不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    田中 和彦

    株式会社コミュニティ・ラボ

    • 50代
    • 京都府
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/01/06

    離婚後もマンションが共有名義のまま残っており、相手方との連絡は取れるものの話が進まないという状況、日々のやり取りや費用負担を抱えたまま時間が経過していることに、大きなご負担とご不安を感じておられることと思います。

     マンションが共有名義である以上、原則として売却や賃貸など、建物全体に関わる処分行為を行うには、共有者全員の合意が必要です。つまり、ご自身の意思だけでは、物件全体を第三者に売却することはできません。

     ただし、民法上のルールとして、ご自身の持分のみを第三者に売却することは単独でも可能です。今回のように持分が5:5であれば、5割の所有権を第三者に譲渡すること自体に法的な制限はありません。

     しかし、この「持分のみの売却」は現実にはいくつかの問題を伴います。第一に、持分だけを買いたいという希望者は極めて限定的であり、多くの場合、専門の買取業者などが中心となります。そうしたケースでは、通常の市場価格に比べてかなり安い価格での売却となることがほとんどです。
    さらに、買い取られた持分の相手は、元配偶者である相手方にとっては「全く見知らぬ第三者」となり、以後その人物とマンションを共有し続けなければならないという不安定で煩わしい状態が生まれます。これは新たなトラブルの種にもなりかねません。

     一方で、マンション全体を共有者双方の合意のもとで売却する場合は、調整や手続きに手間はかかるものの、市場価格に近い金額での売却が可能であり、売却後は名義・管理・費用・連絡といった一連の問題から完全に解放されるという大きなメリットがあります。金銭面だけでなく、心理的な整理という意味でも、全体売却は非常に有効な手段です。

     これらを踏まえると、ご自身の負担を減らしつつ、相手方にとっても不利益を最小限に抑えるためには、やはりマンション全体の売却による清算が最も現実的かつ合理的な選択肢であるといえます。
    そのためには、離婚や相続などの不動産処分に慣れた、経験豊富な不動産会社に早期に相談されることをおすすめします。共有不動産の売却においては、単なる価格査定や営業力以外に「調整力」「双方への説明力」が問われます。信頼できる専門家のサポートを得ることで、交渉のストレスも大きく軽減され、スムーズな解決へとつながるはずです。


    追伸
     ここまでのご提案は、「売却によって住宅ローン残債を全額返済できる」ことを前提としています。しかし、もし市場価格と残債額を比較した際にオーバーローンの状態である場合、つまり売却額より残債のほうが多い場合には、別の対応と専門家の関与が必要となります。

     そのようなケースでは、金融機関との協議(任意売却や残債交渉)が必要になることがあり、不動産会社単独では対応できない場面も出てきます。状況によっては、任意売却に詳しい業者、あるいは金融実務・債務整理に強い弁護士や司法書士との連携が求められます。

以下の記事もよく読まれています

相談先を選択してください

個人情報保護方針に同意の上、送信ください。

相談テンプレート

住み替えを検討しています。下記物件を売りたいのですが、いくらで売れるでしょうか。
直接◯◯さんに相談したいです。

所在地:品川区〇〇
築年数:15年
間取り:3LDK
専有面積:72㎡
階数/総階数:8階/20階建
管理費・修繕積立金:25,000円/月
現在この物件に住んでいます。

無料で不動産の相談をする