不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/04/10

    まず結論からお伝えします。

    買付証明書(購入申込書)は、原則キャンセル可能です。
    この段階ではまだ「契約」は成立していないため、法的な拘束力や違約金が発生するケースは基本的にありません。

    ですので、今回のケースもキャンセル自体は問題なくできます。

    ただし、少しだけ冷静に整理しておきたいポイントがあります。

    まず、「すぐに取り消せない」という不動産会社の説明ですが、これは正確に言うと“手続き上バタついている”だけで、キャンセル自体は止められません。

    売主側が契約準備を進めている可能性はありますが、それを理由にキャンセルを拒否することはできません。

    なので、無視するのではなく、はっきりとキャンセルの意思を伝えれば大丈夫です。

    ここまでが一般的な結論です。

    その上で、少しだけ本質的な話をさせてください。

    今回の流れ、
    ・「人気だから早く決めた方がいい」と言われる
    ・気持ちが固まりきる前に買付を出す
    ・翌日、より良い物件に出会い心変わりする

    これは正直、不動産の現場ではよくある話です。

    ただ個人的には、“気持ちが固まりきる前に買付を書いたこと”は少し気になります。

    もちろん、良い物件を逃したくないお気持ちはよく分かります。
    実際、スピードが重要な場面があるのも事実です。

    ただ本来は、「早い決断」=「気持ちが100%固まった状態での判断」これが理想です。

    ここが曖昧なまま進むと、今回のような“どんでん返し”は起きやすくなります。

    そしてもう一つ大事な視点として、本来この判断を支えるのが営業担当の役割です。

    ・本当に今決めるべき状況なのか
    ・他に比較している物件はどうか
    ・気持ちはどのくらい固まっているのか

    こういったヒアリングがしっかりできていれば、そもそも今回のタイミングで買付を書かなかった可能性もあります。

    少し踏み込むと、「急がせること」と「納得して決断させること」は全く別物です。

    今回の流れは、結果的に前者寄りだった印象は否めません。

    ただし、だからといってご自身を責める必要はありません。
    不動産は感情が動く買い物ですし、気持ちが変わること自体は決しておかしいことではありません。

    一点だけ、今後に向けて大事なことがあります。

    こういったキャンセルが増えると、買付の“重み”自体が下がる可能性がある

    売主側も慎重になり、結果として購入希望者全体に影響が出ることもあります。

    だからこそ次は、「この条件なら買う」と自分の中で線引きをしてから動く
    これだけで、同じことはかなり防げます。

    まとめると、
    ・キャンセルは可能(法的リスクは基本なし)
    ・無視ではなく、明確に意思を伝える
    ・今回の原因は“判断のタイミング”と“サポート不足”

    この3点です。

    今回のご経験は、決して無駄にはなりません。
    むしろ、次の物件選びの精度を一段上げるきっかけになります。

    焦らず、でも軸はぶらさずに進めていけば、次(今回又は次回以降)はもっと納得感のある判断ができるはずです。

  • 私が回答します

    金澤 寿一郎

    株式会社tento

    • 30代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/04/11

    株式会社tentoの金澤と申します。
    ご相談内容拝見しました。


    一生に一度とも言える大きな買い物ですから、後から「こっちの方が理想的!」という物件に出会ってしまった時の葛藤、本当によく分かります。
    特に「早くしないと取られる」と焦らされた中での決断だったのなら、なおさら今の物件への想いが強くなってしまいますよね。


    結論から申し上げますと、買付証明書(購入申込書)は、あくまで「購入の意思表示」であり、売買契約ではありません。法的には「いつでも、無償で」キャンセルが可能であり、賠償責任が発生することも原則ありません。


    【ポイントは2つです】
    1. 「無視」はせず、毅然と「辞退」を伝える
    「すぐに取り消せない」「売主が準備している」という言葉は、不動産会社が契約を逃したくないための「引き止め」に過ぎません。
    法的な位置づけ: 契約書にサインし、手付金を支払う前であれば、買主には申し出を撤回する権利があります。
    対応策: 無視をするとかえってトラブルが長引きます。「一晩冷静に考え、家族とも相談した結果、購入を辞退します」とメールなど記録に残る形で、はっきりと意思表示をしてください。


    2. 賠償責任について
    「準備を進めているから損害が出た」と言われると怖くなりますが、実務上、契約前のキャンセルで賠償請求が認められるのは、よほど悪質なケース(契約直前で不当に破棄した等)に限られます。
    現実的なリスク: 賠償金よりも「その不動産会社との信頼関係がなくなる」という程度です。別の会社で本命の物件を進めるのであれば、その点は割り切ってしまって大丈夫です。


    【まとめ】
    相手方の不動産会社は仕事として引き止めてきますが、あなたの人生を縛る力はありません。「契約前であればキャンセルは自由であるはずです」と冷静に伝え、本命の物件の手続きに集中しましょう。


    妥協して何十年も住むより、理想の家を選びたいというお気持ちを大切にしてください。
    納得のいくマイホーム購入となるよう、応援しております!
    参考になりますと幸いです。

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