不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/10/28

    はじめまして、イエステーション博多店・箱崎店 ㈱コムハウスの角田と申します。

    リースバック(自宅を売却して現金化し、そのまま賃貸として住み続ける仕組み)は、老後の資金確保方法として注目されていますが、「正解」かどうかは人によって大きく違います。
    結論から言うと、便利な制度である一方、トラブルや損失のリスクもあるため、慎重な検討と比較が不可欠です。

    〇リースバックの仕組み(簡単に)
    自宅を不動産会社や投資家に売却
     → 売却代金が一括で入る(老後資金や借金返済などに充当可能)

    同じ家に「賃貸」として住み続ける
     → 家賃を払うことで、引っ越しせず生活維持が可能

    将来的に買い戻せる契約がある場合も
     → ただし、買い戻し価格はかなり高く設定されることが多い

    〇メリット

    老後資金をすぐに確保できる

    転居せずに生活を継続できる

    相続トラブルを減らせる(現金化して分配しやすくなる)

    〇デメリット・トラブル例

    売却価格が相場よりかなり安い(7〜8割程度)
     → 賃貸リスクや買い戻しオプションを考慮して安く見積もられることが多いです。

    家賃が高く設定されている
     → 売却で得た資金を家賃で消耗してしまうケースがあります。

    契約更新・退去トラブル
     → 数年で賃貸契約を打ち切られ、退去を迫られる事例もあります。

    買い戻しができない/できても高すぎる
     → 「将来買い戻せる」と言われていても実際は難しいことが多いです。

    〇悪徳業者が多い?

    一部では確かに不透明な契約・相場無視の価格提示などのトラブルが報告されています。
    特に「相場の説明をしない」「契約期間を曖昧にする」「家賃が後から上がる」などのケースは注意が必要です。

    信頼できる業者を選ぶポイント

    不動産取引の免許番号(宅建業免許)を必ず確認する

    契約内容を第三者(司法書士・弁護士・FP)にチェックしてもらう

    売却価格・家賃設定・契約期間などを複数社で比較見積もり

    「買い戻し可能」などの条件は書面で明確に確認する

    〇代替案として検討できるもの

    リバースモーゲージ(自宅を担保に融資を受ける仕組み)
     → 売却せず住み続けられるが、相続時に返済必要。

    自宅の一部を貸す(民泊・シェア)
     → 現金収入を得ながら居住維持。

    小規模宅地等の特例など相続税対策との組み合わせ

    ※まとめ
    現金化:すぐに資金確保 売却額が安い
    居住継続:引っ越し不要 契約終了で退去リスク
    精神的安心:慣れた環境に住める 家賃負担で生活圧迫
    再取得:将来買い戻せる場合も 実際は難しい/高額

    以上、参考になれば幸いです。

  • 私が回答します

    佐脇孝明

    株式会社サワキタ不動産

    • 60代
    • 千葉県
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2025/09/09

    リースバックは商業用不動産では十分に機能していますが、個人向けでは10件に1件ぐらいしか決まらないと言われ、元の不動産所有者にとってはなかなかに厳しいものとなっているのが現状です。
    その理由は、再販売をすることが前提となっているビジネスモデルだからです。
    リースバック会社はリースバック対象の不動産を自己資金ですべて賄っているわけではありません。大半が銀行からの融資です。そういう状態で次々とリースバック案件を決めていくと、当然銀行の融資が大きくなります。そうなると資金(貸借対照表でいう貸方)面で負債の比率が大きくなっていきます。いわゆる自己資本比率が低下という状態になり、これは財務諸表が悪化したということになります。収益性では問題なくても、これ以上は貸せないと銀行から言われてしまうので、その買い付けたリースバック資産を手放さざるを得なくなります。
    つまり、リーズバック会社は再販売を前提にリースバックを組むのです。そうなると家賃収入が目当てではなく再販売による売却益が主目的になりますので、買取価格を大きく下げざるを得なくなります。
    こういった理由により、周辺相場より家賃は高め、周辺の中古売却相場より買取価格は低め、というのがリースバックの通り相場となってしまいました。
    これでは10件に1件しか決まらないのも当然です。別に悪徳業者で暴利むさぼっているわけではなく、リースバックのビジネスモデルそのものが売主に不利になる建付けにならざるをえないからそうなっているのです。
    よって、おなじビジネスモデルで動いている業者は似たり寄ったりの水準になります。
    それでもリースバックを検討したい、というのでしたらアイディアが無いわけではありません。以下のメールアドレス宛にお問い合わせください。

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/09/04

    ご相談を拝見しました。

    相談者様が言われているように、住宅を売却して資金を得た後も、賃貸として居住を継続できるリースバックは、正しく運用される限りにおいて良い選択肢の一つです。

    しかしその制度上、売却金額は相場より低く賃料は割高になるという傾向があります。ある程度の範囲であれば仕方がないのですが、これが極端な場合は不利益を受けることになります。また、残念なことに知識格差を利用して、利益を得ようとする業者が一定数存在しているという事実もあります。

    そのため、依頼する業者選びと契約内容の詳細な確認が重要です。相談者様が法律や不動産相場(売買価格や近傍同種の賃料など)に詳しいのであれば良いのですが、そうではない場合、信頼できる専門家に依頼して、買い取り金額や契約内容に問題がないか確認してもらう配慮が必要でしょう。

以下の記事もよく読まれています

相談先を選択してください

個人情報保護方針に同意の上、送信ください。

相談テンプレート

住み替えを検討しています。下記物件を売りたいのですが、いくらで売れるでしょうか。
直接◯◯さんに相談したいです。

所在地:品川区〇〇
築年数:15年
間取り:3LDK
専有面積:72㎡
階数/総階数:8階/20階建
管理費・修繕積立金:25,000円/月
現在この物件に住んでいます。

無料で不動産の相談をする