不動産のお悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2024/07/12

    金澤 寿一郎

    株式会社tento

    • 30代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社

    初めまして。
    株式会社tentoの金澤と申します。
    不動産仲介業を営んでおります者です。
    直近の私のリースバック取引の事例をもとにご回答します。
    参考になりますと幸いです。

    【お客様の状況】
    ・60-70代のご夫婦
    ・分譲マンションをご所有
    ・当初は住み替えで売却益をもとに賃貸に入居をしようとしていた
    ・持病をお持ちで、近くの病院から中々離れることができない
    ・今のご自宅にとても愛着を持たれていた
    ・お子様たちも比較的近くに住んでいた

    上記のような状況で私が売却の相談を受けておりました。
    その中で紆余曲折あり、リースバックをメインにお取引をすることに。
    打ち合わせの中でお客様のメリットとデメリットが浮き彫りになってきました。
    以下ご参考にしてください。

    ■メリット
    ・住み慣れた自宅に住み続けられる(普通賃貸借前提)
    ・近隣の方との関係性も維持できる
    ・病院との距離も変わらない
    ・お子様達との距離も変わらない
    ・賃貸となるので設備の故障時等の負担が新所有者になる

    ■デメリット
    ・売却価格がグッと下がる
    ・賃貸になるので家賃を支払う事になる
    ・たくさん業者様がおり、それぞれの条件が交錯するので選択が難しい

    結果としてはお金よりも「変わらない生活環境」のメリットの方が上回ったので
    普通賃貸借でのリースバックでお取引を進めさせて頂きました。

    私自身、仲介する立場としてかなり買主業者様を厳選しましたが
    とてもお喜びいただけたお取引となりました。
    質問者様のご両親様にとってもベストな選択ができますよう祈っております。

  • 私が回答します

    投稿日
    2024/07/08

    奥林洋樹

    H.L.C不動産コンサルティング

    • 50代
    • 北海道
    • 男性
    • 専門家

    ご相談拝見しました。

    売却して売却資金を得ることができ、売却後も賃貸という形で住み慣れた家に居住できるリースバック特有のメリットは、普及が進まないリバースモーゲージと比較して使い勝手の良い方法です。

    正しく活用されるなら素晴らしい方法だと思います。

    しかし、日本においては不動産会社が恣意的な目的で活用しているケースが多く、契約する場合は十分な注意が必要です。

    リースバックのデメリットは以下のようなものです。

    1.売却価格が通常相場よりも安い
    すぐに転売できないリースバックは、市場価格よりも安い値段で買取価格が提示されます。

    2.家賃を支払う必要がある
    売却後も住み続けられますが、賃料が一般的な相場より割高に設定されることが多いようです。

    3.契約期間の制限
    賃貸借契約には、普通貸家契約と定期貸家契約があります。前者は契約期間満了後に更新できますが、後者(定期貸家契約)は原則として更新できません。期間満了により契約は終了します。
    悪意を持った営業マンは、「新たに契約が締結できるので安心してください」というような営業トークを展開しますが、前回と同様の内容で契約できるとは限りません。
    極端に家賃を引き上げ、「納得できなければ、引っ越ししてください」と平気で言います。
    従前の契約は終了しているのですから、契約更新における家賃の引き上げのように、正当事由も必要とされません。

    実際、私もこのような相談は数多く受けています。しかし、証拠がなければ業者責任を追求することは困難で、結局は高い家賃を払うか引っ越すかの二択を迫られることになります。

    4.買い戻し特約にも要注意
    条件によっては、リースバック契約に買い戻し特約を設ける場合もありますが、売却金額にたいし買い戻し金額を高く設定しているケースが見受けられます。

    その他にも、売却したことにより譲渡所得が課税されるなど細かいポイントはあります。しかし特に注意が必要なのは上記の注意点です。

    ご両親はリースバックに関しての知識を、正しく持たれているでしょうか?
    また、売買契約書や賃貸借契約書の約款等について、正しく読みこなし疑問点を質問できる程度の法律知識は有されているでしょうか?

    そうではないのなら、リースバックに関し利害関係を持たない不動産コンサルタントや弁護士などに相談して、契約内容等についてチェックしてもらった方が良いでしょう。


    先述したように、リースバックは、正しく活用すれば老後の生活を豊かにする有効な手段となり得ます。しかし、十分な知識を持たないまま契約してしまうと、思わぬ損害を被る可能性があります。ご両親がリースバックを検討されている場合は、必ず専門家に相談し、メリットとデメリットを十分に理解した上で慎重に判断されることをお勧めします。

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