不動産お悩み相談室
REAL ESTATE Q&A
- 売却
- 60代
- 男性
-
- エリア
- 東京都目黒区
-
- 投稿日
- 2026/05/17
-
- 更新日
- 2026/05/17
- [2回答]
421 view
近所の成約価格を聞いて売る気になりました。
同じマンションの別の部屋が、かなり高い金額で成約したと聞きました。
うちはその部屋より階数が少し低いのですが、間取りはほぼ同じです。
購入したのは20年以上前で、当時の価格を考えると、今売ればかなり利益が出そうです。
老後資金のこともあり、妻と「今のうちに売って少し郊外に移るのもいいかもしれない」と話しています。
ただ、実際に売るとなると、税金や住み替え費用、引っ越し先の購入費用などがかかります。
高く売れたとしても、手元にどれくらい残るのか分かりません。
また、近所の成約価格を基準にしても本当に良いのかも不安です。
同じマンションでも階数や向き、室内の状態でかなり差が出るのでしょうか。
今の価格が良いタイミングなのか、もう少し様子を見た方がいいのか迷っています。
-
株式会社tentoの金澤と申します。
ご相談内容拝見しました。
同じマンションがご自身の購入時よりも高く売れたと聞くと今後の生活設計に向けて夢が広がりますね!20年以上大切に住まわれてきたお部屋が、今まさに大きな価値を生み出そうとしています。
結論から申し上げますと、不動産価格が高騰している現在は、売り時(利益を確定させるタイミング)としては非常に有利です。ただし、階数や室内の状態で価格は変わるため、近所の成約価格をそのまま「我が家の手残り」と過信せず、税金や諸経費を引いた「実質の手残り額」でシミュレーションすることが重要になります。
ご不安な点を解消するために、3つのポイントを整理しました。
1. 同じ間取りでも「階数・向き・室内状態」でどれくらい変わる?
おっしゃる通り、マンションは一戸ごとに条件が異なるため、完全に同じ価格にはなりません。
◼︎階数の差: 一般的に、マンションは1階下がるごとに「約0.5%〜1%」価格が下がると言われています(例:4,500万円の物件なら、1階違うと20万〜40万円ほどの差)。
◼︎向きと室内状態: 日当たり(南向きが有利)はもちろんですが、20年以上お住まいの場合、「過去にリフォームをしているか」が価格を左右します。買主様が「入居後に全面リフォームが必要」と判断した場合、その費用分(数百万円)の値下げを求められることがあります。
2. 「高く売れても手元に残らない」を防ぐための諸経費
売却で得たお金がすべて老後資金になるわけではありません。
以下のコストを引いた金額が「本当の手残り」です。
売却にかかる経費: 仲介手数料(価格の約3%+6万円)や登記費用、引っ越し代などで、売却価格の約4%〜5%が引かれます。
譲渡所得税(税金): 購入時より高く売れた場合の「利益(儲け)」に対してかかる税金です。長期の所有であれば税率は約14%に軽減されますが、さらに大きな味方として「3,000万円の特別控除」という特例があります。これを使えば、利益が3,000万円までなら税金がゼロになる可能性が非常に高いです。※その他の特例との併用できませんのでその点要注意です
3. 「今が売り時」なのか、様子を見るべきか
現在は歴史的な低金利や都市部への需要集中により、中古マンションの価格は20年前には想像もつかなかった高水準にあります。
◼︎住み替えの優位性: 今回のご計画は「高く売って、少し郊外(割安なエリア)に移る」という形ですので、【高く売って、安く買う】という住み替えの必勝パターンが使えます。
市場が下落するのを待つより、この高値圏にあるタイミングで動くメリットは大きいです。
【まとめ】
近隣の成約事例は素晴らしい追い風ですが、まずは「我が家なら具体的にいくらで売れて、諸経費と税金を引いていくら残るのか」の正確な試算が必要です。
いきなり売りに出さなくても、「もし〇〇万円で売れるなら、老後資金としてこれだけ残るから引越し先を探そう」という基準を作ることができます。まずは信頼できる不動産会社に、ご自宅の正確な査定と、税金を含めた手残り額のシミュレーションを出してもらうことから始めてみるのが第一歩です。
ご相談者様のこれからのゆとりある暮らしに向けて、
納得のいく一歩が踏み出せるよう、心から応援しております!
参考になりますと幸いです。
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近所の成約事例を見て「今なら売れるかも」と感じるのは、とても自然なことだと思います。
実際、ここ数年は特に首都圏の中古マンション価格が上がってきたため、20年以上前に購入された方が想像以上の価格で売却できるケースも珍しくありません。
ただ、大事なのは、「高く売れるか」だけではなく、“最終的に手元にいくら残り、その後の生活設計がどうなるか”です。
ここを整理して考えると、判断しやすくなります。
まず、同じマンション内の成約価格はかなり参考になります。
ただし、マンションは同じ建物でも、
・階数
・向き
・角部屋かどうか
・眺望
・日当たり
・リフォーム履歴
・室内状態
・管理状況
で価格差は普通に出ます。
一般的には、階数が高い方が多少高くなる傾向がありますが、必ずしも「低層階だから大きく安い」という訳ではありません。
例えば、
・低層階でも前面が抜けている
・生活動線が良い
・エレベーター待ちが少ない
・価格帯が手頃
こういった理由で、逆に低層階を好む方もいます。
ですので、「同じマンションで高く売れた」という事実は、売却を考える上で非常に大きな材料になります。
その上で、今回特に大事なのが税金です。
ご自宅として住まわれていた不動産であれば、一定条件を満たすことで、「居住用財産の3,000万円特別控除」が利用できる可能性があります。
これは簡単に言うと、売却益(譲渡所得)から最大3,000万円を差し引ける制度です。
例えば、
・購入時よりかなり高く売れた
・利益が出た
という場合でも、この特例によって結果的に譲渡所得税がかからないケースは非常に多いです。
特に20年以上所有されている場合は、長期譲渡扱いとなるため、税率面でも比較的有利です。
ただし、
・相続取得かどうか
・過去に特例利用歴があるか
・住まなくなってから何年経過しているか
・住み替えとの関係
などで扱いは変わるため、売却前に税理士や不動産会社とシミュレーションすることはかなり重要です。
ここを曖昧なまま進めると、「思ったより税金が出た」というケースもあります。
そしてもう一つ大切なのが、「様子を見るべきかどうか」です。
正直、相場予測は誰にも断定できません。
今後さらに上がる可能性もありますし、逆に下がる可能性も当然あります。
金利、景気、海外情勢、税制変更など、不動産価格は様々な影響を受けます。
だからこそ、個人的には、“今の価格で、ご夫婦の今後の生活設計が成立するなら動く”という考え方は非常に合理的だと思います。
・老後資金をどう確保するか
・住み替え後の生活費
・管理費や修繕積立金負担
・将来的な医療や介護
こういった部分まで含めて、「今売ることで安心できる」のであれば、それは十分価値のある判断です。
逆に、「もっと上がるかも」だけで待ち続けると、売り時を逃すケースもあります。
不動産は利益確定しない限り、あくまで“含み益”です。
そのため、今は単純な相場観だけではなく、
・売却後にいくら残るのか
・住み替え先で無理がないか
・老後資金としてどれくらい確保できるか
ここを数字で整理して判断する段階だと思います。
今回のケースは、「売れるかどうか」ではなく、“売った後の人生設計をどう作るか”を考えるタイミングに入っている印象です。