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REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/10/26

    はじめまして、イエステーション博多店・箱崎店 ㈱コムハウスの角田と申します。

    とてもよくある、でも本当に悩ましい問題ですね…。
    「夫の実家に住む or 新築を買う」というテーマは、お金の問題と同時に、夫婦・親族関係・心理的な居心地が絡むので、どちらが正しいという単純な答えはありません。
    ただ、今の段階でできる「冷静な整理」と「妻を納得させる進め方」はあります。

    以下で、感情面・経済面・説得の実践ステップの3つに分けて整理します。

    1. まず理解すべき「妻の本音」と「あなたの本音」
    夫婦の意見が対立する背景には、それぞれの根底の価値観が違うことが多いです。

    〇妻の本音(よくある心理)
    「義両親の家に入るのは落ち着かない(“嫁いだ”感がある)」
    「自分の居場所をつくりたい」
    「古い家より、新しい清潔で明るい家で子育てしたい」
    「友人たちが新築を買っている」など社会的比較
    → “新築そのもの”というより、「自分たちの家庭を築く実感」を求めていることが多いです。

    〇あなたの本音
    「実家ならお金をかけずに住める」
    「ローンを背負いたくない」
    「親の家を大事にしたい・親を安心させたい」
    「経済的に堅実にいきたい」
    → “節約したい”というより、「将来に備えて安定を守りたい」という動機です。

    ※ここをお互いに理解しないまま「どっちが正しい」になってしまうと、平行線になります。

    2. 経済的な比較:実家に住む vs 新築購入
    ざっくり金額で整理すると、話が現実的になります。

    初期費用:リフォーム費用(数百万円) 頭金+諸費用(数百〜1,000万円)
    住宅ローン:ほぼ不要 数千万円(35年ローン)
    毎月の負担:固定資産税・光熱費のみ 住宅ローン+維持費
    親との関係:気を使う・干渉リスク 独立できる・自由度高い
    資産形成:実家は将来相続資産 自分名義の新資産を作れる

    これを見せて、「どちらにしても一長一短」だと共有することが重要です。
    特に、ローンを組むと老後の貯金・教育資金への影響が大きい点は現実的な根拠になります。

    3. 妻を「説得」ではなく「納得」させるステップ

    ステップ①:まず“感情を受け止める”
    いきなり「お金の話」や「合理性」から入ると、
    妻は「私の気持ちを無視された」と感じやすいです。
    「新しい家で自分たちの暮らしをつくりたい気持ちはよく分かる」
    「義両親に気を使うというのも当然だと思う」
    というふうに、一度“共感”で受け止めることが、話し合いのスタートラインです。

    ステップ②:現実の数字を「一緒に見る」
    実家リフォーム費用見積
    新築購入(希望エリア)の住宅ローン試算
    教育費・老後資金の簡易シミュレーション

    ※ここで「感情論」から「数字の話」に切り替わると、冷静な話し合いが可能になります。
    たとえば「月10万円のローンを35年払うと総額4,200万円」と視覚化するだけで、説得力が全然違います。

    ステップ③:中間案を提案する
    「住むか・買うか」だけでなく、中間案も検討できます。
    実家を期間限定(2〜3年)で仮住まいにして貯金を増やす
    親とは二世帯住宅風にリフォームしてプライバシー確保
    実家を賃貸に出して家賃収入をローン返済に充てる
    新築を親の近くに建てることで双方の安心感を両立
    こうした「折衷案」を提示すると、妻も「考慮してくれている」と感じやすくなります。

    ステップ④:期限を決めて「一緒に調べる」
    「〇月までに、それぞれの選択肢のメリット・デメリットを整理しよう」
    と決めて、共同作業として話し合う形にすると、対立が減ります。
    一方的に「どちらにする?」と迫るより、納得感が高くなります。

    4. 専門家を交えた第三者視点も有効
    夫婦間で煮詰まったときは、
    ファイナンシャルプランナー(住宅購入・教育費・老後資金を総合的に計算)
    住宅相談窓口(リフォーム vs 新築の費用比較)
    に一度相談するのもおすすめです。
    数字と専門家の意見が入ると、「お互いの主張」ではなく「データに基づく結論」に近づけます。

    〇まとめ:話し合いの軸は「気持ち×現実」
    観点:実家に住む 新築を買う
    感情面:気を使うが安心感あり 独立感・新生活の実感
    経済面:負担少・貯蓄しやすい 大きなローンリスク
    将来性:相続で自分のものに 資産になるがリスクも
    解決策:期間限定・リフォーム 親の近くに建てる など

    最終的に、「どちらが正しい」よりも、
    「どうすれば二人とも“納得できる暮らし方”になるか」
    を目指して話すことが、関係を壊さずに決めるコツです。

    以上、参考になれば幸いです。

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