不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/02/09

    森本 慎也

    株式会社TERASS

    • 40代
    • 北海道
    • 男性
    • 不動産会社

    第三者管理方式のメリットと注意点について

    小規模マンションの管理を外部業者に委託するかどうか検討されているとのことですね。
    分譲マンションの開発や管理を行なっており、今でも色々なマンションの総会に出席してますので、一般的な答えになりますが、お答えさせていただきます。


    ◎第三者管理方式のメリット

    管理会社にマンションの管理業務を委託し、理事会の負担を軽減することができます。
    特に小規模マンションの場合、住人だけで管理するのは負担が大きいため、管理会社に委託することで以下のようなメリットがあります。

    1 管理の負担軽減
    住民が自主管理する手間がなくなり、運営がスムーズになる。
    役員のなり手不足の解消につながる。

    2 専門的な管理が受けられます
    修繕計画の立案や建物のメンテナンスなど、プロの視点で適切に対応してもらえます。
    住民同士では対応が難しい法令や契約関連の管理もお願いできます。

    3 緊急時の対応が迅速
    設備の故障や災害時の初動対応を管理会社が行うため、安心感があります。

    4 資産価値の維持
    管理状態が良いと、建物の価値が下がりにくく、将来的な売却時にも有利です。

    ◎トラブルになるケースと注意点

    管理会社を導入することで多くの負担が軽減されますが、費用もかかってきます。

    1 管理費の値上げや追加費用の発生する可能性があります。
    2 長期修繕計画を策定した結果、修繕積立金が足りなく、値上げまたは臨時徴収の可能性があります。
    3 管理会社への手数料が発生します。


    管理業者を選定する際には、以下の点に注意する方が良いと思います。

    1 管理会社の実績と評判
    ・小規模マンションの管理実績があるか確認する
    ・他の管理組合からの評判をチェック

    2 契約内容(業務範囲・費用・契約期間)
    ・日常清掃・設備メンテナンス・緊急時対応が含まれているか
    ・修繕計画の立案や管理費の透明性があるか
    ・契約の解除条件を確認する

    3 費用の透明性
    ・見積もりを複数社から取り、適正価格かどうか比較する
    ・不要なオプションが含まれていないか確認する


    ◎古いマンションならではの問題

    築年数が経過したマンションでは、以下の点を考慮する必要があります。

    長期修繕計画の見直し
    経年劣化による修繕費用が増加するため、適切な資金計画を立てる。

    設備のメンテナンス計画をしっかり組む
    給排水管の交換や外壁補修など、優先度を決めて対応する。

    住民の高齢化に備える
    エレベーターのメンテナンスやバリアフリー対応を考慮する。

    管理費のバランスを調整する
    修繕積立金を適切に確保し、資金不足にならないよう管理する。

    ◎まとめ

    第三者管理方式は、住民の負担を軽減し、専門的な管理を受けられるメリットがある。
    ただし、費用や対応面でトラブルが発生する可能性がある。
    管理会社選びでは、実績、対応力、契約内容、費用の透明性を重視する。
    契約条件を明確にし、報告義務や契約解除のルールを定めることで、トラブルを防ぐ。
    築年数が経過したマンションは、修繕計画や管理費の見直しをしっかり行うことが重要。

    管理会社の選定はマンションの資産価値や住みやすさに大きく影響します。
    実際に複数の管理会社に話を聞き、比較しながら最適な業者を選ぶことをおすすめします。

    ご不明な点がありましたら、いつでもご相談ください。

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