不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/04/16

    ご相談ありがとうございます。

    結論から言うと、被相続人であるお父様名義のままでは、そのまま売買契約から引渡しまで完了することはできません。

    売却を進めるためには、まず

    相続人を確定する
    お兄様と遺産分割協議をする
    遺産分割協議書を作成する
    相続登記をする
    その後に売買契約・引渡しを行う

    という流れになります。

    ただし、買主が待っている状態であれば、相続と売却を並行して進めること自体はよくあります。

    実務上は、「兄弟でこのマンションを売却することに合意している」「売却代金をどう分けるかも決める」「誰名義で登記するかを決める」ここを先に固めて、必要書類を急いで準備しながら売却を進める形になります。

    特に大事なのは、売却自体に同意していても、

    ・売却代金をどう分けるのか
    ・売却費用は誰が負担するのか
    ・価格変更や条件変更は誰が決めるのか
    ・契約日や引渡し時期をどうするのか

    このあたりを曖昧にしないことです。

    兄弟間で「売ることは賛成だけど細かい話はまだ」という状態で進めてしまうと、後から意見が食い違ってトラブルになることがあります。

    また、買主が急いでいる場合でも、「まず契約だけ先にして、相続は後で」という進め方は注意が必要です。

    相続登記や遺産分割協議が間に合わないと、契約しても引渡しができず、最悪の場合は契約不履行の話になる可能性があります。

    そのため、売買契約をする場合も、

    「相続登記完了を条件とする」
    「引渡し時期に余裕を持たせる」
    「万が一、相続手続きが間に合わない場合の特約を入れる」

    こういった調整をしておくのが一般的です。

    実務的には、まずお兄様と、「売却する」「売却代金はどう分ける」「誰が窓口になる」ここをきちんと決めて、その内容を遺産分割協議書に落とし込み、その後に司法書士と連携して相続登記を進めるのが一番スムーズです。

    被相続人名義のまま売却はできませんが、相続と売却を並行して進めること自体はよくある話なので、順番さえ間違えなければ大丈夫です。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/04/16

    全体的な動きからみて、不動産会社は売却の契約をとることを優先しているようにみえます。
    本来の手順から少々逸脱しているようにみえます。

    ■ 今の状況の本質的なリスク

    現在の状態は以下であると推察いたします。

    名義:お父様のまま(=法的に売主が存在しない状態)
    相続人:あなたとお兄様(=相続人は他にいないことが前提)
    遺産分割:未確定(=誰が売るか未定)
    買主:待機中(=スピード要求あり)

    この状態で焦って契約すると、よくあるトラブルは以下です。

    「兄が後から条件に不満を言い出す」
    「共有名義のまま契約して決済で止まる」
    「手付解除や違約金問題になる」
    「税務上不利な分け方になる」

    →つまり
    「売却より先に、相続の設計を固めることが先決です。」

    ■ 正しい進め方(実務の最適ルート)

    結論としてはこの順番です。

    ① 遺産分割協議を先にまとめる(最優先)
    ここがすべての土台です。
    決めるべきは

    ・このマンションを「誰の名義で売るか」
    ・売却代金をどう分けるか
    ・諸費用(仲介手数料・税金)の負担割合

    →ポイント
    「なるべく共有で持たない」ことが鉄則です。

    おすすめは

    ・どちらか1人が相続(単独名義)
    ・その人が売却
    ・却後に代金を分ける

    理由はシンプルで、
    共有のまま売ると意思決定が複雑になり、現場が止まるからです。

    ② 遺産分割協議書を作成

    口約束はNGです。
    書面化(署名・実印)
    印鑑証明書を添付

    →ここがないと
    不動産会社も司法書士も動けません。

    ③ 売買契約(ここで初めてOK)
    遺産分割協議書が終わり、やっとタイミングで契約に入ります。

    ただしポイントがあります

    売主は「相続人全員」または「相続取得者」
    契約書に「相続手続き中である旨」を明記
    決済までに相続登記を完了させる前提

    つまり
    契約と相続は“並行”で可能ですが、あまりお勧めいたしません。

    相続人の間でお父様の全体の財産を互いが納得のいく形にする必要があります。
    急いで行うことによって「やっぱりこうすれば良かった。」などの後悔が出てくる可能性があります。

    ④ 相続登記 → 決済

    流れはこうなります:

    相続登記(名義変更)
    買主へ所有権移転(決済)

    →通常は司法書士が一括で段取りします

    ■ 今回のケースでの最適戦略

    仮に私があなたの状況なら、私はこう組みます:
    兄と早急に打ち合わせ(30分でもいい)
    「私が単独相続 → 売却 → 分配」にする
    すぐに遺産分割協議書を作成
    不動産会社には「段取り中」と伝える
    契約日は“1〜2週間後”に設定

    ■買主にはこう説明します
    「相続手続き中のため、契約日は〇日で調整させてください」


    ■ 不動産会社の「急ぎましょう」に対する注意点
    前提として、ここは正直に言います。

    不動産会社は
    “契約を早く取りたい立場”です。

    しかし、相談者として重要なのは
    「契約よりも条件と安全性が最優先」
    です。

    焦って売却する理由は特に見えません。
    (相続税の支払い期日に納税が間に合わない場合は別ですが)

    焦ると

    ・相場よりも安く売る
    ・条件で損する
    ・兄弟間で相続トラブルを抱える

    という“最悪の3点セット”になります。

    ■ 最後に(重要な視点)

    今回の本質は単なる「不動産売却」ではなく

    “相続×売却の同時設計”
    です。

    ここをちゃんとやるだけで

    手取りが数百万円変わる
    トラブルを完全回避できる
    家族関係も守れる

    という結果になります。

    ・分割方法(どちらが相続すべきか)
    ・税金(譲渡所得・取得費加算)
    ・売却価格が適正かどうか

    まで含めて一度整理すると、かなり精度が上がります。

    ご不明点があればご相談ください。

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