不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/04/26

    まず前提として、今回のようなマンション全体の配管工事は、管理組合主導で計画・実施されているものなので、専有部に一時的に手を入れる場合でも、基本は「現状回復(工事前の状態に戻す)」が原則になります。

    ただここでポイントになるのが、“現状”の捉え方です。

    ・もともとの古いクロス → それに近いもので復旧
    ・リフォーム後の新しいクロス → 同一品番での復旧が難しいケースあり

    というズレが実務上よく起きます。
    特にリフォーム済み物件の場合、同じクロスが廃番になっている・在庫がないという理由で、完全一致での復旧ができないことは珍しくありません。

    ここまでが一般的な話ですが、今回のモヤモヤの本質はそこではなくて、「事前説明があったのかどうか」「想定できたのかどうか」だと思います。

    正直なところ、こういった大規模工事は事前に案内が出ていることがほとんどなので、“全く共有されていない”というのは通常あまり考えにくいです。

    可能性として整理すると、

    ・管理会社 → 売主やリフォーム会社へ情報提供済み
    ・リフォーム会社(または売主業者)→ 買主への説明が抜けていた
    ・もしくは説明はあったが印象に残っていなかった

    このあたりが現実的なラインかなと思います。

    いずれにしても、今回のように購入判断に影響し得る内容(工事による復旧仕様の制限)であれば、説明の仕方次第ではクレームになる余地はあります。

    なので一度、「こういう工事の話、事前に聞いていなかったのですがどういう認識でしたか?」と、売主(リフォーム会社・販売会社どちらでも)に確認する価値は十分あります。

    ここは責任論というよりも、どちらかというと誠意の話になることが多いですが、クロスの張替え自体は工事全体から見れば比較的軽微な費用なので、状況によっては一部負担や対応をしてくれるケースも現実的にはあります。

    逆に、何も言わなければそのまま自己負担になる可能性が高いので、遠慮せず一度整理して確認するのが良いと思います。

    少し視点を変えると、こういう話って「工事そのものの問題」というよりも、誰がどこまで説明すべきだったのかで印象が大きく変わります。

    納得感がないまま進めるのが一番ストレスになるので、一度きちんと整理して、筋を通した上で話をしてみてください。

    こういう細かい違和感って、後からじわじわ効いてくる部分でもあるので、早めに解消しておく方が結果的に気持ちよく住めると思います。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/04/27

    ご相談を拝見しました。

    鬱憤がたまられて当然の状況かと推察いたします。
    まず、原状回復を標準仕様ベースとした管理組合の対応は、線引の考え方として妥当かと思われます。また、リフォーム会社は発注者からの指示で作業を実施していますから、修繕工事が予定されていること自体、知らなかった可能性が高いでしょう。

    したがって、事前に大規模修繕工事の予定を認識していた売主の説明責任の問題に帰着する可能性が高いと思われます。ただし、昨年の夏以前に大規模修繕工事の実施が計画されていたか否かで判断は分かれます。

    もし売却前から長期修繕計画や総会決議等で具体的な工事予定が示されていたにもかかわらず、その説明がなされていなかった場合には、重要事項の不告知として一定の責任を問える可能性がある一方で、売却後に計画が具体化した場合には、売主の責任を問うことは難しいからです。

    いずれにしても、主張する場合には計画の存在時期や説明の有無について相談者様側で立証する必要があるため、実務的なハードルは一定程度高い点には留意が必要です。

  • 私が回答します

    福島

    関計株式会社

    • 40代
    • 大阪府
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/04/27

    ご相談内容拝見いたしました。

    結論から申し上げますと、今回の事態は、売主の悪意や手抜きではなく、マンションの修繕における「壁紙は当初の標準仕様に戻す」という原則的なルールが原因です。

    〇なぜ連携されていなかったのか?
    売主(リフォーム会社)とマンションの管理会社は全く別の組織であるため、情報の共有が不足しがちです。また、マンション全体で行う工事の場合、専有部の壁紙などを復旧する際は「マンションの当初の標準仕様(既存のクロス)」に戻すのが原則となります。そのため、後から個別にリフォームされた内装にまで管理組合や工事会社が費用を負担して合わせることは、残念ながら難しいのが実情です。
    築30年という物件の特性上、他のお部屋もリフォームされている可能性が十分にありますが、居住者全員の修繕積立金を公平に使用するという観点から、復旧範囲が一律(標準仕様まで)に制限されてしまうという背景があります。

    〇今後どうすればよいか(具体的な対策)
    新学期の出費が重なる中、少しでも負担を抑えるために以下の方法を検討してみてください。
    1.工事会社へ「差額負担」を相談する
    現在の壁紙の型番が分かれば、今回の施工会社に「標準クロスとの差額(材料費など)をこちらで負担するので、同じものを貼ってもらえないか」と相談してみてください。ご自身で別の業者を呼ぶよりも、安く手間なく済む可能性が高いです。
    2.あえて「アクセントクロス」にして楽しむ
    同じ壁紙の用意が難しい場合や費用がかさむ場合は、工事をした壁の一面だけを違う色や柄の壁紙(アクセントクロス)にするのも一つの手です。費用を抑えつつ、お部屋の雰囲気を変えて前向きに捉えるという選択肢です。

    非常に理不尽に感じられる状況かと思いますが、まずは工事担当者に「差額での対応」が可能か、早めに確認されるのが最善の策と言えます。納得のいく形で解決できることを願っております。

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