不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    福島

    LIXIL不動産ショップ ERA福島

    • 40代
    • 大阪府
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2025/09/25

    相談内容拝見いたしました。

    転勤に伴うご自宅の売却、最終段階での奥様の反対、本当にお辛い状況ですね。心身ともに疲弊されていること、お察しいたします。買主候補も決まり、来週に契約という状況で、焦りと混乱は当然のことです。

    しかし、こういう時こそ一度立ち止まり、冷静に一つずつ問題を整理することが大切です。大丈夫です、解決の道筋は必ずあります。以下に、今すぐやるべきこと、考えるべきことを順序立ててまとめました。

    〇ステップ1:緊急対応(今すぐやること)
    まず、これ以上話がこじれる前、関係者へのダメージを最小限に抑えるために、すぐに行動すべきことがあります。

    1. 不動産会社の担当者に正直に話す

    最優先です。すぐに担当者に電話し、「家庭の事情で、売却の意思が一時的に揺らいでいる。少しだけ待ってもらえないか」と正直に、かつ誠実に伝えてください。
    担当者はプロです。このようなケースも経験している可能性があります。買主候補への説明や交渉も、間に入ってうまく調整してくれるはずです。一人で抱え込まず、まずは味方につけましょう。
    「来週の契約」を一旦保留にしてもらうことが、あらゆる選択肢を検討するための「時間」を生み出します。

    2. 違約金について正確に確認する

    ご心配されている違約金ですが、「売買契約書」に署名・捺印する前であれば、法的な違約金が発生することは、まずありません。
    現在はおそらく「購入申込書(買付証明書)」を受け取っている段階だと思われます。これはあくまで「購入の意思」を示すもので、法的な拘束力はありません。
    ですので、**契約前である今なら、ペナルティなしで売却を中止できる可能性が非常に高いです。
    ただし、買主候補は購入のために時間や労力を使っています。不動産会社も広告費などを使っている可能性があります。誠意ある対応が何より重要です。そのためにも、すぐに担当者に連絡することが大切なのです。

    〇ステップ2:問題の根本解決(奥様・お子様との話し合い)
    感情的な言い合いでは、何も前に進みません。一度冷却期間を置き、冷静に話し合う場を設けましょう。そのためのポイントは以下の通りです。

    1. まず、奥様とお子様の気持ちを「受け止める」

    「売却を決めたのに!」というご自身の気持ちは一旦横に置いてください。今は、奥様とお子様の「売りたくない」「転校したくない」という不安な気持ちを、否定せずに全て聞いてあげることが最も重要です。
    「何が一番不安?」「どんなことが心配?」と優しく問いかけ、とにかく聞き役に徹してください。ここで反論してはいけません。「そうか、そんな風に感じていたんだな」と共感する姿勢が、対話の第一歩です。

    2. お子様の気持ちを深掘りする

    「転校が嫌」という言葉の裏には、友達と離れる寂しさ、新しい環境への恐怖、いじめられないかという不安など、様々な感情が隠されています。
    可能であれば、お子様とも直接話しましょう。「新しい学校、何が不安?」「今のお友達と離れるの、寂しいよな」と、気持ちを代弁してあげるように話を聞いてみてください。
    解決策を一緒に考える姿勢も有効です。「もし引っ越しても、夏休みには絶対こっちに遊びに来られるようにする」「今の友達といつでも連絡が取れるように、新しいスマホを考えようか」など、具体的な提案をすることで、お子様の不安が和らぐ可能性があります。

    3. 家族としての「これから」を話し合う

    これは「売るか・売らないか」の二択ではありません。「家族として、どうすれば皆が幸せになれるか」という大きな視点で話し合うことが大切です。
    転勤が家族にとってどんなメリットがあるのか(キャリアアップ、収入増など)、改めて丁寧に説明しましょう。そして、それが家族全体の未来にどう繋がるのかを共有します。

    あなたは一家の大黒柱として、仕事と家庭の板挟みになり、本当に大変な状況だと思います。しかし、この問題は「家族の未来」を決める大切な機会です。奥様もお子様も、決してあなたを困らせようとしているわけではありません。ただ、今の生活や環境が大好きで、それを失うのが怖いのです。

    その気持ちに寄り添い、家族みんなで納得できる道を探していけば、必ず乗り越えられます。どうかご自身を責めすぎず、一つずつ着実に行動に移してください。応援しています。

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