不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

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    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/09/21

    結論からいうと、ご主人が転職して給与体系が変わったからといって、
    今の「夫6割・妻4割」というマンションの持分を変更する必要はありません。

    持分は、購入したときの資金負担やローンの組み方を前提に決めたものですから、
    現在の年収比が変わったからといって、自動的に持分を変更するものではありません。
    むしろ、今の持分を変えるためにマンションの名義を動かしたりすると、
    贈与税など別の問題が出てくることがあります。

    ですから、今回の問題は「持分を変えるか」ではなく、
    「ご主人の収入が一時的に下がっても、今のペアローンを無理なく返済できるか」
    という話として考えた方がいいです。

    歩合給が中心になり、しばらく基本給だけになるのであれば、心配になるのは当然だと思います。ただ、ここでいきなり借り換えを考える必要はありません。

    まず現在借りている金融機関に、転職して給与体系が変わったことと、
    一定期間は歩合給が見込めず収入が下がることをそのまま相談してみていいと思います。

    金融機関によって対応は違いますが、収入の変化によって返済が難しくなった場合には、
    返済方法の変更について相談できる仕組みがあります。
    住宅金融支援機構でも、収入減少などで返済が大変になった場合の返済方法変更を案内しており、
    最終的には今返済している金融機関との相談・審査になります。

    ただし、
    「給与体系が変わったので返済額を下げてください」
    と言えば必ず認められるというものではありません。
    現在の返済額、夫婦それぞれの収入、今後の収入見込み、預貯金などを含めて、
    金融機関が判断することになります。

    そして、今回について私なら、今すぐ借り換えをするより、
    まず現在のローンを維持できるかを確認します。

    というのも、ご主人は先月転職したばかりです。
    借り換えは新しい住宅ローンを組み直すことですから、転職直後という現在の状況では、
    むしろ借り換え先の審査で不利になる可能性があります。
    金融機関によっては勤続年数を審査項目としており、
    転職直後でも申込み自体はできる金融機関がありますが、
    転職後の給与明細や雇用契約書などで収入を確認する場合もあります。

    つまり、「今の銀行に相談する」のと「すぐ借り換える」のでは、私は前者を先にします。

    また、今後ご主人名義で新たな借り入れをする場合については、
    歩合給だから即審査に通らないということではありません。
    ただ、転職直後であることに加えて、固定的な基本給が下がり、
    収入の大きな部分が歩合給になったという点は、金融機関から見れば確認したい材料になります。

    住宅ローンの審査では勤続年数や年収などを含めて総合的に判断されますし、
    金融機関によって基準も違います。
    転職直後でも申込み可能な金融機関はありますが、
    安定した収入をどのように確認するかは金融機関ごとに違います。

    特に今後、車のローンや教育資金、投資用ローンなど大きな借り入れを考えているのであれば、
    歩合給が実際にどの程度安定して入ってくるのか、
    転職後の年収がどの程度になるのかという実績ができてからの方が、
    金融機関にも説明しやすくなります。

    今回、
    一番避けたいのは「夫の収入が下がったから持分を変えよう」
    「借り換えれば返済が楽になるかもしれない」と、
    焦ってマンションの名義やローンを動かしてしまうことです。

    持分6対4はそのままにして、まずは今後数か月の実際の収入を見ながら、
    現在の返済が夫婦の家計の中で無理なく続けられるかを確認する。
    そのうえで、返済そのものが厳しくなりそうなら現在の金融機関に早めに相談する。
    借り換えは、その後に条件を比較して考える。

    私ならこの順番にします。

    ご主人の歩合給が今後きちんと積み上がって、
    結果的に以前と同程度、あるいはそれ以上の収入になるのであれば、
    今回の転職だけで持分やローンを組み替える必要はありません。

    逆に、歩合が思ったように取れず、
    夫婦のどちらかの収入に頼らないと現在の返済が成り立たない状態になるのであれば、
    そこは「持分の問題」ではなく「住宅ローンそのものが今の家計に合っているか」の問題です。

    家の持分を現在の年収比に合わせることより、
    実際の収入でローンを無理なく返し続けられるかを見る方が、
    今回のケースでは大事だと思います。

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