不動産相続のお悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2024/05/01

    月山なつ

    不動産専門家

    • 40代
    • 大阪府
    • 女性
    • 専門家

    遺言書によるマンション相続の効力について、以下の視点から考えてみましょう。

    ・遺言書の内容と法的効力
    遺言書には、遺言者の最後の意思が記されます。手書きの遺言書でも、一定の要件を満たせば法的効力を持つ場合があります。たとえば、日付や遺言者の署名があることが求められます。また、遺言書の内容が相続人の権利を侵害しない範囲内であれば、法的に有効とされます。
    しかし、遺言書が適切な形式や要件を満たさない場合、法的効力が発生しない可能性があります。そのため、遺言書の内容や作成方法を確認し、適切な手続きが取られているかどうかを注意深く確認する必要があります。

    ・遺留分と相続人の権利
    遺留分は、法定相続人が相続財産から取得できる最低限の分です。遺留分を侵害することはできません。遺言書で特定の相続人に財産を相続させる場合でも、遺留分の権利は依然として認められます。
    遺留分の計算方法は法律で定められており、法定相続人の数や相続財産の価値によって異なります。兄弟との間で遺留分の取り分を話し合う際には、法律や税務の専門家の助言を受けることが重要です。

    ・異議申し立てへの対応
    兄弟からの異議申し立てがあった場合、遺言書どおりに相続を進めるか、あるいは法定相続に戻るかを検討する必要があります。異議申し立てがある場合は、遺言書の内容が適法であるかどうかを裁判所が判断します。
    異議申し立てがあった場合、法的な手続きを迅速かつ適切に行うためには、弁護士や法律の専門家の助言を受けることが重要です。彼らは遺産相続に関する専門知識を持ち、適切な対応策を提案してくれます。

    遺言書による相続においては、遺言書の内容や法的効力、法定相続人の権利などを考慮しながら、兄弟との間での話し合いや異議申し立てに対応することが重要です。法的な手続きや相続に関する専門家の助言を受けながら、適切な対応策を検討してください。

  • 私が回答します

    投稿日
    2024/04/03

    渥美誠

    不動産専門家

    • 40代
    • 愛知県
    • 男性
    • 専門家

    相続はトラブルになることも多く、ご兄弟との兼ね合いは気になってしまいますよね。

    まず、遺言書でマンションを相続人1人に相続させることは可能です。しかし、ご兄弟には遺留分があり、遺留分は遺言書の内容にかかわらず分配しなければなりません。

    遺留分は法定相続人の数などで変わります。かりに質問者さまと兄弟2人、合計3人が法定相続人であれば、それぞれ1/6が遺留分です。

    質問者さまはお母さまの身の回りの世話をされていたとのことですが、ご両親の世話をするのは当たり前と捉えられ、寄与分は認められない可能性が高いと思われます。もし質問者さまが仕事を辞めてまでお母さまの介護をした、ヘルパーにも頼まず自ら介護したなどの行動をして初めて寄与分が認められると考えたほうがいいでしょう。

    遺言書は手書きとのことですが、遺言書には決められた形式があり、日付がなかったり遺言者のサインがなかったりと必要な事項が抜けていると効力が発生しません。お母さまが遺言書を自作されているのであれば、遺言書が有効なものかも確認する必要があります。

    上記のことから、ご質問のケースではご兄弟ともめる可能性が非常に高いといわざるをえません。

    ご兄弟から異議があった場合は、遺言書どおりに相続しないという方法があります。遺言書自体は相続人全員の同意があれば守らなくてもよく、質問者さまに抵抗がなければ法定相続する前提で話し合いします。もし相続財産がマンションだけなら、マンションを兄弟で共有するということです。

    異議があった上で遺言書どおりに進めたいのであれば、まず弁護士に相談し家庭裁判所に判断してもらうしかありません。家庭裁判所を利用すると、ご兄弟との関係性が失われてしまうおそれもあるため、覚悟を決めてから実行することをおすすめします。

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