不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/06/22

    将来の建て替えを考えた場合、まず理解しておきたいのは、
    42条2項道路に接している土地だから建て替えができないという話ではないということです。

    実際に横浜市内でも42条2項道路に接している住宅は数多くあり、
    売買も建て替えも日常的に行われています。

    今回のケースで最も重要なのは、セットバックそのものよりも、
    建て替え時にどの程度の建物が建築できるのかという点です。

    前面道路が幅員2.7mとのことですので、
    建て替えの際には道路中心線から2m確保するためのセットバックが必要になります。
    その結果、現在の敷地面積52㎡よりも実際に利用できる有効敷地面積は少なくなります。

    そのため、現在の建物が95㎡の3階建てとのことですが、
    将来も全く同じ規模の建物が建つとは限りません。

    ただし、これはセットバックだけで決まる話ではありません。

    用途地域や建ぺい率、容積率なども関係しますので、
    仲介業者には「現在と同程度の建物が再建築可能なのか」
    「建築会社によるボリュームチェックはできるのか」を確認した方が良いでしょう。

    また、個人的には別の視点も大切だと思います。

    ご相談では10年から15年後の建て替えを想定されていますが、
    その頃には現在の住宅ローンは完済している予定でしょうか。

    建て替えの話になると建物ばかりに目が向きますが、
    実際には解体費用、設計費用、建築費用なども必要になります。

    今後の建築費上昇を考えると、
    建て替えの時期にどの程度の資金負担が発生するかも含めて考えておく必要があります。

    私道負担4㎡については内容の確認が必要です。

    単純に私道の持分を所有しているだけなのか、
    通行や掘削に関する権利関係があるのかによって意味が変わります。

    一般的には大きな問題にならないケースが多いですが、
    水道やガスの工事を行う際に近隣所有者との調整が必要になることもあります。

    そのため仲介業者には、私道負担4㎡の権利内容は何か、通行や掘削に制限はあるのか、
    将来の建て替え時に隣接地所有者との協議事項はあるのか、
    このあたりを確認してもらうと良いと思います。

    今回の内容だけを見る限り、42条2項道路だからやめた方が良いという話ではありません。

    むしろ大切なのは、将来どの程度の建物が建てられるのか、私道の権利関係に問題はないのか、
    そして建て替え時の資金計画が現実的なのかを確認することです。

    不動産は「可能性」だけを考え始めると不安が尽きません。

    だからこそ、この物件の場合は漠然と心配するよりも、
    仲介業者に具体的な資料や場合によっては建築計画を出してもらい、
    一つずつ確認していくことが大切だと思います。
    そうすれば将来のリスクもかなり見えやすくなるはずです。

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