不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2024/10/30

    加瀬健史

    株式会社グランクルー

    • 40代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社

    お母様と弟さんのため、築40年超えの実家を売却して、より良い住環境を整えたいというお気持ち、大変素晴らしいですね。

    しかし、お祖母様の認知症が進んでいる状況では、相続手続きが複雑になる可能性があり、ご心配のことと思います。

    そこで、現状における最善の方法を検討するために、以下の3つのポイントを軸に整理してみましょう。

    1. お祖母様の意思確認と成年後見制度

    まずは、お祖母様の現在の意思能力の程度を確認することが重要です。もし、ご自身の財産管理や判断が難しい状態であれば、成年後見制度の利用を検討する必要があります。

    成年後見制度: 認知症などで判断能力が不十分な方を保護し、支援する制度です。家庭裁判所に申し立てることで、成年後見人等を選任してもらい、財産管理や法律行為を代理で行ってもらうことができます。
    成年後見制度を利用することで、お祖母様の財産を適切に管理し、将来の相続手続きもスムーズに進めることができるようになります。

    2. 相続手続きの準備

    お祖母様がご存命のうちに、将来の相続手続きに向けた準備を進めておくことも大切です。

    遺言書の作成: お祖母様の意思を尊重し、相続争いを避けるためにも、遺言書の作成を検討しましょう。ただし、認知症が進んでいる場合は、遺言能力の有無が問題となる可能性があります。成年後見人等を選任している場合は、その方のサポートを受けながら作成する必要があるでしょう。
    相続人の確定: お祖母様の相続人を確定し、それぞれの連絡先などを把握しておきましょう。
    財産目録の作成: お祖母様の財産目録を作成し、不動産の権利証や預金通帳などの保管場所を確認しておきましょう。

    3. 実家の売却

    実家の売却は、お祖母様の意思能力や相続手続きの状況によって、対応が変わってきます。

    お祖母様に意思能力がある場合: お祖母様ご自身で売却の意思決定をし、手続きを進めることができます。
    成年後見制度を利用する場合: 成年後見人等が、家庭裁判所の許可を得て、実家を売却することができます。
    お祖母様が亡くなった後: 相続手続きが完了した後、相続人全員の合意に基づいて実家を売却することができます。

    具体的な行動

    専門家への相談: 弁護士や司法書士などの専門家に相談し、成年後見制度の利用や相続手続きについてアドバイスを受けましょう。
    家族会議: お母様や弟さんとよく話し合い、今後の対応を検討しましょう。
    不動産会社への相談: 実家の売却を検討する場合は、信頼できる不動産会社に相談してみましょう。
    お祖母様、お母様、そして弟さんのためにも、最善の方法が見つかることを心より応援しています。

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