不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2024/06/28

    渥美誠

    不動産専門家

    • 40代
    • 愛知県
    • 男性
    • 専門家

    不動産を相続すると税金や売却など多くの知識が必要になるため、事前に方向性を確認しておきたいものですよね。

    ご質問ごとに回答いたします。

    質問①
    ご両親が健在なのであれば質問者様は法定相続人ではなく、おばあ様が亡くなった際に遺言書による「遺贈」を受けるか、生前に「贈与」を受けるかになります。

    遺贈は相続税の課税対象、贈与は贈与税の課税対象となる行為です。

    また、税金の内容は税理士への相談をオススメします。税金はすでに受け取っている財産や、遺産の額などさまざまな要素によって、課税額が減るか変わるからです。ご質問の内容だけだと相続税、贈与税どちらの納税額が少なくなるのかわからず、遺贈と贈与どちらがおすすめか判断できません。

    質問②
    相続(遺贈)を前提とするのであれば

    【遺贈前にやるべきこと】
    ・ご質問者が受け継ぐことを法定相続人に納得してもらったうえで遺言書を作成する
    ・トラブルを防止するためにできる限り公正証書遺言を選択する
    ・税理士に相談してどのようにアパートを受け継ぐのか相談しておく

    【遺贈後にあるべきこと】
    ・包括遺贈の場合は遺産分割協議に参加する
    ・相続したアパートの名義を質問者様に変える(相続登記)
    ・遺贈による相続税の申告と必要なら納税
    ※包括遺贈とは、個々の財産を特定せず財産の全部又は一部を包括的に財産の取得割合を示す遺贈。アパートだけ相続するなら財産を特定した遺贈である「特定遺贈」で、遺産分割協議への参加は不要。

    質問③
    24戸中4戸しか入居者がいない場合、投資物件として売却するのは困難であり、土地として売ったほうがいいでしょう。

    300坪は広く、一般の人が購入する可能性は低いため、不動産業者に買取ってもらいましょう。分筆して売買する方法もありますが、不動産知識のない人が行うにはリスクが高い行為です。一部の土地が売れなかったり、法律に反した土地の分け方をしたりしてしまうからです。

    しかし、土地として売るには入居者を退去させなければなりません。原則的には、入居者の強制退去は認められていないため、退去させるには高度な法律知識が必要で、多くのケースで立ち退き費用がかかります。通常、立ち退きしてもらう場合、弁護士に相談して進めていきます。

    また、売却するにしても鉄骨造の解体費用がかかり、立ち退き費用を払って、専門家に相談料や手数料を払い、そのうえ税金が課税される可能性もあり、財産があまり残らないかもしれませんので慎重に検討して進めることをおすすめします。

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