろん、実際に弟さんがどういう考えだったのかは本人にしか分かりませんので、
これはあくまで一つの可能性です。
また、共有持分を買い取る不動産会社からすると、弟さんの持分を買った時点で、
あなたとの共有関係に入ることになります。
そのため、その会社が今後どうするつもりなのかは確認しておいた方がいいと思います。
例えば、
・あなたに持分を売却してほしいと交渉してくる
・会社があなたと一緒に実家全体を売却する方向で話をする
・共有物分割などを利用して共有状態を解消しようとする
といった動きが考えられます。
ですから、
今回の件について「弟が勝手に売ったから、もう何もできない」と考える必要もありません。
あなた自身の2分の1の持分はそのまま残っています。
むしろ、今後その不動産会社から連絡が来た場合には、
すぐに相手の言う条件を受け入れるのではなく、
「この会社は何を目的に弟さんの持分を買ったのか」を確認した方がいいでしょう。
また、
もし今回の売却を知ったことで
「自分も売った方がいいのか」
「この会社に買い取ってもらうべきなのか」
「実家全体を売った方がいいのか」
と考えているのであれば、そこは一度整理してから判断した方がいいと思います。
共有不動産は、
感情的になってしまうと「弟に勝手に売られた」というところだけに目が行きがちですが、
実際にはあなたの持分は残っています。
今後の選択肢もありますので、まずは登記簿を確認して、現在の共有者が誰になっているのか、
弟さんの持分がいつ、誰に移転したのかを確認してください。
そのうえで、不動産会社から何か話が来た場合には、すぐに返事をせず、
あなた自身にとって「売る・持つ・共有を解消する」
のどれが一番いいのかを考えてから対応すればいいと思います。
今回の弟さんの行動が「安く売ってしまった」という結果だったとしても、
もしかすると弟さんにとっては「価格よりも、共有関係を終わらせること」
の方が重要だったのかもしれません。
相続後の共有不動産では、こうしたことは決して珍しい話ではありません。
だからこそ、本来は相続した時点で「最終的にこの不動産をどうするのか」を兄弟で話し合い、
売却するなら一緒に売る、どちらかが取得するならその代償をどうする、
といった整理をしておくのが一番だったと思います。 -
ご相談を拝見しました。
結論から申し上げれば、道義的な側面を除けば弟さんがご自身の持ち分だけを第三者に売却することは法律上可能であり、相談者様の同意や事前連絡も法的に不要です。
これは、民法上共有不動産の「持分」は、それぞれの共有者が個別に所有している独立した権利とみなされるためであり、物件全体を売却する場合とは異なるためです。
通常、持ち分だけの不動産は使い勝手が悪いため一般の人は買いませんが、「共有持分専門の不動産買取業者」が存在します。彼らの目的は、他の諸有権者の持分を安値で買い取り、完全な1筆の物件にして転売する、あるいは話し合いがまとまらない場合、「共有物分割訴訟」を起こして裁判所で強制競売を狙うなど、いずれにしても利益を得るためです。
そのため、買い取った不動産会社から、近いうちに「持分を買い取りませんか?」または「あなたの持分を売りませんか?」といった連絡や権利主張が入る可能性が高いと思われます。 -
自身の共有持分や相続分だけを売却する場合であれば、他の共有者や相続人に同意や確認なく単独で有効に処分することが可能です。
あくまでも例外ですが、悪意ある無断処分の場合には、状況によって、不法行為として損害賠償請求ができるような場合もあります。
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法律上自分の持分のみの売却は可能なため、事前にあなたへ確認はありません。
しかし、これは実質的に「不動産の乗っ取り」を狙う悪徳業者の典型的な手口である可能性が非常に高いため、最大限の警戒が必要です。
1. 悪徳業者の手口と「乗っ取り」の狙い
持分を買い取った不動産会社は、近いうちに必ず「あなたの持分も買い取ります」と連絡してきます。彼らの狙いは、言葉巧みに、あるいは「このままでは家賃を請求する」などと精神的に追い詰め、あなたの持分を相場より遥かに安い価格で買い叩くことです。最終的に不動産全体の権利(100%)を強引に奪い取り、高く転売して暴利を貪るのが目的です。
2. 今後の防衛策と注意点
◆その場ですぐに返事をしない
手紙や訪問があっても、絶対にその場で書類にサインをしたり、口約束をしたりしないでください。「弁護士に相談する」と伝え、毅然と突っぱねるのが鉄則です。
◆登記簿謄本で相手の正体を確認する
法務局で「登記事項証明書」を取得し、本当に名義が変更されているか、買い取った会社の正確な法人名を確認してください。
◆共有持分のトラブルに強い弁護士に相談する
相手は法律の隙を突いてくるプロです。
個人での交渉は大変危険なため、業者から連絡が来たら速やかに専門家を間に挟んで対応してください。
毅然とした態度で臨めば、相手の言いなりにならずに権利を守る方法は必ずあります。