不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/08/22

    気になるお気持ちは分かりますが、
    「共用廊下に私物がある=そのマンションはやめた方がいい」とまでは言えません。
    ただ、購入前だからこそ、ここは一度確認しておいた方がいいと思います。

    共用廊下は個人の専有部分ではなく、マンションの共用部分です。
    さらに、廊下は火災などの際の避難経路にもなるため、
    避難の支障になる物を置かないよう管理することが求められています。
    国土交通省も、共用廊下について「避難の支障となる物品が放置されていないこと」
    を点検事項として示しています。

    ですから、傘立てや子どもの遊具が少し置いてあるというだけで、
    直ちに法律違反とか危険なマンションという話ではありません。
    置かれている物の大きさや量、廊下の幅、避難への支障があるかなど、
    実際の状況によって判断されます。

    一方で、私が購入する立場なら、
    「たまたまです」という営業担当者の説明だけでは終わらせません。

    例えば、「共用廊下への私物の放置について、管理規約や使用細則ではどうなっていますか?」
    「管理会社や管理組合から、これまで注意や是正の案内が出たことはありませんか?」
    「この階だけなのか、マンション全体で見られることなのか?」このあたりを確認します。

    マンションにはそれぞれ管理規約や使用細則がありますので、
    実際のマンションのルールを確認することが大切です。
    国土交通省の標準管理規約も、
    各マンションの管理規約を作成・改正する際のひな型という位置付けです。

    そして、今回かなり大事なのは、
    「私物が置いてあること」そのものより、それを管理組合がどう扱っているかです。

    例えば、少し物が置かれていても、管理会社が定期的に注意していて、
    住民もルールを理解しているなら、それほど気にしなくていい場合があります。

    逆に、明らかにルール違反なのに長期間放置されている、
    管理会社に聞いても何も対応していない、共用廊下が物置のようになっている、
    ということであれば、私は少し慎重に考えます。

    不動産の営業をしていると、
    内見時の一部分だけを見て「このマンションはダメ」と判断するより、
    そのマンションの管理が実際に機能しているかを見る方が大事だと感じます。

    今回なら、購入をやめる前に、担当者に一度、
    「この階の廊下に私物がいくつかありますが、管理規約上はどういう扱いになっていますか?
    管理会社から注意されたことなども含めて確認してもらえますか」と聞いてみてください。

    可能なら、重要事項調査報告書や管理規約、使用細則も確認しておくといいです。

    それでも確認した結果、「この程度なら自分は気にならない」と思えるなら、
    物件そのものを気に入っているのであれば、私はそれだけを理由に見送る必要はないと思います。

    反対に、今回の件がきっかけで
    「このマンションの住民層や管理状態そのものが気になる」と感じているのであれば、
    そこは軽く考えない方がいいです。

    家の中は後からリフォームできますが、
    マンション全体の住民や管理の雰囲気は、自分一人では変えられません。

    購入後に「やっぱり気になる」となっても簡単には引っ越せませんので、
    今の段階で一度確認して、それでも納得できるかどうかで判断するのが一番だと思います。

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