不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/06/08

    大変な状況ですね。

    しかも相続の手続きは、ご自身だけが頑張っても他の相続人の協力が必要な場面が多いため、余計にもどかしさを感じると思います。

    まず安心していただきたいのは、「相続人が海外に住んでいること自体が珍しいケースではない」
    ということです。

    実際に海外在住の相続人がいる相続手続きは数多く行われています。

    ですので、「姉がカナダにいるから手続きできない」わけではありません。

    問題は居住地ではなく、協力が得られるかどうかです。

    海外在住者の場合、日本の印鑑証明書は取得できませんので、通常は現地の公証人や在外公館などを利用した署名証明書を準備して手続きを進めることになります。

    法的な手続き方法自体は確立されています。

    ただ、ご相談の場合は、手続き方法が分からないというより、
    お姉様が動いてくれないことが本質的な問題に見えます。

    その場合は相続登記だけの話ではなく、遺産分割協議そのものが進まない状態です。

    相続登記の義務化によって、相続を知った日から3年以内に登記申請を行う必要がありますが、
    遺産分割がまとまらない場合でも対応策は用意されています。

    例えば、法定相続分での相続登記を先に行う方法もあります。

    その後、遺産分割協議がまとまった段階で登記を変更することも可能です。

    ですから、「姉が今すぐ署名してくれないから期限切れになる」
    と過度に心配する必要はありません。

    むしろ今の段階で大切なのは、ご自身だけで抱え込まないことです。

    海外相続人が絡む案件は、司法書士や弁護士が入ることで一気に進むことも少なくありません。

    第三者の専門家から正式な説明を受けることで、お姉様が安心して動き始めるケースもあります。

    また、本当に協力が得られない場合は、家庭裁判所での遺産分割調停という手続きもあります。

    もちろん、できればそこまで行かずに話し合いで解決できるのが理想です。

    個人的には、お姉様は反対しているというより、
    何をしたらよいか分からず後回しになっている印象を受けます。

    海外在住の方によくあるパターンです。

    だからこそ、「早く署名して」よりも、「専門家から直接説明してもらおう」
    という方向の方が動きやすいことがあります。

    まずは司法書士へ相談し、現在の状況で相続登記の期限にどう対応するか、
    海外在住者に必要な書類は何か、今の段階でできることは何か、
    を整理してもらうことをおすすめします。

    相続は感情も絡むので、一人で進めようとすると精神的な負担が大きくなります。

    こういう時こそ専門家を上手に使いながら、一つずつ整理していけば大丈夫ですよ。

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