不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/07/13

    ご不安なお気持ちはよく分かります。

    「都市計画道路」と聞くと大きな問題のように感じられるかもしれませんが、
    実際には計画道路がかかっている土地は全国に数多くあります。
    そのため、それだけを理由に売却できなくなるということはありません。

    売却する際は、不動産会社が都市計画道路の内容や建築に関する制限などを調査し、
    重要事項として買主様へ説明したうえで取引を進めるのが一般的です。

    価格への影響についても、道路計画の内容や事業の進捗状況、
    土地への影響の大きさによって異なりますので、
    一律に大きく値下がりすると考える必要はありません。

    また、「計画が廃止になるかもしれない」と耳にすることもありますが、
    それを前提に判断することはおすすめできません。
    現時点で都市計画として決定されている以上は、
    その計画があるものとして考えておく方が現実的です。

    まずは、市区町村で都市計画の内容や事業の進捗状況を確認し、
    その情報を踏まえて販売方法を検討されると安心です。

    相続した不動産の場合、「何か制限があると売れないのでは」と心配される方は少なくありません。
    しかし実際には、このような物件も数多く売買されています。

    大切なのは、計画道路があることを隠すのではなく、内容を正しく説明したうえで、
    その条件も含めて購入を検討していただくことです。

    経験のある不動産会社であれば、
    このような法的な制限も踏まえて販売方法や価格設定を提案してくれますので、
    必要以上に心配されることはないと思います。
    まずは現在の状況を正確に把握し、
    そのうえでご自身に合った売却方法を検討されることをおすすめします。

  • 私が回答します

    山賀 達木

    株式会社トップトラスト

    • 30代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/07/14

    ご相談内容を拝見しました。
    まず全体像を整理すると、都市計画道路には「計画決定」の段階と「事業決定」の段階があり、どちらの状態かで制限の重さがかなり変わります。

    ・計画決定のみ(未事業化):都市計画法53条に基づき、都道府県知事(または市長)の許可を得れば建築は可能です。ただし許可の条件として、木造や軽量鉄骨造など「容易に移転・除却できる構造」で、階数も2階以下程度に限られます。鉄筋コンクリート造のような堅牢な建物は基本的に許可されません。
    ・事業決定済み:都市計画法65条が適用され、制限がより厳しくなり、実質的に新築はほぼ困難になります。この段階になると、土地を有償で譲渡する際は施行者への届出が必要で、施行者には先買権(優先的に買い取る権利)があるため、自由な売却も難しくなります。

    まず確認すべきは、この実家の計画線が「計画決定のみ」なのか「事業決定済み」なのかという点です。担当者の話しぶりからすると、まだ事業化はされていない(=計画決定のみ)可能性が高そうですが、これは市役所の都市計画課で正確に確認できます。あわせて、事業化の見通し時期、そして計画そのものの廃止・見直し検討の有無も聞いておくといいです。長期間動きのない都市計画道路は、自治体が定期的に「見直し(廃止・変更)」の検討をしていることが多く、埼玉県内の市町村でも整備プログラムのような形で状況を公表しているところがあります。
    価格への影響についてですが、計画線がかかっている土地は一般的に市場評価が下がる傾向にあります。ただし下がり方は、計画線がかかる面積の割合や、事業化がどの程度現実的かによって変わるので、一律に「何割下がる」とは言い切れません。査定は今回の1社だけでなく、複数の不動産会社に依頼して比較したほうが、相場観がつかみやすいと思います。
    告知については、これは選択の余地がありません。都市計画法に基づく制限は、宅建業法35条の重要事項説明で必ず記載しなければならない事項です。計画決定の内容、該当する面積、建築制限の内容を明記したうえで買主に説明することになります。これを伝えずに売却すると、後で契約不適合責任を問われるリスクがあるので、正直に開示する前提で進めてください。
    やることを整理すると、
    1.市役所都市計画課で「計画決定/事業決定のどちらか」「事業化の見通し」「廃止・見直しの検討状況」を確認する
    2.都市計画図・道路区域図を取得し、計画線がかかる範囲・面積を正確に把握する
    3.その情報をもとに複数社へ査定依頼し、価格への影響を比較する
    4.売却時は重要事項説明で正直に開示する前提で進める

    この4点を押さえておけば、実感の湧かない不安な状態から、判断材料のある状態に変わると思います。

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