不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/08/19

    ご相談を拝見しました。

    まだ契約締結前なのですから、ご主人が仰られるとおり早急に相手方へ事実を伝えるのが最優先です。そして、それが被害を最小限に抑える唯一の方法となります。

    これは、契約を締結前であれば損害賠償を請求される可能性が極めて低くなるからです。そもそも、マンションの駐車場使用権は「区分所有者個人との契約」であり、専有部と一体で売買することはできません。規約で「売却時解約・空き待ち順」と定められている以上、管理組合や理事会の独断で例外を認めることはありません。

    これは、不動産業従事者であれば常識的な知見です。したがって、媒介担当者が確認をせず、広告や購入検討者へ駐車場が確保されているとの説明を行っていたこと自体、業法違反を問われる可能性がある問題です。

    事実を購入検討者へ説明した場合、契約を取りやめるか「近隣駐車場代の差額分の値引き交渉」のどちらかになる可能性が高いと思われます。後者の場合、ペナルティを課す意味でも仲介会社の手数料割引などを充てて補填できないか交渉されるのも一つの方法だと思われます。

  • 私が回答します

    末吉 泰宏

    山内興産株式会社

    • 50代
    • 福岡県
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/08/19

    今回のケース、契約前に気がついてよかったとご理解下さいませ。
    現在使用している駐車場を、買い手に引き継がない可能性があることが判明した以上、買い手側に事情を伝える義務があります。
    買い手が駐車場が無くても契約に進みたいと言えば進めばいいでしょうが、それを持ってキャンセルしますと言われれば受け入れざるを得ません。
    売り手側の仲介業者は、ただ単に「駐車場は引き継ぐことが保証されません」という事実を伝えるだけにとどまらず、加えて近隣の月極駐車場の場所と空き状況や、家賃、契約条件などの情報を調べてから連絡した方が良いでしょうね。
    また今回のケースは契約前のことですので、買い手側から損害賠償の請求を受けることはありません。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/08/19

    マンションの売買において駐車場の承継を巡るトラブルは「たまにある」典型的な不動産会社の "詰めが甘い" 確認ミスです。

    通常、売却依頼を受けた仲介会社は、媒介契約の直後にマンション管理組合から「重要事項調査報告書」という書類を取得します(有料)。
    ここには管理費の状況や修繕積立金額だけでなく、「駐車場の空き状況や所有者変更時の承継ルール」が明記されているのが一般的です。

    仲介会社はこの報告書を基に物件資料や重要事項説明書を作成することになります。
    つまり担当者の「確認不足」として、「書類の確認を怠り、内容をろくに読まないまま『確保済み』と虚偽の広告を出して客を集めていた」という、プロとして致命的な過失を意味します。

    ◆売主の法的リスクと損害賠償
    広告と事実が違う以上、買主から白紙撤回や、周辺駐車場との差額などの損害賠償を求められるリスクはあります。しかし、原因は仲介会社の完全な調査義務違反となります。
    万が一、買主から金銭的補償を求められた場合も、その損害は原因を作った仲介会社に全額請求(求償)するのが法的な筋道です。
    売主さまはあくまでも素人。なので自腹を切る必要はありません。

    なお、規約で「承継不可」とある場合、管理組合へ直判談しても例外は認められません。

    ◆今すぐ取るべき3つの行動
    相手のミスが明確なため、こちらは毅然とした態度で以下の手順を進めてください。
    ・「重要事項調査報告書」の開示を求める
    担当者に「媒介契約直後に取得した報告書にどう記載されていたか」を問い詰め、言い逃れできない過失の証拠を押さえます。
    ・担当者ではなく「店長」を引っ張り出す
    店舗責任者に連絡し、「御社の調査ミスで損害賠償の危機にある。会社としてどう責任を取るのか」と強く抗議し、対応を交代させます。
    ・仲介会社の責任で「周辺駐車場」を確保させる
    買主は車を2台お持ちです。
    仲介会社に周辺の月極駐車場を死に物狂いで探させ、「敷地内は使えないが近隣に2台分確保した」という代替案を作らせた上で、店長から買主へ誠実に謝罪・交渉させましょう。

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/08/19

    今回のケースは、単に「駐車場が引き継げないのは残念ですね」という話ではないと思います。

    契約前に発覚したこと自体はまだ救いですが、仲介業者の仕事として、
    契約前に確認しておくべき重要な事項が確認できていなかったという点は、かなり気になります。

    そもそも今回、売主さん自身が「買主に駐車場の使用権を譲れる」
    と判断して広告を出したわけではありませんよね。

    マンションを売却するにあたって仲介会社に依頼し、
    その会社が「駐車場1台確保済み」と広告に掲載している。

    しかも実際に内覧した買主が「駐車場があることが決め手」と話しているのであれば、
    駐車場は単なる付加条件ではなく、購入判断にかなり影響している事項です。

    それが契約直前になって、「所有者が変われば使用権は引き継げませんでした。確認不足でした」
    では、売主としても困るのは当然だと思います。

    中古マンションの仲介では、専有部分だけ確認していればいいわけではありません。

    管理規約や使用細則、駐車場の使用契約、所有者変更時の取り扱い、
    専用使用権なのか単なる使用契約なのかなど、
    買主が購入を判断するうえで重要な事項を確認したうえで、
    広告や契約条件を整理する必要があります。

    宅建業者には、
    契約するかどうかの判断に重要な影響を及ぼす事項について説明する義務がありますし、
    広告についても実際と異なる表示や、買主に誤認を生じさせるような表示は問題になります。

    ただし、今回の時点で「宅建業法違反が確定している」「仲介会社に損害賠償責任がある」
    とまで断定するのは早いです。

    実際の広告、管理規約、駐車場使用契約、
    仲介会社がいつ管理会社に確認したのかなどを見ないと、そこまでは判断できません。

    それより、今は契約前ですから、まずやるべきことがあります。

    私なら仲介会社に、「本当に所有者が変わったら現在の駐車場使用権を引き継げないのか」
    「それは管理規約のどの部分に書かれているのか」「駐車場の使用契約はどうなっているのか」
    「管理会社にはいつ確認したのか」「管理組合への確認は済んでいるのか」
    「買主が新たに申し込んだ場合、実際にどのような扱いになるのか」
    ここまで確認してもらいます。

    特に「規約上そうなりますね、確認不足でした」で終わらせるのは、私は違うと思います。

    規約上、本当に承継できないのであれば、それはそれで仕方ありません。

    ただ、管理会社や管理組合に確認して、
    正式に結論を出すところまでは仲介会社の仕事ではないでしょうか。

    例えば、現在の駐車場契約が「区分所有者本人に限る」という明確な規定であれば、
    買主にそのまま使用権を渡すことは難しいでしょう。

    一方で、所有者変更後に新所有者が改めて申し込む仕組みであったり、
    管理組合の承認によって何らかの対応が可能だったりするのであれば、
    そこまで確認せずに「引き継げません」と結論を出すのも早いです。

    ただ、管理会社から「所有者変更で解約、買主は空き待ち」と明確に回答されているのであれば、
    そこは現実として受け止めるしかありません。

    その場合は、買主に事実を伝えなければいけません。

    買主が、「それでも買います」「駐車場がないなら価格を下げてほしい」
    「駐車場がないなら購入しません」と判断するのは買主側の問題です。

    売主が一方的に「駐車場がないことを理由に必ず値下げしなければならない」
    ということではありません。

    逆に、売主側が「広告には駐車場ありと書いてあるけれど、
    もう契約直前だから黙って契約してしまおう」と考えるのも絶対に避けた方がいいです。

    契約してから発覚する方が、はるかに面倒になります。

    今回、広告に「駐車場1台確保済み」と明確に書かれていて、
    それを見た買主が購入を決めたのであれば、
    仲介会社には確認不足について説明してもらう必要があります。

    もしその結果、買主から価格交渉をされたり、購入を取りやめられたりした場合に、
    その損失を誰がどこまで負担するのかは別途整理する話です。

    売主さんが当然に自腹で負担する話とは限りません。

    ですから、今の段階では慌てて買主に連絡するより、まず仲介会社に、
    「駐車場1台確保済みとして販売していたのに、
    契約直前になって承継できないことが分かりました。
    買主様も駐車場を購入判断の材料にされています。
    まず管理会社・管理組合への確認を含め、事実関係と今後の対応を整理してください」
    と伝えるのがいいと思います。

    そして、広告や物件資料、メール、LINEなどに「駐車場1台確保済み」と書かれているものは、
    念のため全部保存しておいてください。

    仲介会社とのやり取りも、できれば電話だけで終わらせず、
    「本日の件について、駐車場は所有者変更後に買主へ承継できないとのことでした。
    今後の対応について確認をお願いします」など、
    簡単なものでいいのでメール等で記録を残しておくといいでしょう。

    今回、私が一番気になるのは、「契約前に分かったから良かった」で済ませてしまうことです。

    確かに契約前なので、今なら修正できます。

    だからこそ、仲介会社には今の段階でしっかり動いてもらうべきです。

    売主さんがやることは、事実を隠さないこと。

    仲介会社がやることは、その事実を正確に確認し、買主に説明できるところまで整理すること。

    そのうえで買主がどう判断するかは、買主の判断です。

    今回のケースでは、売主さんが
    「決まりかけた話を壊したくない」と一人で抱え込む必要はないと思います。

    むしろ、「これは契約前に仲介会社が確認すべきだった話ではないですか」と、
    担当者にきちんと確認していい場面です。

    そして、もし担当者が「確認不足でした」で終わってしまうのであれば、
    そこは担当者にもう一度、「では、今後どうするのかまで考えてください」
    と言っていいと思います。

    仲介料をいただいて売買をまとめる仕事である以上、
    問題を発見したところで終わるのではなく、契約に進めるために何ができるのか、
    できないのであればどう整理するのかまで考えるところが仲介業者の仕事だと思います。

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