不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/09/17

    ご相談を拝見しました。

    管理計画認定制度とは、マンションの管理組合が作成した運営や修繕などの管理計画が一定の基準を満たしている場合に、地方自治体から適切な管理が行われているマンションとして認定を受けられる2022年4月に始まった制度です。

    しかし、全国のマンション全体で見れば取得率はまだ一部にとどまっているため、管理体制が良好であってもあえて申請していない良質なマンションがたくさん存在するのは事実です。

    管理計画認定基準自体は、集会(総会)が年1回以上開催されていること、管理費及び修繕積立金等について区分経理が行われていることなどそれほど高い要件ではありませんが、認定申請の決議が必要であり、かつ事前確認講習を受けたマンション管理士によって、マンションの管理計画が認定基準に適合しているかどうかを事前に確認するなどの必要(有償)があるため、あえて申請をしないマンションが多いのです。

    とはいえ、マンションを購入する際には「長期修繕計画」が存在し、5年程度ごとに見直されているか、積立金が計画通り貯まっているか、将来一括徴収される危険がないかなどの確認は不可欠であるため、認定を受けているマンションはその点について安心材料となります。

    認定されたマンション自体が少ないのは事実ですが、今後制度が定着するにつれ、「認定あり」の物件に人気が集まり、未認定物件は売却時に時間がかかったり価格を下げざるを得なくなったりする可能性があります。そのため、少なくとも管理状況を確認すると同時に、申請が検討されているかは調べてから判断されたほうが良いでしょう。

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/09/18

    管理計画認定を受けていないからといって、
    それだけで「買わない方がいいマンション」と考える必要はないと思います。

    管理計画認定制度は、マンションの管理について、
    管理組合の運営、管理規約、会計、長期修繕計画、
    修繕積立金などが一定の基準を満たしているかを自治体が認定する制度です。

    ですから、
    認定を受けていれば「管理について一定の基準をクリアしている」という判断材料にはなります。

    ただ、認定を受けていない理由はいろいろあります。制度自体が比較的新しいこともありますし、
    管理組合として申請していないだけというマンションもあります。

    今回のように、
    駅から徒歩10分程度で、管理人が日勤で、実際に見てもマンションがきれいなのであれば、
    私は認定の有無だけで判断するのではなく、そのマンションの管理の中身を確認します。

    むしろ中古マンションの場合、ここが大事です。

    確認したいのは、長期修繕計画がきちんと作られているか、
    修繕積立金が今後大きく不足しそうになっていないか、
    これまで大規模修繕が計画どおり行われているか、管理費や修繕積立金の滞納が多くないか、
    管理組合がきちんと機能しているか、といったところです。

    管理計画認定の基準にも、長期修繕計画を30年以上とし、
    その中に大規模修繕工事を2回以上含めることや、修繕積立金が著しく低額でないこと、
    管理費と修繕積立金を区分して管理することなどが含まれています。
    つまり、認定制度は単に「建物がきれいかどうか」を見る制度ではなく、
    将来もマンションを維持していける管理体制になっているかを見るものです。

    なので、今回のマンションについては「認定がないから不安」というより、
    「認定がないなら、認定基準に照らして実際の管理状態を見てみよう」
    と考えるのが一番分かりやすいと思います。

    例えば、仲介会社に管理組合の総会議事録、長期修繕計画、修繕履歴、
    管理費・修繕積立金の状況などを確認してもらえば、かなり判断材料が増えます。

    特に私なら、長期修繕計画と修繕積立金を重点的に見ます。

    今きれいに見えることと、10年後、20年後もきちんと維持できることは別だからです。

    マンションは専有部分だけを買うものではなく、
    外壁、屋上、防水、給排水管、エレベーターなど、
    区分所有者全員で維持していく部分があります。
    建物がきれいだから安心というより、
    「そのきれいな状態を今後も維持できるだけのお金と計画があるか」を見る方が大切です。

    逆に、管理計画の認定を受けていても、
    それだけでそのマンションの将来まで保証されるわけではありません。
    認定はあくまで管理計画について一定の基準に適合しているというものですから、
    実際の修繕履歴や現在の積立金残高、今後予定されている工事まで見ておいた方がいいです。

    今回、不動産会社の方が
    「認定を受けていないマンションの方が多いので、そこまで気にしなくていい」
    と説明したことについても、その言葉だけで安心する必要はありません。

    ただし、だからといって、その説明がおかしいとも思いません。

    大切なのは「認定がないから問題ない」と言って終わるのではなく、
    「では、このマンションの管理は実際どうなのか」を資料で確認してくれるかどうかです。

    私なら、今回のマンションが気に入っているのであれば、
    管理計画認定の有無だけを理由に候補から外すことはしません。

    駅距離やマンションの状態、管理人の勤務状況などを見た上で、
    次に長期修繕計画、修繕積立金、過去の修繕履歴、管理組合の運営状況を確認します。

    そこで
    「今はきれいだけれど、修繕積立金が明らかに不足している」
    「大きな修繕が近いのに資金の裏付けがない」「管理組合がほとんど機能していない」
    といったことが分かれば、認定の有無とは別の問題として慎重に考えた方がいいです。

    反対に、認定はなくても、修繕計画がしっかりしていて、積立金も必要な水準を確保し、
    これまでの修繕もきちんと行われているのであれば、
    私は認定がないことだけを理由に購入をやめる必要はないと思います。

    マンション選びでは「認定されているか」より、
    「このマンションがこれからもきちんと維持されていく状態なのか」を見た方が、
    実際の買い物としては大事です。

    今回であれば、せっかく気に入ったマンションなので、認定の有無だけで判断せず、
    管理関係の資料を一度見せてもらってから決めるのがいいと思います。

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