不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/02/05

    小川佳宏

    小川FP・行政書士事務所

    • 60代
    • 愛知県
    • 男性
    • 専門家

    ご相談内容を拝見しました。
    不動産投資ファンドにご興味があるのですね。以下、一般論で説明します。

    まず、iDeCoやNISAのような不動産投資信託(REIT)とは違います。ここに入っている投信は比較的安全なものです。投資不動産ファンドの
    メリットとしては、
    1.少額投資が可能で少額(数十万年~ 最低投資額が決まっています)
    2.不動産管理やテナント対応は営業者(運営会社)が行うため、投資家は運営の手間はありません。
    3.1つの不動産に全額投資するのではなく、複数の案件に分散してリスクを抑えることが可能なしくみです。ただ、ある特定の大きなプロジェクトに投資する場合もあります。
    4.多くの匿名組合型不動産ファンドは、事前に想定された利回り(分配率)を示しているため、比較的安定した収益を期待しやすいですが、その分配できる原資があるのかの確認は必要です。
    5.投資家は「出資額の範囲内での責任」しか負わず、追加の負担を求められることは基本的にありません(有限責任)

    デメリットは
    1.投資のため元本が保証されず、不動産価値の下落や運営会社の経営悪化によって損失を被る可能性があります。
    2.多くの匿名組合ファンドでは、投資期間中の途中解約が制限されており、自由に換金できません。これを流動性が低いと言います。
    3.営業者の経営が悪化すると、分配金の支払い遅延や投資資金の返還が困難になるリスクがあります。
    4.投資家は匿名組合員であり、運営に関与できず、運営会社の意思決定に口を出せません。
    5.非上場の不動産ファンドの場合、財務状況や運営状況の開示が不十分であることがあり、投資家が正確な情報を得にくい。

    昨年夏、巨額(約2000億)の投資資金を集め行政処分をうけた「M」とうファンドは、投資家の不安を増大させ、解約希望が殺到する原因になっています。これは、上記デメリットの全ての結果が出ていることに起因します。特に5の財務データは監査法人の監査もうけておらず信頼のおける数字ではないと言われています。

    従い、相談者様はあまりご経験がないようですので、いろいろな不動産投資ファンドを勉強されて理解をして損失に対する責任が持てるようになるまで待たれる方がよいと思われます。あくまでも投資ですので自己責任であり、生活資金に影響をするようでは本末転倒になります。

    以上ご参考まで。

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/02/04

    佐脇孝明

    株式会社サワキタ不動産

    • 60代
    • 千葉県
    • 男性
    • 不動産会社

    不動産投資と不動産投資ファンドは全くの別物です。投資対象が大きな意味で同じというだけです。不動産投資は、事業としての性格が強く、資金調達から構想を練る必要があるのに対し、不動産投資ファンドはそういったスキルは必要なく、株式投信的なスタンスで運用可能です。

    不動産投資ファンドは従来から有るJREITとクラウドファンディングによる投資ファンドがあります。
    前者は歴史もあり実績もわかっていますが、後者はスタートしてから日が浅く、まだ良いか悪いか判断できるほどの実績がありません。運用会社は、良いと言いますが、相場悪化時にどのような扱いをされるか、まだ不明です。かつてクレジットデリバティブズが一世を風靡した時期がありましたが、リーマンショックで一気に萎んでしまいました。デリバティブズとしては設計通りの結果になったわけですが、投資家はプロでも見誤ってしまったわけです。
    不動産クラファンは、そういった逆境を経験していません。しかも、不動産の所有権は無いタイプが多いので、もしもの場合不動産の持分を売却という手も使えません。
    それならまだワンルームマンション投資の方がよほどマシ(ワンルームマンション投資は全く勧めませんが)かもしれません。
    逆境を考えないのは投資ではなく、バクチです。冷静かつ合理的な判断が必要です。

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