不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/07/09

    私なら、このケースでは「売主がどこまで請求できるか」という話だけではなく、
    「現時点ではまだ結論を急がない方がよい」ということを最初にお伝えします。

    勤務先の倒産という大きな出来事があったとしても、
    それだけで売買契約がなくなるわけではありません。
    銀行が融資を実行するのか、それとも取り消すのかによって状況は大きく変わりますので、
    まずは銀行の判断を待つことが大切です。

    そのうえで、住宅ローンの承認が出ていて、ローン特約の期限もすでに終了しているのであれば、
    仮に銀行が融資を取り消した場合でも、自動的に契約が白紙になるとは限りません。

    もし買主が代金を支払えず契約を履行できないとなれば、
    契約書の内容に基づき、買主の債務不履行として扱われる可能性があります。
    その場合は、契約を解除して手付金を受領したまま終了するケースもあれば、
    契約内容によっては違約金や実際に生じた損害について請求できる可能性もあります。

    ご質問にある引越し費用や二重の住居費などについても、
    契約内容や事情によっては検討の対象になることがありますが、
    必ず認められるとは言い切れません。
    そのため、「手付金以外は一切請求できない」とも、
    「すべて請求できる」とも現時点では断言できないのが法律上の考え方です。

    お気持ちとしては、決済まであと2週間という時期にこのような連絡を受ければ、
    不安になるのは当然です。
    ただ、仲介会社から「銀行に確認中」と説明を受けているのであれば、
    今はその結果を待つ段階です。

    その間に、仲介会社へは銀行との協議状況や今後の見通しについて
    定期的に報告をお願いしておくことをおすすめします。
    状況がはっきりすれば、その時点で契約を継続するのか、解除するのか、
    損害賠償まで検討するのかを冷静に判断できます。

    このようなご相談は決して珍しいものではありませんが、
    実際には契約書の内容や銀行の最終判断によって結論が変わることが多くあります。
    まずは焦って最悪の事態を想定するのではなく、
    現在どの段階にあるのかを仲介会社と共有しながら進めることが大切だと思います。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/07/10

    ご相談を拝見しました、

    大変な状況だとお察し致します。大変珍しいケースであり、同様のケースは私もこれまで経験したことはありません。

    不可抗力ですから、買主も大変気の毒に思いますが、実務的な見解から申し上げればローン特約の期限が超過している以上、解約は買主の自己都合として取り扱われます。

    その場合、原則として契約書の記載内容によって判断することになります。

    一般的な契約書であれば、手付放棄に加え、予定された違約金(売買代金の20%等)がその対象となるでしょう。しかし、違約金については「社会通念に照らして相手方の責に帰すことができない事由によるものであるときは請求できない」と規定されている場合が多いのです。

    勤務先に倒産は不可抗力にあたります。そのため、倒産を理由に融資の実行が否決された場合、違約金を請求できるか否かは契約書の記載内容と双方による協議次第となる可能性が高いと思われます。

    もっとも、いま早急に確認すべきは「銀行が融資を取り消す可能性があるので確認中です」という曖昧な状態で放置せず、事実関係と銀行の判断を確認することです。媒介業者に対して確認と報告を督促するとともに、必要に応じて引っ越し先のキャンセルなど、具体的な対応をする必要があるでしょう。

  • 私が回答します

    福島

    関計株式会社

    • 40代
    • 大阪府
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/07/10

    結論から申し上げます。今回の事態において、もし買主がローンを組めなかった場合の最終的な結論は以下の通りです。

    〇買主の「契約違反(違約)」として処理されます。
    ローン特約の期限が切れているため、ペナルティなしの白紙解約にはなりません。

    〇契約書に定めた「違約金」を受け取って終了となります。
    手付金だけをもらって終わるわけではありません。すでに受け取っている手付金を没収し、契約書の違約金額(通常は物件価格の10〜20%)に足りない差額分を買主へ追加請求します。

    〇引越し代など、違約金を超える「実費」は別途請求できません。
    違約金は「どんな事情や損害があっても、この金額のみで解決する」という法的な取り決めになっているためです。

    〇売主様が取るべき最終アクション
    保留状態が長引くことが売主様にとって一番の損害(引越し等のスケジュールの狂い)になります。
    仲介業者に対して、「〇月〇日までに銀行の融資可否が確定しない場合は、違約解除として速やかに手続きを進める」と、明確なデッドライン(期限)を通告してください

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