不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

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    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/06/25

    まず結論から言うと、請求が妥当かどうかは請求書の内訳を見ないと判断できません。

    ただ、ご相談内容だけを見る限り、6年間居住していて通常使用だったのであれば、
    壁紙の全面張替費用を全額借主負担として請求するのは一般的ではありません。

    よく誤解されるのですが、契約書に「原状回復費用は借主負担」と書かれていても、
    何でも借主負担になるわけではありません。

    法律上の原状回復とは
    「借主が故意・過失や通常を超える使い方によって生じさせた損耗を元に戻すこと」
    を意味します。

    経年劣化や通常損耗まで借主が負担するという意味ではありません。

    国土交通省の原状回復ガイドラインもその考え方を前提に作られています。

    また、東京都内の賃貸住宅であれば、
    いわゆる東京ルールと呼ばれる東京都の賃貸住宅紛争防止条例の説明書面が契約時に
    交付されていることも多く、その内容も重要になります。

    例えばクロスについては、国土交通省の考え方では耐用年数を6年とするのが一般的です。

    仮に借主に責任がある汚損や破損があったとしても、
    6年経過していれば残存価値はかなり低くなります。

    まして通常使用で大きな傷や汚れがないのであれば、
    全面張替費用をそのまま借主に請求するのは根拠として弱いケースが少なくありません。

    畳についても同様です。

    自然な日焼けや通常使用による消耗であれば貸主負担になることが多く、
    借主負担になるのは飲み物をこぼしたシミやペットによる損傷など、
    借主側に原因がある場合が中心です。

    ですので、まずは管理会社へ請求明細の詳細を求めることです。

    「どの部分が借主負担なのか」「どのような損傷があったと判断しているのか」
    「耐用年数や減価償却をどのように計算したのか」を確認してください。

    その内容を見て初めて妥当性が判断できます。

    逆に言うと、請求内容の説明が曖昧なまま支払う必要はありません。

    6年住んで通常使用という前提であれば、
    「壁紙全面張替だから全額負担してください」という話にはなりにくいのが一般的です。

    まずは感情的に争うのではなく、
    請求根拠と計算根拠の開示を求めることから始めるのが良いと思います。

    その内容次第では減額交渉ができる可能性も十分ありますし、
    場合によっては敷金の返還を求められるケースもあります。

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